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第1部 青少年の現状
第1章 青少年の成育環境
第1節 青少年の近年の状況

1 青少年人口の現状と推移

総務省の平成20年10月1日現在の推計人口によれば,我が国の総人口は1億2,769万2千人となっており,このうち,「青少年育成施策大綱」(平成20年12月策定)が対象とする青少年(0〜29歳)の人口は3,806万7千人で,総人口の29.8%を占めている(第1-1-1図)。

第1-1-1図 青少年人口及び総人口に占める青少年人口の割合の推移
第1-1-1図 青少年人口及び総人口に占める青少年人口の割合の推移
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青少年人口を男女別にみると,男子は1,949万7千人,女子は1,857万人で,男子が女子を92万7千人上回っており,女子100人に対して男子105.0人となっている(第1-1-1表)。

第1-1-1表 年齢別,男女別青少年人口(平成20年10月1日現在)
第1-1-1表 年齢別,男女別青少年人口(平成20年10月1日現在)
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青少年人口の推移をみると,昭和50年以降ほぼ一貫して減少している。また,総人口に占める青少年人口の割合についても,昭和48年までは過半数を占めていたが,昭和49年には50%を切り,その後も減少を続けている。平成20年には29.8%で,前年に比べ0.4ポイントの低下となっており,初めて30%を下回った(参考資料1(1)参照)。

2 青少年人口の動態

(1)出生・婚姻

我が国の出生数と合計特殊出生率※1の推移をみると,昭和22年から24年の第1次ベビーブーム期を経た後,数・率ともに急激に減少・低下した。その後,昭和41年の「ひのえうま」を除けば緩やかな増加傾向となるが,昭和46年から49年の第2次ベビーブーム期を境に減少・低下した(第1-1-2図)。

第1-1-2図 出生数及び合計特殊出生率の年次推移
第1-1-2図 出生数及び合計特殊出生率の年次推移
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その後,出生数は平成4年以降増減を繰り返していたが,平成13年以降は減少が続き,平成18年に6年ぶりの増加となった。平成19年は再び減少に転じたが,平成20年は109万1,150人と前年より1,332人増加となった。合計特殊出生率は昭和50年代後半を除き低下傾向が続いたが,平成20年は1.37と前年より0.03ポイント上昇し,3年連続の上昇となった。

また,婚姻について,我が国における平均初婚年齢をみると,平成20年では,夫30.2歳,妻28.5歳となっている。その推移をみると,夫婦とも,昭和30年代中ごろまでは高まる方向で推移し,昭和40年代中ごろに一時低下傾向を示したものの,昭和40年代後半から一貫して上昇傾向にある。夫婦の平均初婚年齢の差をみると,その差は縮小傾向にある(第1-1-3図)。

第1-1-3図 平均初婚年齢の推移
第1-1-3図 平均初婚年齢の推移
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さらに,18歳から24歳までの青年に,結婚についての考えを聞いた各国比較では,日本と韓国では,「結婚したほうがよい」(日本54.4%,韓国38.4%)が最も多く,次いで「結婚すべきだ」(日本22.9%,韓国34.9%)となっている。

一方,イギリスやフランスでは,「結婚しなくてもよい」(イギリス36.2%,フランス44.1%)と回答した者の割合が最も高くなっている(第1-1-4図)。

第1-1-4図 世界の青年の結婚観
第1-1-4図 世界の青年の結婚観
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また,日本の青年の結婚観について時系列比較でみると,「結婚すべきだ」と回答した者の割合は,平成20年度調査(22.9%)では,前回(平成15年度)調査(16.0%)より約7ポイント高くなっている(第1-1-5図)。

第1-1-5図 日本の青年の結婚観の推移
第1-1-5図 日本の青年の結婚観の推移
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(2)死亡

平成20年における青少年(0〜29歳)の主な特定死因別死亡率を年齢階級別にみると,1〜4歳,5〜9歳及び10〜14歳では「不慮の事故」が,15〜19歳,20〜24歳及び25〜29歳では「自殺」がそれぞれ最も高くなっている(第1-1-2表)。

第1-1-2表 主な特定死因別にみた年齢階級別死亡率(人口10万対)の年次比較
第1-1-2表 主な特定死因別にみた年齢階級別死亡率(人口10万対)の年次比較
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一方,地域及び社会全体の保健水準や生活水準を反映する指標の一つと考えられている乳児死亡率(出生千人当たりの生後1年未満の死亡数)に着目してみると,我が国においては,戦後,急速な改善をみせ,現在では世界でも有数の低率国であり,平成20年の乳児死亡率は2.6となっている(第1-1-6図)。

第1-1-6図 乳児死亡数・死亡率の推移
第1-1-6図 乳児死亡数・死亡率の推移
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乳児死亡の原因としては,戦後は肺炎や腸炎等の感染症疾患が多かったが,昭和50年には全死因数の10%まで減少し,現在では,「先天奇形,変形及び染色体異常」,「出生時仮死及び周産期に特異的な呼吸障害等※2」及び「乳幼児突然死症候群(SIDS)※3」などが高い割合を占めるようになっている(第1-1-3表)。

第1-1-3表 主な死因別乳児死亡数の推移
第1-1-3表 主な死因別乳児死亡数の推移
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3 青少年の発育

(1)青少年の食育

成長期である学童期から思春期において,健全な食生活の実践を通して,心身の成長とともに,豊かな人間性をはぐくむことは極めて重要である。

生活習慣の形成途上にあるこの時期においては,朝食欠食の問題がみられる。小学生・中学生の朝食の欠食率について,平成20年度全国学力・学習状況調査の結果をみると,「朝食を毎日食べていますか」という質問に対し,「食べていない」小学生(「あまりしていない」3.7%及び「全くしていない」0.8%の合計)は4.5%であり,「食べていない」中学生(「あまりしていない」5.7%及び「全くしていない」2.3%の合計)は8.0%であり,19年度に比べやや減少している(第1-1-7図)。

第1-1-7図 朝食欠食状況(小学生・中学生)
第1-1-7図 朝食欠食状況(小学生・中学生)
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一方,7〜29歳の朝食の欠食率について,国民健康・栄養調査をみると,平成19年は,7〜14歳では,男性6.4%,女性6.9%,15〜19歳では,男性13.4%,女性11.5%,20〜29歳では,男性28.6%,女性24.9%となっており,年齢が上がるのに伴い欠食率が上昇する傾向にある。また,7〜14歳では男性より女性の方が欠食率が高いが,それ以降の年齢層においては,女性より男性の方が欠食率が高くなっている(第1-1-8図)。

第1-1-8図 朝食欠食状況の推移(7〜29 歳)
第1-1-8図 朝食欠食状況の推移(7〜29 歳)
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また,平成20年度全国学力・学習状況調査の結果より,家庭でのコミュニケーションに関して,「普段(月〜金曜日),家の人と一緒に食事を食べているかどうか」についてみると,朝食を一緒に「全く食べていない」小学生が18.1%,中学生が36.0%,夕食を一緒に「全く食べていない」小学生が3.0%,中学生が6.0%である(第1-1-9図)。

第1-1-9図 家族と食事をとる頻度
第1-1-9図 家族と食事をとる頻度
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こうした現状を踏まえ,学童期から思春期においては,健康な食習慣を身に付け,しっかりと維持させるとともに,家族と一緒の食事の機会を充実させるなど,家庭,学校等の連携を通して,健やかな心身の成長のための支援が必要である。

(2)青少年の疾病

厚生労働省の「患者調査」から平成17年の青少年の受療率(人口10万人当たりの推計患者数)を年齢階級別にみると,最も高いのは0歳(7,315)で,1〜4歳(6,679)がこれに次いでいる。一方,最も低いのは15〜19歳(2,042)である。男女別にみると,0〜14歳では男子が高いが,15〜24歳では女子が高くなっている。疾病別にみると,0〜14歳では呼吸器系の疾患が最も高く,15〜24歳では消化器系の疾患が最も高い。

また,性感染症については,「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平10法114)に基づき,発生動向の調査を行っている。性器クラミジア感染症,性器ヘルペスウイルス感染症,尖圭コンジローマ及び淋菌感染症の4疾病は,指定届出機関(平成19年は全国968の医療機関)からの報告を集計しているが,10〜29歳の青少年について年次推移をみると,性器クラミジア感染症,淋菌感染症の報告数は平成14年をピークに減少しているが,依然として多い状態にある(第1-1-10図)。

第1-1-10図 性感染症の報告数の推移(10 〜29歳計)
第1-1-10図 性感染症の報告数の推移(10 〜29歳計)
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HIV感染症については,HIV感染者,AIDS患者を診断した医療機関が所管の保健所に届出を行い,都道府県等がその報告を受け,全数把握を行っているところである。近年においては,新規に報告される感染者のうち,20歳代が全体の約30%を占めており,10歳代のHIV感染者も報告されている(第1-1-11図)。

第1-1-11図 新規HIV 感染者数及び新規HIV 感染者・新規AIDS 患者数の割合の推移
第1-1-11図 新規HIV 感染者数及び新規HIV 感染者・新規AIDS 患者数の割合の推移
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ここ10年間(平成10〜20年)をみると,新規HIV感染症については,全体でも青少年でも,数,人口比ともに増加傾向にある。


※1 合計特殊出生率(期間合計特殊出生率)とは,その年次の15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので,一人の女性が仮にその年次の年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当する(実際に一人の女子が一生の間に生む子どもの数はコーホート合計特殊出生率である)。

※2 周産期に特異的な呼吸障害等とは,「新生児の呼吸窮迫」,「周産期に発生した肺出血」,「周産期に発生した心血管障害」,「その他の周産期に特異的な呼吸障害及び心血管障害」の計である。

※3 乳幼児突然死症候群(SIDS;Sudden Infant Death Syndrome)とは,乳幼児が何の予兆や既往症もないまま睡眠中に突然死亡する疾患であり,未だに原因は解明されていない。


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