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参考資料

3 青少年育成推進会議の主な決定事項

III 重点推進事項

第6 青少年の非行防止活動の推進
 平成13年中の刑法犯少年は13万8,654人(全刑法犯検挙人員の42.6%,少年1,000人当たりの検挙人員は16.0人)で,前年に比べ6,318人増加し,平成10年以来3年ぶりの増加となった。凶悪犯は5年連続,ひったくりは3年連続して2,000人を超えるなど,非行情勢は依然深刻な状況にある。また,学校における児童生徒による暴力行為等も増加傾向にあり,深刻な問題となっている。さらに,非行等のように外形的に現れる問題行動のみならず,社会生活への積極的な適応ができなかったり,その努力を避けたりする内面的な問題行動についても,注視していく必要がある。
 このような青少年の問題行動に適切な対応を行うためには,社会全体としての問題行動の認知機能の強化,家庭,学校,職場及び地域社会と行政との密接な連携による補導・保護活動等の一層の促進,悩みを抱えている青少年や親に対する適切な助言,援助等が重要である。これらにかんがみ,各相談機関をはじめとする関係機関・団体等の緊密な連携の下,地域における非行防止活動の強化,広報啓発活動の推進,青少年を取り巻く社会環境の浄化及び相談機能の充実に努める。

1 地域における非行防止活動の強化
(地域における体制の整備)
(1) 全国の警察に設置された少年サポートセンター等の関係機関の活動を充実・強化し,地域における街頭補導等の非行防止活動を組織的,計画的に展開するとともに,少年警察ボランティアをはじめとする少年の補導・保護活動を行う民間団体の活動に対する支援を図る。
 また,学校,職場,警察,青少年育成団体その他地域における関係機関・団体と地域住民が地域ぐるみで非行防止活動等を行うための連携・協力を促進する。
[主要推進省庁:警察庁,内閣府,法務省,文部科学省,厚生労働省等]
(補導活動の強化等)
(2) 少年サポートセンター,少年補導センターをはじめ,その他の関係機関・団体が密接な連携の下,計画的な街頭補導等を推進する。特に,重大な非行の前兆ともなり得る不良行為等の問題行動の早期発見を図るため,補導活動を強化するとともに,家庭等で適切な指導ができるよう必要な援助を行う。また,補導活動等により把握した不良行為少年等について,非行への発展を防止するために特に必要があるときは,少年やその保護者に対し,継続的な助言・指導を実施する。他方,薬物乱用の広がりが深刻な問題となっていることにかんがみ,薬物乱用少年の早期発見・補導活動を強化するとともに,関係機関の実質的な連携が図られるよう各機関の専門家によるチームを結成して,継続的な指導・助言を行い再乱用防止を図る。
 さらに,非行グループや暴走族グループ等については,関係機関・団体との連携の下にグループからの離脱支援や,離脱後の居場所づくりの推進に努める。
[主要推進省庁:警察庁,内閣府,文部科学省等]

2 非行防止に関する広報啓発活動等の推進
 第1のの広報啓発活動の強化のほか,覚せい剤・シンナー等の薬物乱用及び飲酒・喫煙が青少年の心身に及ぼす弊害,テレフォンクラブ等に係る女子少年の非行及び被害の防止について,家庭,学校,地域社会において認識を深めるため,関係機関・団体と連携しながら,啓発資料や指導資料の作成・提供を行うなど,広報啓発活動を推進するとともに,薬物乱用防止教育や健康教育を充実する。
 特に,覚せい剤等の薬物の乱用が少年の間にも広がり深刻な問題となっていることにかんがみ,少年やその保護者等に重点を置いた薬物乱用防止のための広報啓発活動に取り組む。また,青少年に薬物乱用の危険性,有害性を的確に理解させるため,学校教育において,警察等関係機関との連携の下,薬物乱用防止教室を全国的に開催するなど薬物乱用防止に関する教育,指導の一層の充実を図る。
[主要推進省庁:警察庁,内閣府,法務省,文部科学省,厚生労働省等]

3 有害環境の浄化活動等の推進
 様々なメディアに性や暴力に関する情報が氾濫しているほか,いわゆる出会い系サイトやテレフォンクラブ等の営業の多様化に伴い,これらへの接触を契機として福祉犯の被害者となったり非行に及ぶ青少年がみられる。青少年を取り巻く社会環境は,発達途上にある青少年の人格形成等に強い影響を及ぼすことから,特に青少年に対する悪影響が懸念される有害環境については,社会において十分な配慮がなされることが必要である。
(各種メディアを通じた有害な情報等)
(1) 各種メディアを通じた青少年にとって有害な情報等に関する問題に対しては,情報化社会の進展に対応する観点も含め,「青少年を取り巻く環境の整備に関する指針」(平成13年10月19日青少年育成推進会議申合せ)の趣旨を踏まえ,各種の月間等の機会を捉えた国民の意識啓発の推進,各種の調査研究の実施やPTA等の第三者の民間団体によるメディアのモニタリング調査等の支援,青少年のメディア・リテラシー向上のための教育の推進,都道府県警察による関係法令に基づく取締りの促進,関係業界団体等との意見交換の実施に取り組む。また,同指針に基づき,地方公共団体に対して,青少年の保護育成に関する条例等に基づく取組や住民等による各種環境浄化活動のより一層の推進を要請するとともに,関係業界団体等に対して,各業界の実情に応じたより一層の自主規制の取組の充実や青少年のメディア・リテラシー向上のための取組の推進等を要請する。
[主要推進省庁:内閣府,警察庁,総務省,法務省,文部科学省,厚生労働省,経済産業省等]
(飲酒及び喫煙)
(2) 法律により飲酒や喫煙が禁止されている未成年者が酒類やたばこを容易に入手できるような環境の浄化についても,関係業界への働き掛けを強化するほか,法令に基づく取締りを行うなど幅広い観点から引き続き効果的な取組を推進する。特に,未成年者の飲酒の問題に関しては,「未成年者の飲酒防止等対策及び酒類販売の公正な取引環境の整備に関する施策大綱」(平成12年8月30日酒類に係る社会的規制等関係省庁等連絡協議会決定)に盛り込まれた関係施策を着実に推進する。
[主要推進省庁:警察庁,財務省,内閣府,総務省,文部科学省,厚生労働省等]
(その他)
(3)「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)」の趣旨を踏まえ,風俗営業及び性風俗関連特殊営業等に関して,少年の健全な育成に障害を及ぼす行為の防止を図る。
 また,暴力団が依然として青少年に加入の勧誘をしたり,青少年の福祉を害する犯罪に関与するなどして青少年の健全な育成を阻害している。したがって,関係機関・団体,民間ボランティア等と連携して,青少年の健全な育成を阻害する暴力団等から青少年を保護するための活動を推進する。
 このほかにも,法令に違反した行為等により,青少年を取り巻く環境に様々な問題がみられる。したがって,「児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」も含め青少年の保護にかかわる関係法令による規制を厳正に行うとともに,青少年の保護育成に関する条例の効果的な運用の促進に努めるほか,非行を誘発しやすい環境や条件の改善について関係者の協力を求める。
 特に,いわゆる出会い系サイトに係る児童買春等の犯罪が急増していることから,「「出会い系サイト」に係る児童買春等の被害から年少者を守るために当面講ずべき措置」(平成14年10月21日青少年育成推進会議申合せ)に基づき,諸施策を推進する。
[主要推進省庁:警察庁,内閣府,総務省,法務省,文部科学省,厚生労働省,経済産業省等]

4 青少年相談機関の充実と連携の強化
(相談機関・機能の充実)
(1) 非行その他の問題行動に悩んでいる親や悩みを抱えている青少年に対し適切な助言,支援を与えることができるよう,相談機関の整備・充実を図る。その際,第15期青少年問題審議会答申等を踏まえ,関係省庁が十分協力し,警察による少年相談,学校による教育相談,児童相談所の相談等の各相談機関相互が緊密に連携できるようにするほか,少年サポートセンター等を中心に,少年補導センターや民間で活動を行う団体等の関係機関・団体が相互に機動的な情報提供や協力依頼ができるようなネットワーク化を推進し,連携を一層強化する。
 また,青少年や親が気軽に相談できるよう,24時間いつでも電話で相談できる体制の整備,住民が利用しやすい場所への総合的な相談窓口の設置,巡回相談機能の充実といった地域ぐるみでの非行防止のための体制づくり等を推進する。
[主要推進省庁:内閣府,警察庁,法務省,文部科学省,厚生労働省等]
(相談活動の改善充実)
(2) 相談活動について,問題の状況によっては,面接カウンセリングのみならず,並行して,対人関係を促進するグループ活動等いわゆる活動療法を取り入れるなど,多面的な対応ができるよう努める。
 また,一定地域ごとに,統一テーマを設けて「相談強化月間」を実施するなど,各分野の相談機関の専門家が連携して的確な支援ができるようにし,相談を必要としている人にとって相談機関が一層身近なものとなるよう体制の整備・充実等を図る。
 なお,薬物乱用少年については,立ち直るまで多面的な対応が必要とされるため,各機関の実質的な連携が図られるよう各機関の専門家によるチームを結成し継続的な相談・指導を行うことができる体制を整備する。
[主要推進省庁:内閣府,警察庁,法務省,文部科学省,厚生労働省等]
(相談担当者の資質の向上)
(3) 相談に従事する担当者の資質の向上を図るため,それぞれの相談機関の相談担当者の研修を充実させるとともに,カウンセラー等の専門家の養成に努める。
 また,児童相談所,教育センター,少年院,少年補導センター,勤労青少年ホーム,保健所,医療機関,大学,警察,法務局,少年鑑別所,保護観察所等の異職種の相談担当の専門家や学校の教師などによる合同の研修や事例研究会,研究協議などを促進する。
[主要推進省庁:内閣府,警察庁,法務省,文部科学省,厚生労働省等]
(相談に関する広報の充実)
(4) 各種相談機関の機能,役割,利用方法について,周知を図るための一覧的な資料の作成・配布等により,各種相談機関の利用の促進を図るなど,広報活動を推進する。
[主要推進省庁:内閣府,警察庁,法務省,文部科学省,厚生労働省等]


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