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第3節 非行少年の処遇

1 概説

「非行少年」とは,少年法(昭23法168)第3条に規定されている少年,すなわち1)14歳以上20歳未満で罪を犯した少年(犯罪少年),2)14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年(触法少年),3)20歳未満で一定の事由(この一定の事由とは,ア 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること,イ 正当な理由がなく家庭に寄りつかないこと,ウ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し,又はいかがわしい場所に出入りすること,エ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること,のいずれかに該当する場合をいう。)があって,その性格又は環境に照らして,将来,罪を犯し,又は刑罰法令に触れる行為をするおそれのある少年(ぐ犯少年)をいうが,広い意味では,盛り場をはいかいする等警察の補導対象となる行為を行ういわゆる不良行為少年をも含めて「非行少年」ということもある。これらの非行少年の健全な育成を目指して,警察,検察庁,家庭裁判所,少年鑑別所,少年院,少年刑務所,地方更生保護委員会,保護観察所等の多くの機関が,それぞれの段階に応じた処理,処遇を行っている (2-7-2図)


第2-7-2図 少年事件処理手続概略図

(1) 警察
警察は,非行少年を発見した場合は,必要な捜査又は調査を行い,検察官,家庭裁判所,児童相談所等の関係機関へ送致し,又は通告するほか,その少年の保護者等に助言を与えるなど,非行少年に対して適切な指導がなされるよう措置している。
(2) 検察庁
検察官は,警察から送致された少年の犯罪(警察は,14歳以上の少年が禁錮以上の刑に当たる罪を犯した疑いがあると認めたときには,事件を検察官に送致することになっている。)及び自ら発見・認知した少年の犯罪について捜査を行った結果,犯罪の嫌疑があると認めたとき又は犯罪の嫌疑がない場合であっても家庭裁判所の審判に付すべき理由があると判断したときは,事件を家庭裁判所に送致する。
その際,検察官は,その少年に適切な処遇が行われるよう,犯罪の軽重及び情状,少年の性格及び境遇等を総合勘案して,少年に刑罰を科すのが相当か,保護観察,少年院送致等の保護処分に付すのが相当かなど処遇に関する意見を付すことになっている。
また,家庭裁判所から,刑事処分相当として検察官に送致された少年については,検察官は,原則として刑事裁判所に公訴を提起することを要し,これらの少年は,成人と同様の刑事手続によって裁判を受けることとなっている。しかし,少年については,その特性にかんがみ,犯行時18歳未満の少年に対する死刑・無期刑の緩和,不定期刑の言渡し,少年刑務所への収容,仮出獄を許可するまでの期間の短縮,労役場留置処分の禁止等種々の特例が認められている。
(3) 家庭裁判所
家庭裁判所は,非行少年に対する調査・審判を行い,非行事実の有無について判断するとともに,再非行防止の観点から,その少年にとって適切な処遇を決定する。そのため,家庭裁判所調査官がその少年,保護者又は関係人の行状,経歴,素質,環境等について医学,心理学,教育学,社会学等の専門知識を活用して行った調査結果や,少年鑑別所の行った鑑別結果等を総合的に考慮して,適当と認める保護処分(少年院送致,保護観察所の保護観察及び児童自立支援施設又は児童養護施設送致)に付するほか,犯行時14歳以上(平成13年3月31日以前は処分時16歳以上)の少年に係る禁鋼以上の刑に当たる罪の事件について,刑事処分を相当と認めるときは,検察官に送致することとなる。
(4) 矯正施設
非行少年を収容し,処遇を行う施設として少年鑑別所,少年院及び少年刑務所がある。
(5) 更生保護機関
非行や犯罪をした人々が健全な社会人として立ち直ることを助けるとともに,地域社会における非行や犯罪の予防活動を助長する更生保護の機関として,全国8か所の地方更生保護委員会と50か所の保護観察所(他に支部が3,保護観察官の駐在する事務所27)が,その事務に当たっている。それぞれにおける更生保護の事務はその対象を成人・少年を問わず実施しているが,ここでは少年に関する事項を中心に紹介する。
ア 地方更生保護委員会
地方更生保護委員会は,少年院や少年刑務所等の矯正施設に収容中の者の仮釈放(少年院からの仮退院,少年刑務所からの仮出獄),少年院に収容中の者又は仮退院中の者に対する退院,少年刑務所に在監中の者又は仮出獄中の者に対する不定期刑の終了並びに刑の執行を猶予され保護観察に付された少年に対する保護観察の仮解除の決定を行う一方,仮釈放中の行状が不良の者について,家庭裁判所に対する少年院への戻し収容の申請,仮出獄の取消しの決定等を行っている。
イ 保護観察所
保護観察所は,家庭裁判所の決定により保護観察に付された少年,地方更生保護委員会の決定により仮釈放を許された少年,裁判所の決定により刑の執行を猶予され保護観察に付された少年等に対する保護観察の実施,矯正施設に収容中の少年等の帰住予定地・引受人に関する環境調整,少年刑務所満期釈放者等に対する更生緊急保護等,非行や犯罪をした者の改善更生を図るための各種の指導や援助を行うほか,この施策に携わる民間篤志団体の育成や非行・犯罪防止のための地域住民活動の助長等を行っいる。

2 少年警察

警察における非行少年の処遇の概要は,次のとおりである。
(1) 犯罪少年
犯罪少年については,刑事訴訟法,少年法等に規定する手続に従って,必要な捜査及び調査を遂げた後,罰金刑以下の刑に当たる事件は家庭裁判所に,禁錮刑以上の刑に当たる事件は検察官に送致又は送付する。
(2) 触法少年
触法少年については,その者に保護者がいないか,又は保護者に監護させることが不適当と認められる場合には,児童相談所に通告し,その他の場合には,保護者に対して適切な助言を行うなどの措置を講じている。
(3) ぐ犯少年
ぐ犯少年については,その者が18歳以上20歳未満の場合は家庭裁判所に送致し,14歳以上18歳未満の場合は事案の内容,家庭環境等から判断して家庭裁判所又は児童相談所のいずれかに送致又は通告し,14歳未満の場合には児童相談所に通告する。

3 少年検察

(1) 少年事件の受理状況
平成12年中に全国の地方検察庁が新規受理した少年事件被疑者の総数は,26万4,063人である。その内訳は, 第2-7-3図 のとおりであるが,特別法犯の91.3%までが道路交通法違反で占められている。


第2-7-3図  少年事件被疑者の地方検察庁新規受理人員の構成比

ちなみに,最近の少年事件の受理状況をみると,総数では,昭和61年以降減少傾向にあったものが平成8年以降は増加に転じたものの,12年には対前年比で5.6%(15,711人)の減少となっている。その内訳をみると,刑法犯は0.6%(1,173人)の減少,特別法犯は15.2%(14,538人)の減少となっている (第2-7-2表)


第2-7-2表  少年事件被疑者の地方検察庁における年次別新規受理状況

また,平成12年の検察庁における新規受理人員について,主要罪種別に少年の占める割合をみると,知能犯が最も高く,以下,窃盗,粗暴犯,凶悪犯,風俗犯の順となっている (第2-7-3表)


第2-7-3表  地方検察庁の新規受理人員中に占める少年の割合(主要犯罪種別)

(2) 少年事件の処理状況
検察官の送致に係る少年事件につき,平成12年に家庭裁判所において終局処分のあった総人員は,20万9,263人(前年22万3,385人)である(法務省調査による)。検察官の処遇意見をみると,刑事処分相当13.5%(前年14.5%),少年院送致相当8.8%(同7.5%),保護観察相当18.5%(同19.2%),その他の処分相当59.2%(同58.8%)となっている。
なお,刑事処分相当の意見を付する割合について,少年事件全体と主要刑法犯を比較した場合,少年事件全体の方が高いのは,少年事件通常受理人員総数の28.1%を占める交通関係事件について刑事処分相当の処遇意見を付する割合が高いことによるものである。

4 少年審判

(1) 受理の状況
平成12年における少年保護事件の全国の家庭裁判所での新規受理人員は,28万3,389人で,その非行別の内訳は, 第2-7-4図 のとおりである。


第2-7-4図  家庭裁判所の少年保護事件の新規受理人員非行別構成比

少年保護事件は,昭和59年から平成7年まで減少傾向にあり,8年から10年まで増加したものの11年以降は減少しており,12年は前年と比較して1万4,116人(4.7%)減少している。増加人数の多い非行は,業務上(重)過失致死傷の3,090人(7.4%),傷害の2,309人(24.6%),恐喝の1,436人(21.5%)等で,減少人数の多い非行は,道路交通事件1万4,878人(14.9%),窃盗4,331人(5.0%),遺失物等横領3,722人(11.5%)等である。
(2) 処理の状況
平成12年における少年保護事件の既済人員は28万4,998人で,このうち交通関係事件(業務上(重)過失致死傷及び道路交通事件)が13万2,625人,その他の一般事件が15万2,373人となっている。
これを終局決定別にみると, 第2-7-5図 のとおりである。


第2-7-5図  家庭裁判所の少年保護事件終局決定別構成比

ア 保護処分
平成12年に保護処分に付された少年は5万8,176人で,前年と比較し1,760人(2.9%)減少している。この内訳は,一般事件が2万4,221人(41.6%),交通関係事件が3万3,955人(58.4%)である。
(ア) 保護観察
保護観察に付された少年は5万1,635人で,前年と比較し2,387人(4.4%)減少している。この内訳は,一般事件が1万8,301人(35.4%),交通関係事件3万3,334人(64.6%)であり,交通関係事件のうち2万5,979人(77.9%)は交通短期保護観察に付されたものである。
(イ) 児童自立支援施設等送致
児童自立支援施設又は児童養護施設送致となった少年は380人である。この処分は,少年を児童福祉施設に送致するもので,その対象のほとんどが15歳以下の少年である。
(ウ) 少年院送致
少年院送致となった少年は6,161人で,その内訳は,一般事件が5,544人(90.0%),交通関係事件が617人(10.0%)である。前年と比較して,一般事件は569人(11.4%),交通関係事件は15人(2.5%),それぞれ増加している。
イ 検察官送致
平成12年に刑事処分が相当であるとして検察官送致となった少年は9,665人で,前年と比較して966人(9.1%)減少している。そのうち9,342人(96.7%)が交通関係事件によるものである。
ウ 児童相談所長等送致
知事又は児童相談所長送致は,少年の処遇を児童福祉機関の措置にゆだねるもので,児童自立支援施設等送致と同様にその対象のほとんどが15歳以下の少年であるが,毎年その数は少なく,平成12年は193人である。
エ 審判不開始及び不処分
審判不開始及び不処分は,調査,審判の結果,保護処分に付することができない,又は保護処分に付する必要がないと認められる少年に対して行われる決定であり,少年保護事件全体の62.6%を占めている。保護処分に付する必要がないとしてこれらの決定がされる場合にも,調査,審判の段階で,少年の持つ問題性に応じて,生活指導や,家庭,学校等の環境を調整するなどの保護的措置が講じられている。

5 少年の刑事裁判

平成12年に家庭裁判所から刑事処分相当として送致された少年の総数は9,012人であり,また,同年中に検察官によって刑事裁判所に起訴された人員は7,765人(年齢層別にみると,16歳及び17歳の中間少年が227人,18歳及び19歳の年長少年が7,538人)となっている。一方,12年に刑事裁判所の第一審において有罪の裁判を受けた少年は7,016人である。

6 矯正施設の活動

(1) 少年鑑別所
少年鑑別所は,家庭裁判所の観護措置の決定により送致された少年等を収容するとともに,家庭裁判所の行う少年に対する調査及び審判並びに保護処分及び懲役又は禁錮の言渡しを受けた16歳未満の少年に対する刑の執行に資するため,医学,心理学,教育学,社会学等の専門的知識に基づいて少年の資質の鑑別を行う施設である。また,少年院,保護観察所等の法務省関係機関の依頼を受けて鑑別を行い,保護処分に付された少年について処遇上の指針等を提供するほか,一般家庭,学校等の依頼による鑑別も行い,少年の健全育成についての相談・助言に当たっている。
(2) 少年院
少年院は,家庭裁判所において少年院送致の保護処分に付された少年を収容し,これに矯正教育を行う施設であり,収容対象となる少年の年齢,犯罪的傾向の進度,心身の故障の有無等に応じて初等,中等,特別及び医療の4種類がある。
各少年院では,対象者にふさわしい教育課程(在院者の特性及び教育上の必要性に応じた教育内容を総合的に組織した標準的な教育計画)を編成するとともに,個々の少年について,少年鑑別所及び家庭裁判所の情報や意見を参考にして個別的処遇計画を作成し,効果的な教育を実施するよう努めている。
なお,この教育課程は,生活指導,職業補導,教科教育,保健・体育及び特別活動の各領域で構成されている。
また,平成13年4月1日以降16歳に満たない少年受刑者のうち,少年院における矯正教育により効果が期待できる少年に対し,16歳に達するまでの間少年院で矯正教育を授けることとなった。
(3) 少年刑務所
刑事裁判において懲役又は禁錮の実刑の言渡しを受けた少年は,刑執行のため,少年刑務所に収容される。これらの受刑者が教育可能性に富んだ年ごろの者であることにかんがみ,少年刑務所では,一般の刑務所に比べ教育的な配慮を加えた処遇が行われている。

7 少年の更生保護

(1) 仮釈放
仮釈放は,少年院,少年刑務所等の矯正施設に収容されている者について,法律,判決又は決定によって定められている収容期間の満了前に仮に釈放し,その円滑な社会復帰を促す措置であり,仮出場を除く仮釈放(少年院からの仮退院,少年刑務所からの仮出獄等)を許された者は,本来の収容期間が満了するまでの間,保護観察を受ける。平成13年における少年院仮退院者は,全出院者の9割強に当たる5,786人であった。
仮釈放に先立って,保護観察所は,仮釈放後の少年を取り巻く環境(家庭,職場,交友関係等)が,本人の更生を促す上で適切なものとなるよう,引受人等との人間関係,釈放後の職業等について調整を行い,受入体制の整備を図っている。
(2) 保護観察
保護観察は,非行や犯罪を犯した少年等に,社会生活を営ませながら,本人の更生を図る上で必要な生活及び行動に関する一定の事項を守って健全な生活をするよう指導監督するとともに,本人に自助の責任があることを認めて就学・就職その他について補導援護することにより,その更生を促すものであり,保護観察官と民間篤志家である保護司とが協働してその実施に当たっている。
平成13年中に保護観察所が新たに受理した保護観察事件数は,成人事件を含め7万5,112件であったが,このうち73.5%に当たる5万5,196件が家庭裁判所の決定により保護観察に付された少年及び地方更生保護委員会の決定により少年院から仮退院を許された少年の事件であった。少年の保護観察に関する最近の動向としては,窃盗,強盗,傷害のほか暴走族に加入している少年,シンナーを乱用する少年及び覚せい剤を乱用する少年が依然として多くを占めている。保護観察所においては,このような実情を踏まえ,少年の持つ様々な問題性をその非行態様等の観点から類型別に把握し,各類型に応じた集団処遇あるいはカリキュラム処遇,社会参加活動等の実践に努めているほか,処遇困難な少年に対しては,保護観察官の直接的関与の積極化,家庭への働きかけの強化,学校や職場との連携の強化を図るなど保護観察の実効を期するための施策を推進している。
(3) 少年の更生を支える民間篤志家
非行に陥った少年の更生を図るためには,国の機関による指導・援助ばかりでなく,彼らを取り巻く地域社会,さらには,国民全体の理解と協力が不可欠である。そのため,更生保護の施策の多くの分野で地域の民間篤志家が協力しており,また,毎年7月を強調月間として法務省の主唱により実施されている“社会を明るくする運動”等の機会において,非行の防止と更生の援助についての民間の人々の理解と協力の必要性が訴えられている。更生保護を支えている民間篤志家として,次のような人々が挙げられる。
ア 保護司
保護司法(昭25法204)に定めるところにより,法務大臣から委嘱された非常勤・無給の国家公務員であるが,実質的には地域社会から選ばれた社会的信望の厚い民間篤志家であり,処遇の専門家である保護観察官と協働して,保護観察,環境調整,地域社会における非行防止活動等に当たっている。現在全国で約4万9,000人の保護司が法務大臣の定めた保護区ごとに配属され,地域事情に通じた利点を生かして活躍している。
イ 更生保護施設
更生保護事業法(平7法86)の定めるところにより,法務大臣の認可を受けて設置・運営されている民間施設であり,保護観察中の者等について,頼るべき親族・縁故者がないときや更生のため生活訓練を行う必要があるときなどに,国の委託を受けて更生保護施設に起居させ,必要な援護措置を講ずることにより,その者の改善更生を促進している。現在,青少年を保護の対象とする更生保護施設は,全国に79施設ある。
ウ 更生保護婦人会
女性としての立場から,非行に陥った青少年の更生の援助を行い,また,地域社会の非行防止活動をするなど,更生保護に協力する女性ボランティア団体である。現在,約20万人の会員が,市区町村等を単位に地区組織を結成し,全国各地で活動している。
エ BBS(Big Brothers and Sisters)会
非行に陥り,あるいは陥るおそれのある少年の良い友達となってその更生を励まそうとする「ともだち活動」をはじめ,非行防止のための各種活動に従事している青年ボランティアである。現在約6,100人の会員が,市区町村等を単位に地区組織を結成し,全国各地で活動している。
オ その他
以上のほか,就職の困難な非行・犯罪前歴者を進んで雇用してその更生に協力している協力雇用主,更生保護諸活動への連絡助成事業を営む更生保護法人(更生保護協会等)等様々な民間篤志家が,少年の更生保護に協力している。

8 その他の福祉の措置

(1) 非行少年に関する福祉の措置
都道府県知事又は指定都市の市長は,警察,学校及び一般の人々から通報のあった非行児童に対して,児童福祉法(昭22法164)第27条第1項の規定に基づき,次のような措置を採ることとなっている。
ア 児童又はその保護者に訓戒を加え,又は誓約書を提出させること。
イ 児童又はその保護者に対して児童福祉司等による指導を行うこと。
ウ 児童を児童自立支援施設等の児童福祉施設に入所させること。
エ 家庭裁判所の審判に付することが適当であると認められる児童は,これを家庭裁判所に送致すること。
これらの措置を採るに当たっては,児童相談所において医学的診断,心理学的診断,家庭等の環境調査等が行われ,児童福祉の見地から総合的な判定がなされている。
全国の児童相談所において取り扱っている非行に関する相談件数は減少傾向にあったが,平成7年度から微増減はあるものの約1万7千件で推移している。
12年度に受け付けた非行相談は,約1万7千件であり,処理内容別にみると,訓戒誓約が4.6%,児童福祉司の指導が8.1%,児童自立支援施設の入所が7.7%,家庭裁判所への送致が1.5%となっているが,このほか,児童相談所内での面接指導,他機関への紹介等の処理が行われている。
(2) 児童自立支援施設の現状
児童自立支援施設は不良行為をなし,又はなすおそれのある児童及び環境上の理由により,生活指導等を要する児童を入所させ,健全に育成する施設であり,都道府県に設置することが義務付けられている。
児童自立支援施設においては,児童が健全な社会人として成長していくよう個々の態様に応じた総合的な指導を行っている。また,施設の構造は小舎制を原則としており,職員が起居を共にしながら,自由で開放的な雰囲気の中で,その自立を支援している。
平成13年3月1日現在,児童自立支援施設は全国に57か所(国立2か所,公立53か所,私立2か所)設置されており,入所定員は4,510人(国立250人,公立4,125人,私立135人)となっている。


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