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第1部 子ども・若者の現状

第2章 すべての子ども・若者の健やかな成長の支援

第1節 子ども・若者の自己形成支援

(日常生活能力の習得)

学校教育においては,学習指導要領等に基づき,道徳や特別活動を始め,学校の教育活動全体を通じて,基本的な生活習慣の形成を図るための指導が行われている。

平成21年4月から一部先行実施されている新学習指導要領では,特に小学校低学年において,あいさつ等の基本的な生活習慣,社会生活上のきまりを身に付け,善悪を判断し,人間としてしてはならないことをしないことの指導を重視するなど,道徳教育について充実を図っている。

(多様な活動機会の提供)

農林水産省,文部科学省及び総務省の3省では,力強い子どもの成長を支える教育活動として,小学校における農山漁村での宿泊体験活動を推進する「子ども農山漁村交流プロジェクト」を展開している。

農林水産省では,受け入れの核となる受入モデル地域を選定して受入体制の整備等の支援を実施している。また,文部科学省では,3泊4日以上での農山漁村での自然体験活動等の取組を支援している。

内閣府の青年国際交流事業は,多様な価値観を持つ各国青年との交流により日本青年がグローバルな知識や発想を身につけることと,各国から参加した優秀な青年に我が国との信頼関係を基礎として我が国への理解と友好親善を深めてもらうために行われている。

本事業は天皇陛下の御成婚を記念して開始された皇室ゆかりの事業であるため,各国政府は将来の政財界を担う極めて能力の高い青年を派遣してきており,これらの各国を代表する青年と日本代表の青年同士が濃密なディスカッション等による交流を行っている。

(学力の向上)

平成20年(小・中学校)・21年(高等学校)に改訂された新学習指導要領においては,<1>「生きる力」の育成,<2>知識・技能の習得と思考力,判断力,表現力等のバランスを重視すること,<3>豊かな心と健やかな体の育成を基本的なねらいとし,授業時数の増加を図るとともに,言語活動や理数教育の充実など,教育内容の改善を図っている。

新学習指導要領は,小学校では平成23年度から,中学校では平成24年度から全面実施(平成21年度から算数・数学,理科等で先行実施),高等学校では,平成25年度入学生から年次進行で実施することとしている(小・中学校における学習の成果を生かすため,数学及び理科は平成24年度入学生から先行実施)。

(大学教育等の充実)

文部科学省では,国公私立大学を通じた競争的環境の下で,大学教育の質の保証や教育力の向上を図る取組の中から,効果の見込まれる取組を選定し,大学教育の改革への財政支援とともに,フォーラムの開催や事例集の作成等により,社会に対する情報提供を実施し,各大学等における教育改革の取組を推進している。

平成22年度から,「専門人材の基盤的教育推進プログラム」を実施し,産業界との連携により,経済社会構造の変化等が進む中において成長分野等で求められる専門人材を養成する取組を支援・推進している。

そのほか,専修学校の留学生の日本での就職・生活を支援する「専修学校留学生総合支援プラン」事業を引き続き実施するとともに,専門学校に対する大型教育装置・情報処理関係設備の整備費補助や教員研修事業等の施策を行うなど専修学校教育の一層の振興を図っている。

(経済的支援の充実)

「平成22年度における子ども手当の支給に関する法律案」は,第174回通常国会に提出され,平成22年3月に成立し,同年4月1日から施行された。

子ども手当については,次代の社会を担う子どもの育ちを社会全体で応援するため,平成22年度において,中学校修了前までの子ども一人につき月額1万3,000円を,その父母等に支給することとしている。

「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律」が平成22年3月31日に成立し,4月1日から施行された。この法律により,公立高等学校について授業料を無償とするとともに,私立高等学校などの生徒については,高等学校等就学支援金を支給する制度が創設された。

第2節 子ども・若者の社会形成・社会参加支援

(社会形成への参画支援)

平成21年度から,「ユース特命報告員」を募集し,内閣府から提示する課題等について,Eメールにより意見等を報告してもらう「青少年目安箱事業」を開始した。

なお,「子ども・若者ビジョン」の策定に当たっては,内閣府特命担当大臣と子ども・若者との対話集会の開催等を実施し,これらの取組も踏まえ,平成22年7月に子ども・若者育成支援推進本部において,「子ども・若者ビジョン」を決定した。

第3節 子ども・若者の健康と安心の確保

(健康の確保・増進)

平成20年6月には「学校保健法」(昭33法56)の改正が行われ,平成21年4月に「学校保健安全法」として施行された。養護教諭と関係教職員が連携した組織的な保健指導や地域の医療機関その他の関係機関との連携による児童生徒等の救急処置・健康相談・保健指導の充実等が図られたところである。

(相談体制の充実)

「心の専門家」であるスクールカウンセラー等を平成22年度においては全公立中学校約1万校及び公立小学校1万校に配置できるよう必要な経費を支援している。

また,子ども等がいつでも相談できるよう,各都道府県及び指定都市の教育委員会が実施している電話相談について,夜間・休日を含めた24時間体制で対応できるよう必要な経費を支援している。

さらに,教育分野に関する知識に加えて,社会福祉等の専門的な知識・技術を有するスクールソーシャルワーカーが,児童生徒が置かれた様々な環境に働きかけたり,児童相談所等の関係機関等とのネットワークを活用する等多様な方法を用いて,問題を抱える児童生徒に支援を行うことができるよう,その適切な配置に必要な経費を支援している。

第4節 若者の職業的自立,就労等支援

(就業能力・意欲の習得)

厚生労働省では,平成22年度から,本格的な進路決定の前段階にある高校におけるキャリア教育の充実を図る観点から,厚生労働行政としてこれまで培ってきたキャリア・コンサルティングの専門性を活かし,キャリア教育の企画・運用を担う人材を養成するための講習を行う「キャリア教育専門人材養成事業」を実施しており,平成22年度は高校における専門人材の養成を行うこととしている。

また,就職基礎能力の習得の目安を示し,能力を修得するための講座・試験の認定や習得した能力の公証等を行う若年者就職基礎能力支援事業(YES-プログラム;Youth Employability Support Program)を実施した(平成21年度3月現在:認定講座数1,551講座(182機関),認定試験数304試験(45機関))。

なお,平成21年度における認定講座修了者数は1万7,107人(対前年度比7万8人減),認定試験の合格者数は37万2,652人(同2万7,856人増)となっている。

(就労等支援の充実)

厚生労働省では,企業や学校を訪問して新卒者の就職を支援する「高卒就職ジョブサポーター」,「大卒就職ジョブサポーター」を増員し就職支援を実施している。

また,同省では,フリーター等の正社員経験の少ない若者に対して,企業実習と座学を組み合わせた実践的な職業訓練の機会を提供するジョブ・カード制度を推進することにより,正社員への移行を促進している。

さらに,年長フリーター等を対象とした,常用雇用に有用とされる資格等必要な職業能力を習得するための職業訓練コース(再チャレンジコース)を,民間教育訓練機関等に委託して実施している。

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