第1部 子供・若者の状況

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第1章 人口

第1節 人口

1 現状と推移

30歳未満人口は,昭和50(1975)年以降,ほぼ一貫して減少。

30歳未満人口は,昭和50(1975)年以降,ほぼ一貫して減少している。総人口に占める割合も,昭和49(1974)年に初めて50%を下回り,その後,低下を続けている。(第1-1-1図)

平成26(2014)年10月1日現在,30歳未満人口は3,512万人で,総人口の27.6%となっている。男女別にみると,男子は1,800万人,女子は1,712万人である。総人口では女性のほうが男性より多いが,30歳未満では男性のほうが女性より多い。(第1-1-2表)

第1-1-2表 年齢別・男女別30歳未満人口(平成26年10月1日現在)
(単位:千人)
  総人口 30歳未満  
0~4歳 5~9歳 10~14歳 15~19歳 20~24歳 25~29歳
男性 61,801
(48.6%)
17,995
(51.2%)
2,673
(51.3%)
2,716
(51.2%)
2,927
(51.2%)
3,075
(51.2%)
3,190
(51.4%)
3,414
(51.1%)
女性 65,282
(51.4%)
17,124
(48.8%)
2,540
(48.7%)
2,591
(48.8%)
2,786
(48.8%)
2,930
(48.8%)
3,013
(48.6%)
3,264
(48.9%)
127,083 35,119 5,213 5,307 5,713 6,005 6,203 6,678
(出典)総務省「人口推計(各年10月1日現在)」
(注)括弧内は当該属性別人口に占める男女の割合。

18歳未満の未婚の子供がいる世帯の数も年々減少し,平成25(2013)年は1,209万世帯である。世帯総数に占める子供がいる世帯の割合は24.1%であり,30年前の約半分にまで低下している。子供のいる世帯を世帯構造別にみると,夫婦と子供のみの世帯とひとり親と子供のみの世帯の占める割合が増加している。平成25年には,夫婦と子供のみの世帯が871万世帯(子供のいる世帯全体の72.0%)であり,次いで三世代世帯が197万世帯(同16.3%),ひとり親と子供のみの世帯が91万世帯(同7.5%)となっている。(第1-1-3図)

2 人口動態

(1)出生

出生数は,緩やかな減少傾向が続く。

出生数は,昭和22(1947)年から24(1949)年の第1次ベビーブーム期の後,急激に減少した。1960年代から1970年代前半にかけては,昭和41(1966)年の「ひのえうま」を除き,緩やかな増加傾向となった。しかし,昭和46(1971)年から49(1974)年の第2次ベビーブーム期を境に再び減少に転じ,その後は現在まで緩やかな減少傾向が続いている。平成26(2014)年は100.1万人(推計)で過去最低の出生数となると推計される。(第1-1-4図)

(2)死亡

死亡数は,0~4歳が最も多く,次いで25~29歳。死因は,10歳未満では「不慮の事故」などが多く,10代以降では「自殺」が「不慮の事故」を上回る。

30歳未満の死亡数は,長期的に減少傾向にある。特に乳児死亡は世界でも有数の低率国である。平成25(2013)年には,0~4歳が2,958人と最も多く,次いで25~29歳が2,894人,20~24歳が2,423人となっている。(第1-1-5図(1))

死因は,0歳児では「先天奇形等」が最も多く,「呼吸障害等」,「乳幼児突然死症候群(SIDS1)」と続く。1歳から10代前半までは「不慮の事故」や「悪性新生物」が多い。10~14歳で「自殺」が現れ,10代後半以降では「自殺」が最も多い。(第1-1-5図(2))

自殺に関して,警察が把握した30歳未満の自殺者数は平成26(2014)年には3,222人(19歳以下538人,20代2,684人)であり,このところ減少傾向となっている。原因・動機をみると,「うつ」などの健康問題が多く,19歳以下では学校に係る問題も多くを占めている。(第1-1-6図)


1 Sudden Infant Death Syndrome。元気だった赤ちゃんが,事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気。厚生労働省のSIDSに関するホームページ(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/sids.html)を参照。
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