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参考資料 > 7 > IV 年齢期ごとの課題

IV 年齢期ごとの課題
1 乳幼児期(おおむね就学前)
特性 人間への基本的信頼と愛着関係の形成
課題1 母親への支援
・母親の孤立と産後うつ病・育児不安
→夫のねぎらい・育児の分担
→専業主婦も含めた,親として育つための地域の支援
→子育てと就業が両立する人生の支援

課題2 男性の子育てへの参画
・父親が育児にかかわると子どもにプラスの影響
→残業縮減と職場慣行の改善など仕事と生活のバランス支援
→地域の子育て支援への男性の参画

課題3 地域での子育て支援
・子どもの成長は母親の就労の有無より母親のかかわり方と保育サービスの質によって影響
→保育所と幼稚園の一体的運営を可能な限り容易にする方向で見直し
→企業・母親自身・中高年者などの多様な子育て支援活動のネットワーク化

2 学童期(小学生)
特性 成長の基礎となる知識経験の蓄積と社会的意識の獲得
課題1 基本的生活習慣の形成
・夜型化と孤食・朝食欠食・不定愁訴
→基本的生活習慣は一義的には家庭でしつけるべきこと
→夜型の生活リズムに子どもをできるだけ巻き込まない
→多様な方法できちんと三食楽しく摂れるよう配慮

課題2 基礎的学力の習得
・学習意欲低下の懸念
・学力低下不安と私立志向
→わかる授業などによる学習への動機づけと教職員配置の一層の充実などによる学習支援

課題3 他者の認識と自己の形成
・自己中心性と集団への過剰同調
→自己意見の表明と相手への共感・理解によるコミュニケーション能力の育成
→集団遊びや家事の手伝いによる集団の一員としての責任の感得

課題4 のびのびとした時間・空間の創出
・テレビゲームの増加などによる集団遊びの減少
→消費社会の誘惑,事故・犯罪から守られた,のびのび遊べる場づくり
(冒険遊び場・地域の大人の目が自然に届く空間)
→親子での地域社会への参加や,環境学習により社会の中で生きる楽しさ,喜びを感じられる

3 思春期(中学生・高校生または18歳ぐらいまで)
特性 自分らしさの模索
課題1 社会の中での自分探し
・自分探しが趣味・消費へ向かう傾向
→社会の一員としての意識を育むための,学校以外の現実社会と直接かかわる経験
(就業体験・ボランティア・学校外の職業人を招いて話を聞く)

課題2 社会規範の習得
・仲間内のルールには過敏な一方,多様な集団の共存する一般社会の規範の習得が不十分
→仲間集団を超えた広い社会に参画し,試行錯誤をしながら一般社会のルールを身に付ける経験
→犯罪の予防のために,規範を教えると同時に行動コントロール能力を高める
→大人の規範意識の向上

課題3 社会的自立に向けた知識や能力の習得
・学校離れと学力水準拡散の傾向
→不確実さを増す現代社会ゆえの学校での系統的学習の重要性を伝える
→特に公立中学・高校で魅力ある学校づくり

課題4 性に関し適切に行動を選択できる力の習得
・性的情報の氾濫・身体的早熟化の一方で社会的成熟の遅延・晩婚化
→発達過程に応じた,デートなど様々な段階の性的行動のもつ積極的意義と,安易な性行為のもつ危険性や社会的に容認されないことを正確に伝える
→思春期以前の者への性的情報の提供は一定の制約があるべき。同時に,情報を適切に活用できる能力の習得を支援
→大人の意識・行動にも大きな問題。性産業は規制が必要

4 青年期(高校卒業または18歳ぐらいから30歳ぐらいまで)
特性 社会的自立に踏み出す
課題1 職業的自立
・若者の不安定就労には,意識や忍耐力低下だけでなく,経済構造上の要因も
・フリーター経験は後々不利な立場に置かれる傾向
・安定した雇用は高学歴層中心となり学歴間格差拡大が懸念
→学校による職業指導の充実
→学校を離れた者の職業能力開発と職業選択の指導助言

課題2 親からの自立
・親元に同居し生活費や家事を親に依存する未婚の若者増加
・部屋にひきこもり外部の人とほとんど接触しない社会的ひきこもりの若者が増加
・成人した子が親に依存する形での親子同居は日本の伝統とは別
→職業的自立の支援と奨学金の充実などにより,親から自立できるよう支援
→若い子育て世帯向けの経済的支援の充実

課題3 公共への参画
・若者の投票率は極めて低いがボランティアなどは増加し,従来型の参画から,より直接的な参画に関心が変化
→公共への参画の意義を認識し,民主主義的参加能力を高める教育
→インターネットや公募制の活用など若者の意見が政策形成過程に反映できる多様な方途の環境整備
→法的成人年齢について多様な意見を踏まえた国民的議論


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