特集 地域における青少年育成活動
4 おわりに
この特集では,地域社会において子どもや若者の健全な育成のために活動している青少年センターや民間の多様な担い手を紹介した。
青少年センターは,設置数や少年補導委員数は減少傾向にあるものの,街頭補導や相談から就労支援に至るまで様々な活動を行っており,地域における青少年健全育成の拠点として重要な役割を担っている。
また,ここで紹介した個人・団体の取組は,子どもや若者の規範意識や自己肯定感の向上にもつながっており,青少年健全育成の観点からみてその存在意義は極めて大きい。
しかし,こうした青少年育成活動に実際に携わっている者は国民のわずか8.7%しかおらず,人手の減少や高齢化といった現状に直面している。青少年育成活動の一層の拡充を図るためには,一人でも多くの方に青少年育成活動に関心を持っていただくとともに,青少年育成活動に関心がある者(24.4%)が実際に活動に取り組むようになることで,多様な担い手の裾野を広げていくことが重要である。(図表27)
この特集が,少しでも多くの方々にとって青少年育成活動に興味を持ち活動に参加するきっかけとなることを期待するとともに,すでに青少年育成活動に当たられている方々にとって今後の活動の参考となれば幸いである。