第4章 子供・若者の成長のための社会環境の整備(第3節)

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第3節 子供・若者を取り巻く有害環境等への対応

1 「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」の的確な施行等(内閣府)

「青少年インターネット環境整備法」では,

  • 政府において青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画を策定し,実施すること
  • 学校教育,社会教育及び家庭教育におけるインターネットの適切な利用に関する教育・啓発活動の推進などを図ること
  • 携帯電話・PHS事業者,インターネット接続サービスを提供する事業者(ISP),インターネット接続機器製造事業者などが青少年有害情報のフィルタリングソフトの提供義務などを負うこと
  • 国及び地方公共団体がインターネットの適切な利用に関する活動を行う民間団体などを支援すること

などが規定されている(第4-13図)。平成27(2015)年7月30日,この法律に基づく「青少年インターネット環境整備基本計画(第3次)」が子ども・若者育成支援推進本部で決定された。

第4-13図 青少年インターネット環境整備法の概要

(1)実態の把握(内閣府)

内閣府は,青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備を推進するため,青少年インターネット環境整備法の実施状況を検証するとともに,青少年のインターネット利用環境整備に関する基礎データを得ることを目的として,青少年及びその保護者を対象とした「青少年のインターネット利用環境実態調査」を実施している25

  • 青少年の約8割が,いずれかの機器でインターネットを利用しており,利用機器は多様化している。
  • スマートフォン・携帯電話のいずれかを利用する青少年の割合は年々上昇し,高校生の9割以上がスマートフォンを利用している。
  • 平日1日当たりの青少年のインターネットの利用時間は,平均で約2時間20分,高校生では約3人に2人がスマートフォンを通じて2時間以上インターネットを利用している。
  • スマートフォンでインターネットを利用している青少年の保護者のうち,8割以上が青少年のインターネット利用に関する何らかの取組を実施している。
  • 実施している取組のうち,「フィルタリングを使っている」は4割強となっている。
  • 保護者のインターネットに関する啓発や学習の経験は,「学校で配布された啓発資料で知った」,「学校の保護者会などで説明を受けた」がそれぞれ6割前後で上位となっている。

(2)フィルタリングの普及啓発(内閣府,警察庁,総務省,文部科学省,経済産業省)

「青少年インターネット環境整備法」では,国などがフィルタリングについて広報啓発活動を行うことが規定されており,関係府省庁が民間団体などと連携して,フィルタリングの普及啓発を推進している。

警察は,違法情報に対する取締りを推進するとともに,有害情報から子供を守るためのフィルタリングの普及,プロバイダの自主的措置の促進に努めている。また,子供にもスマートフォンが普及し,その利用に係る福祉犯被害などが増加していることから,関係府省などと連携して,スマートフォンに対応したフィルタリング,家庭のルールづくりの必要性などについての広報啓発や,関係事業者に対する要請を行っている。

総務省は,インターネット上の有害な情報から子供を保護するため,携帯電話事業者などに対するフィルタリングサービスの改善要請や,学校関係者や保護者を始めとする住民に対するフィルタリングの普及促進活動を推進している。

文部科学省は,有識者等により「ネットモラルキャラバン隊」を結成し,フィルタリングやインターネット利用のルールに関する学習・参加型のシンポジウムを保護者等を対象に全国で実施,さらに携帯電話等をめぐるトラブルや犯罪被害の事例,対処方法のアドバイスなどを盛り込んだ児童生徒向けの普及啓発資料を作成し,全国の小中高等学校等へ配付している。

経済産業省は,各地域において青少年のインターネット利用に関する指導を行う指導者及びその候補者を対象とした指導力向上セミナーを開催し,青少年のインターネット利用環境の変化及びフィルタリング等の手段による対策に関する最新情報を提供することなどを通じて,関係者全体のインターネットリテラシーの向上と青少年及びその保護者などによる実効的な自主的対策を促進している。

以上のような取組の結果,一般社団法人電気通信事業者協会の発表によると,携帯電話などのフィルタリングサービスの利用者数は,平成27(2015)年12月末時点で約710万人となっている。平成25(2013)年以降やや減少しているものの,平成18(2006)年9月末時点の約63万人と比較すると約11倍となっている。

(3)悪質な違法行為の取締りなど(警察庁,法務省)

警察庁は,一般のインターネット利用者などからの違法情報等に関する通報を受理し,警察への通報やプロバイダ,サイト管理者などへの削除依頼を行うインターネット・ホットラインセンターを運用している(第4-19図)。同センターでは,平成26(2014)年には150,352件の通報を受理しており,プロバイダなどに対して8,303件の違法情報の削除依頼を行い,そのうち7,890件(95.0%)が削除された。外国のウェブサーバに蔵置された児童ポルノ情報についても,当該外国の同種の機関に対し削除に向けた取組を依頼している。

第4-19図 インターネット・ホットラインセンター

警察は,サイバーパトロールや,都道府県警察が委嘱した民間のサイバーパトロールモニター,インターネット・ホットラインセンターからの通報により,インターネット上に流通する違法情報・有害情報の把握に努めるとともに,全国の警察が連携して,以下の取組を進めている。

  • 出会い系サイトの利用に起因する犯罪から子供を保護するため,当該サイトを利用して子供を性交などの相手となるよう誘引する行為などの積極的な取締り
  • 出会い系サイト以外のコミュニティサイトの利用に起因する子供の被害が未だ高い水準で推移していることを受け,関係機関・団体と連携し,フィルタリングの普及促進といった各種対策
  • これらのサイトの利用に起因する子供の被害を防止するための広報啓発
  • インターネット利用者の規範意識を醸成するため,サイバー防犯ボランティアの育成・支援

法務省は,人権擁護機関において,インターネット上の名誉毀損・プライバシー侵害などの人権侵害情報について相談を受けた場合,プロバイダなどに対する発信者情報の開示請求や当該情報の削除依頼の方法について助言している。人権侵害情報による被害の回復を被害者自ら図ることが困難な場合は,表現の自由に配慮しつつ,「プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」に基づいて,プロバイダなどに当該情報の削除を要請するなど被害者の救済に努めている。

(4)子供や保護者に対する啓発(内閣府,警察庁,総務省,法務省,文部科学省)

内閣府は関係省庁や地方公共団体と連携し,インターネット利用におけるフィルタリングの普及や適切な利用を推進するため,リーフレットの配布などによる啓発活動に取り組んでいる26(第4-20図)。また,平成27(2015)年度,地域における関係機関,団体が連携し,自立的に各種取組を実施できるようにするための体制構築を目的として,「青少年のインターネット利用環境づくりフォーラム」を,全国3か所で開催した(第4-21図)。加えて,関係府省は,地方公共団体,関係団体,関係事業者などと連携,協力し,平成28(2016)年の春に,多くの青少年が初めてスマートフォンなどを手にする春の卒業・進学・新入学の時期に特に重点を置き,「平成28年春のあんしんネット・新学期一斉行動」として,啓発活動等の取組を集中的に展開した。

第4-20図 インターネット利用に関する保護者向け啓発リーフレット
第4-21図 青少年のインターネット利用環境づくりフォーラム

警察は,出会い系サイトやコミュニティサイトの利用に起因する犯罪による被害やインターネット上の違法情報・有害情報の影響から子供を守るための広報啓発を推進している。平成26年2月の広報重点を「サイバー空間の脅威に対する社会全体の対処能力の強化」として,全国の小学校や中学校などにおいて情報セキュリティに関する講習を開催した。この講習では,子供や保護者,学校の教職員などに対し,インターネット上の違法情報・有害情報に起因した犯罪,子供を被害者とするサイバー犯罪の具体的事例や対応策を紹介するとともに,フィルタリングの導入などを勧めている。

総務省は,地方の各総合通信局が地域の核としてコーディネーター役を務め,関係者を巻き込んだリテラシー向上の枠組み整備とこれを活用した周知啓発活動を推進している。具体的には,文部科学省や情報通信分野などの企業・団体と連携し,子供のインターネットの安心・安全な利用に向けて,主に保護者・教職員や子供を対象とした啓発講座を全国規模で行う「e-ネットキャラバン」の活動を全国で実施している。また,インターネットリテラシー指標に関する開発,実施を通じた全国的な啓発活動を行っている。

法務省の人権擁護機関では,「インターネットを悪用した人権侵害をなくそう」を啓発活動の年間強調事項の一つとして掲げ,講演会開催,啓発冊子の配布等,各種啓発活動を実施している。その一環として,「インターネットと人権」をテーマとした啓発教材を作成し,全国の高校1年生に配布するなどし,各種啓発活動で活用している。また,これまで作成した小・中・高校生や保護者向けの啓発教材を活用したり,ブログサイトやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)サイトに,人権に関する正しい理解を深めることや相談先や救済手続を案内することを目的としたインターネット広告を掲載したりした。

文部科学省は,保護者や学校関係者,地方公共団体,事業者の効果的な取組を推進するため,「ネット安全安心全国推進フォーラム」を開催している。平成28(2016)年3月に開催し,「スマホ時代の今だから~私たちはどう対応すべきか~」をテーマに,事例発表やパネルディスカッションを行い,これからインターネット社会に向き合い,共に生きていく子供のために大人として何をすべきなのか,青少年を取り巻く現状や取組の紹介などを通じて,考える機会を提供した。

(5)関係業界の自主的な取組の促進(内閣府,警察庁,総務省)

メディアが提供する情報には,有用なものも多い反面,特に性・暴力表現に関する情報などは子供に悪影響を及ぼす場合があるとの指摘もあるなど懸念される状況にある。子供を取り巻く有害情報対策には,まず,関係業界自身が自主的な取組を図ることが大切であり,マスコミを始め関係業界では自主的な取組が行われている(第4-22表)。

第4-22表 関係業界などによる有害情報対策や青少年保護の自主的取組
関係業界 内容
マスコミ全般
  • 新聞,放送,出版,映画,広告及びレコードの各業界によりマスコミ倫理懇談会全国協議会が設置され,マスコミと青少年とのかかわり方に関する研究協議等を実施。
出版
  • 出版倫理協議会が,有害出版物の取扱いについて独自の自主規制措置を実施(同協議会に加入している4団体もそれぞれの倫理綱領を定めている)。
  • 出版倫理懇話会(成人娯楽雑誌等を刊行する26社により組織)が,青少年の保護育成を勘案した自主規制の編集倫理綱領を定め活動。
  • 露骨な性描写を内容とした成人向けコミック誌,単行本等の出版物について,販売店における区分陳列の実施。
  • 成人向け雑誌マーク,出版ゾーニングマークの表示。
  • 成人コーナーの設置。
  • 対面販売の実施。
  • 販売店における区分けを可能にするために,2か所小口シール留め実施(グレーゾーン誌)。
  • 出版ゾーニング委員会が,構成団体の加盟社発行の出版物のなかで区分陳列が必要なものについて,出版ゾーニングマークの表示要請を実施。
  • (一社)日本雑誌協会の編集倫理委員会に,倫理専門委員会を設け,毎月2回,協会加盟誌の通覧作業を実施。
映画・ビデオ・コンピューターソフト等
  • 映画倫理活動の自主規制機関として映画倫理委員会を設置し,「映画倫理綱領」に基づき主に劇場で公開される映画の審査を実施。青少年への影響に配慮し,年齢層別に4つの区分,「R18+」(18歳未満観覧禁止),「R15+」(15歳未満観覧禁止),PG12(12歳未満の年少者の観覧には親又は保護者の助言・指導が必要),G(誰でも観覧可)に分類。
  • ビデオソフト倫理活動のため,(一社)日本コンテンツ審査センター(業界の第三者的自主規制審査機関として組織)において,「映像ソフト倫理規程」を設け,独自の審査を実施。(成人指定(18歳未満への映示,貸出,販売禁止),R-15(15歳未満への映示,貸出,販売禁止)の審査)また,審査規則により,自動販売機(貸出機)への収納を原則禁止。
  • その他
    • 一般向けのオリジナルビデオや劇場未公開のビデオ関係についても,求めに応じ映画倫理委員会において審査を実施。
    • パーソナルコンピュータソフト関係では,(一社)コンピュータソフトウェア倫理機構が,業界の自主規制として年齢別レーティングを採用し,倫理規程を定め審査を実施。
    • ゲームセンター設置ゲーム機及び同ソフト関係では,(一社)日本アミューズメントマシン協会が業界自主基準に基づきゲーム機及びソフトの映像審査及びメダルゲーム機の検査を実施し,健全で適正なゲーム機器が設置されるように努力。
    • ゲームセンター施設関係では,(一社)全日本アミューズメント施設営業者協会連合会が,18歳未満の年少者の立ち入りについて風適法に定められた許可営業店における時間制限の徹底を図るとともに,青少年健全育成に寄与すべく店舗責任者を対象にした「青少年指導員養成講座」を全国防犯協会連合会共催で年2回実施。
    • 家庭用ゲームソフト関係では,(一社)コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が,業界の自主規制として年齢別レーティング制度の必要性の高まりに対応して,平成14年,有識者らと第三者審査機関としての特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)を設立。CEROは,今日まで10年以上にわたり,通算14,000件以上のタイトルを審査してきており,年齢別レーティングマークの表示率は,ほぼ100%。
放送
  • 日本放送協会と(一社)日本民間放送連盟は,平成8年に「放送倫理基本綱領」を制定。同基本綱領において「放送は,いまや国民にとって最も身近なメディアであり,その社会的影響力はきわめて大きい。われわれは,このことを自覚し,放送が国民生活,とりわけ児童・青少年および家庭に与える影響を考慮して,新しい世代の育成に貢献するとともに,社会生活に役立つ情報と健全な娯楽を提供し,国民の生活を豊かにするようにつとめる」と規定。
  • 日本放送協会は,「日本放送協会番組基準」の「国内番組基準」(昭和34年制定,平成10年改正)において青少年等に配慮した一般的基準を設置。
    具体的には,
    1. 青少年向け放送番組を積極的に編成する時間帯の設置
    2. 小学校5,6年生を対象とした「NHK放送体験クラブ」の実施や,メディアリテラシー関連番組の制作
    3. 青少年の見やすい番組を意識した編成の実施
    4. 番組情報の充実化
    などの取組を実施。
  • (一社)日本民間放送連盟は,「日本民間放送連盟放送基準」(昭和26年制定,平成27年最終改正)において,「児童および青少年への配慮」,「家庭と社会」,「教育・教養の向上」,「表現上の配慮」,「暴力表現」,「犯罪表現」,「性表現」,「広告の取り扱い」などの章を設け,加盟各社の自主規制を促進。また,「児童向けコマーシャルに関する留意事項」,「アニメーション等の映像手法について」(NHKと共同で作成),「個人向け無担保ローンCMの取り扱いについて」などで特に注意すべき事項を指標として提示。さらに,平成11年6月には「『青少年と放送』問題への対応について」を作成,会員各社に協力依頼。
    具体的には,
    1. 「青少年に見てもらいたい番組」を各社が選定し,週3時間以上放送
    2. 児童および青少年にとりわけ配慮する時間帯として,17時から21時までを設定
    3. メディアリテラシー活動の推進のため,民放各社の活動に対する助成事業を実施
    4. 番組情報の事前表示に関する考え方の取りまとめ
    など。
  • 「放送倫理・番組向上機構[BPO]」(NHKと民放連が設置した放送界の第三者機関)内の「放送と青少年に関する委員会」(青少年委員会)は,BPOに寄せられた視聴者などからの放送と青少年に関する苦情・要望等を基に審議。必要に応じて審議結果を「見解」「提言」等としてまとめ,放送局に通知するとともに公表し,青少年関係機関にも配布。放送番組の自主的な改善・向上を促進。また,「中高生モニター制度」,「青少年と放送にかかわる調査」を継続実施。
  • (一社)衛星放送協会は,「放送基準」(平成11年1月制定,平成27年5月改定)において,児童及び青少年の人格形成に対する影響を考慮し,健全な精神を尊重させるよう配慮するとの条項を設置。
    具体的には,
    • 児童向け番組には,児童の品性を損なったり,児童の心身に過度な影響を与えるような言葉や表現・内容がないように注意する。
    • 武力や暴力を表現する場合には,児童及び青少年に対する影響がないよう考慮する。
    • 法律で未成年者に禁じられている行為を正当化することのないようにする。
    併せて,「性,暴力等の表現を含む番組に係るガイドライン」(平成24年3月制定)や「広告放送のガイドライン2015」(平成27年2月改定)においても青少年保護条項を設置。
    また,専門委員会として倫理委員会を設け,青少年健全育成活動の推進にも注力。平成25年からは,将来に向け大きな夢を持ってもらい,職業人となる自覚を高めてもらうことを目的に,小学生を対象とした衛星放送の番組制作現場の体験イベントを年に1~2回実施。
  • 成人番組倫理委員会(成人向け番組を提供するCS放送事業者並びにブロードバンド放送事業者により組織)においては,「放送番組倫理規定」及び「番組審査基準」並びに「番組審査に関するガイドライン」,「番組宣伝・広告などに関するガイドライン」などを定めて厳正な自主審査を実施し,専門的な部会を設けて倫理規準の維持,向上に努力。
    また,成人番組の審査についての基準を示し,「成人番組倫理委員会モザイクサンプル」を作成配布。
広告
  • 各関係団体が,自主規制基準をそれぞれ設けているほか,広告主,新聞,放送,出版,広告業,広告制作の各社が会員となる(公社)日本広告審査機構(JARO)が,青少年問題の観点を含めた広告に対する苦情の処理等を実施。
興行
  • 全国興行生活衛生同業組合連合会(映画,演劇,演芸の各業種で結成)が,一般向け映画(G)とPG12・R15+・R18+制限付映画の併映禁止,制限付映画の上映の際における組合の定める注意書の掲示及び制限該当者の立ち入りの禁止等を内容とした自主規制遵守事項を制定。
    また,各自治体に制定されている「青少年の健全な育成に関する条例」を遵守することを制定。
  • 映画産業団体連合会(映画関係団体によって組織)が,制限付映画への制限該当者の観覧及び18歳未満の者の深夜興行館への立入りを禁止すること等を内容とした「深夜興行等に関する申合せ」を制定。
カラオケ
ボックス
  • (一社)日本カラオケボックス協会連合会が,年齢確認の徹底,青少年の利用時間の制限,未成年者の飲酒・喫煙防止,薬物の乱用防止,外部から室内が見渡せる開口部の取付け等を内容とした自主規制基準の制定や全国各地で管理者等を集め講習会を実施。
インターネット
  • (一社)電気通信事業者協会が「インターネット接続サービスの提供にあたっての指針」を公表(http://www.tca.or.jp)。
  • (一社)テレコムサービス協会等の業界団体が中心となり,下記ガイドライン及び契約約款モデル条項を改訂し公表。
    プロバイダ責任制限法名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン
    (http://www.telesa.or.jp/consortium/provider)
    プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン
    (http://www.telesa.or.jp/consortium/provider)
    インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン
    (http://www.telesa.or.jp/consortium/illegal_info)
    違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項
    (http://www.telesa.or.jp/consortium/illegal_info)
  • (一財)インターネット協会が,公益目的の活動を実施。
    • インターネットにおけるルール&マナー検定の実施(http://rm.iajapan.org/)。
    • インターネットにおけるルール&マナー集の公開(http://www.iajapan.org/rule/)。
    • インターネットホットライン連絡協議会(http://www.iajapan.org/hotline/)にて,インターネットに係わる係わるトラブルについての相談窓口を紹介。
    • インターネットを利用する際に,知っておきたい『その時の場面集』(http://www.iajapan.org/bamen/)主要なインターネットサービスについて,それぞれの利用方法や注意方法,トラブルに遭った際の問い合わせ方法,有害情報を見つけた場合の連絡方法などを公開。さらに,フィルタリング編やスマホ設定編も公開。
    • インターネット利用者より役立つ体験談や提案の手記を募集し,優秀作品を選考し公開(http://www.iajapan.org/contest/)。
    • 「フィルタリング連絡協議会」の事務局として各社サービス一覧「フィルタリング知っていますか」を掲載(http://www.iajapan.org/filtering/)。
  • (一社)インターネットコンテンツ審査監視機構〔通称:I-ROI〕は,インターネットの社会的信頼性回復を目的に,青少年のインターネットリテラシーの育成に資する教育活動を多岐に展開。
    http://www.i-roi.jp/
    • 「デジタルコンテンツアセッサ(DCA)」資格制度を設け,複数の大学で資格を認定。
      http://www.dca-qualification.jp/
    • 社会教育の指導者向けに,インターネットリテラシーの指導者支援教材を開発し無償で提供。
      http://www.dcajr.jp/
    • 特定サーバー管理業務を行う担当者向けに参考書を刊行(2016/04予定)
    • DCA資格制度に対応した,e-Learningによるインターネットリスクリテラシー講座を監修(2016/04開講予定)。
    • 小中学生向けに,インターネットリテラシー育成のワークショップを開催。
    • 大学生向けに,インターネットリスクリテラシー育成のワークショップを開催。
    • Webコンテンツの表現の健全性の評価基準を策定し,これに適合するWebサイトの認定と健全性マークを交付。
インターネットカフェ・
まんが喫茶
  • 日本複合カフェ協会(JCCA)が店舗運営ガイドラインを制定。2009年9月改定により,
    1. 本人確認のため会員制を導入
    2. 未成年者利用ブース席のパソコンへのフィルタリングソフトの導入
    3. 16歳未満は午後8時以降,18歳未満は午後10時以降の入店拒否
    4. 有害指定図書類等の区分陳列
    等を制定。
携帯電話・PHS
  • インターネットの安全・安心な利用環境を整備するため,(一社)電気通信事業者協会等の業界団体が中心となり,フィルタリングサービスの普及に向けた取組及び利用者に対するインターネットの安全な利用方法に関する啓発活動等を推進。
  • 携帯電話事業者は,未成年者と契約する場合は親権者の同意を得ているほか,利用者の確認を行い,インターネット環境整備法に基づく契約時等のフィルタリング提供に加えて,スマートフォンに関しては,無線LANやアプリの危険性の注意喚起とそのためのフィルタリングサービスを早期に開発・提供開始し,そのフィルタリングサービスの勧奨や利用支援を各種ツールを使って実施。一方で,コンテンツプロバイダー向けに年齢に応じたコンテンツサービスを提供できるよう年齢情報を提供するプラットフォームの提供を推進。また,生徒,教員,保護者等を対象とした,リテラシー向上のための多様な啓発プログラムを全国で積極的に提供。さらに,家族のルール作りや,フィルタリングの必要性の周知啓発を目的としたポスターを携帯事業者共同で作成。および,動画の配信。また,関係団体との連携も実施。
  • (一社)モバイルコンテンツ審査・運用監視機構が,民間の第三者機関として青少年の利用に配慮したサイトやスマートフォンのアプリにおける運用管理体制の審査・認定及び運用監視業務を実施。認定されたものは携帯電話,スマートフォンのフィルタリングの制限対象外となる。その他,青少年保護と健全育成を目的としたフィルタリングの改善,及びICT(情報通信技術)リテラシーの啓発・教育活動を実施。
(出典)内閣府調べ

利用者・産業界・教育関係者などが相互に連携するために民間企業・各種団体・PTA等によって設立された安心ネットづくり促進協議会27では,広く国民一般を対象としたリテラシー向上の推進に取り組んでおり,インターネットや様々なメディアを活用し,リテラシー向上やフィルタリングの普及などの活動を全国各地で実施している。

警察は,青少年保護育成条例により青少年への販売などが規制されている有害図書類について,条例違反行為の取締りを行っている。

2 ネット依存への対応(文部科学省)

近年,スマートフォン等を始めとするインターネット接続機器の普及に伴い,長時間利用による生活リズムの乱れや有害サイト等を通じた被害などが深刻な問題となっている。

このような現状を踏まえ,文部科学省では,青少年を取り巻く有害環境対策の推進として次のような取組を実施している。

  • 有識者等により「ネットモラルキャラバン隊」を結成し,フィルタリングやインターネット利用のルールに関する学習・参加型のシンポジウムを保護者等を対象に全国7箇所で実施
  • インターネットの有効な活用方法などについて,青少年自ら研修し,学んだ成果を発信する「青少年安心ネット・ワークショップ」の実施
  • 急速に普及していくインターネット環境に対応するため,地域の先進的な取組に対する支援の実施
  • 多くの青少年が初めてスマートフォン,タブレット等を手にする春の卒業・進学・新入学の時期に特に重点を置き,サービスを提供する関係事業者や学校等の関係者が連携して,青少年・保護者に対して実施するスマートフォンやソーシャルディア等の安心・安全な利用のための普及啓発活動等の取組「春のあんしんネット・新学期一斉行動」を実施
  • 携帯電話等をめぐるトラブルや犯罪被害の事例,対処方法のアドバイスなどを盛り込んだ児童生徒向けの普及啓発資料「ちょっと待って!スマホ時代のキミたちへ~1日中スマホやネットばかりになってない?~」リーフレットを作成し,全国の小中高等学校等へ配付(第4-23図)
    第4-23図 インターネットに関する児童生徒向けの普及啓発資料
  • これからインターネット社会に向き合い,共に生きていく子供たちのために,大人として何をすべきなのか,青少年を取り巻く現状や取組の紹介等を通じて,参加者全員で考えるため,「スマホ時代の今だから~私たちはどう対応すべきか~」をテーマに「ネット安全安心全国推進フォーラム」を開催

青少年のスマートフォンを所有する割合や,スマートフォンなどを通じてインターネットを活用する割合及び平均的な利用時間が増加傾向にあり,いわゆるネット依存への対策が喫緊の課題となっている。このため,文部科学省では,青少年教育施設を活用し,ネット依存傾向の青少年を対象とした自然体験や宿泊体験プログラムの実施を通じたネット依存対策を実施している。

3 性風俗関連特殊営業の取締り等(警察庁)

警察は,「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(昭23法122)に基づき,学校などの周辺や住宅地域における違法な性風俗関連特殊営業,18歳未満の者に客の接待などをさせる違法な風俗営業などの取締りを積極的に進めている。

4 酒類,たばこの未成年者に対する販売等の禁止

(1)取締り・処分等(警察庁,法務省)

警察は,「未成年者喫煙禁止法」(明33法33)と「未成年者飲酒禁止法」(大11法20)に基づき,未成年者が酒類やたばこを容易に入手できないような環境を整備するため,指導取締りを徹底するとともに,年齢確認の徹底,従業員研修の実施,自動販売機の適切な管理などについて,関係業界が自主的に措置をとるよう働き掛けている。

検察は,「未成年者飲酒禁止法」や「未成年者喫煙禁止法」に違反する事案について,必要な捜査を行い,事案に応じた処分を行っている。

(2)飲酒防止(内閣府,国税庁)

国税庁28は,未成年者飲酒防止を始めとする酒類の販売管理の徹底を図る観点から,「未成年者の飲酒防止に関する表示基準」(以下「表示基準」という。)の策定や,酒類小売販売場ごとに酒類販売管理者の選任を義務付けるなどの所要の措置を講じている。また,国税局長が委嘱した酒類販売管理協力員が収集した情報などを踏まえ,職員が表示基準の遵守状況を確認し,違反のあった場合には是正指導を行っている。このほか,酒類業界に対して,未成年者飲酒防止に配意して販売,広告・宣伝を行うよう要請するとともに,購入者の年齢確認ができない従来型自動販売機の撤廃といった取組を支援している。

酒類に係る社会的規制等関係省庁等連絡協議会(内閣府,警察庁,公正取引委員会,総務省,文部科学省,厚生労働省,国税庁)は,毎年4月を未成年者飲酒防止強調月間と定め,啓発用ポスターの作成・配布による全国的な広報啓発活動を連携して行っている。また,全国小売酒販組合中央会が実施している「未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅全国統一キャンペーン」やビール酒造組合を中心に実施している「STOP!未成年者飲酒」プロジェクトの取組を支援するなど,国民の未成年者飲酒防止に関する意識の高揚を図っている。

未成年者の飲酒を含む不適切な飲酒の影響による心身の健康障害の発生,進行及び再発の防止を図ること等を目的として,「アルコール健康障害対策基本法」(平25法109)が平成26(2014)年6月に施行された。内閣府は,アルコール健康障害対策を総合的かつ計画的に推進すべく,同法に基づく基本計画の策定に向けた検討を進めており,平成28年(2016)年5月末までに基本計画として閣議決定することとしている。また,同法に定めるアルコール関連問題啓発週間(毎年11月10日~16日)等を通じ,未成年者飲酒の防止等の啓発を行っている。

(3)喫煙防止(財務省)

財務省29は,未成年者喫煙防止の観点から,自動販売機を設置する場合には成人識別自動販売機とすることをたばこ小売販売業の許可の条件としている。また,インターネットによるたばこ販売については,販売時に購入希望者の年齢識別が適切に講じられるよう,あらかじめ公的な証明書により購入希望者の年齢確認などを行った上で販売することをたばこ小売販売業の許可の条件としている。これらの条件に対する違反のあった場合には,「たばこ事業法」(昭59法68)に基づく行政処分(許可の取消し・営業停止)の対象となる。


25 https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/index.html
26 内閣府ホームページ https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/index.htmlからPDF形式でダウンロード可能。
27 http://good-net.jp/
28 http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/miseinen/mokuji.htm
29 http://www.mof.go.jp/tab_salt/topics/index.html
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