第6章 創造的な未来を切り拓く子供・若者の応援(第4節)

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第4節 地域づくりで活躍する若者の応援

1 若者による地域づくりの推進(内閣官房(創生),総務省,文部科学省)

内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局では,地方創生を進める上では,地域の実態に応じた取組を進めることができる人材を育成することが重要との認識のもと,地方の若い世代が地域とのつながりを深め,地域産業を担う人材養成など地方課題の解決に貢献する取組を促進する。

文部科学省では,平成27(2015)年度より,複数の大学が,地域活性化を担う自治体のみならず,人材を受け入れる地域の企業,地域活性化を目的に活動するNPOや民間団体等と事業協働機関を形成し,それぞれが強みを活かして雇用創出や学卒者の地元定着率向上に取り組む事業を支援する「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COCプラス)(Center of Communityプラス)」を実施しており,平成28(2016)年度も本事業を引き続き推進する。

総務省は,地方への新しい人の流れをつくるため,都市地域から過疎地域等に移り,一定期間,地域協力活動を行いながら,当該地域への定住・定着を図る「地域おこし協力隊」を推進している。平成27年度には,全国673自治体で2,625人の隊員が活動しており,うち20代~30代が約8割を占めるなど,若者の持てる能力を活用した地域づくりの取組が広がっている。

COLUMN NO.15
 若者発!楽しくオシャレな街づくり

今,岡山市のまちづくりが面白い。NPO法人タブララサは,主に岡山市街地中心部に位置する西川緑道公園エリアの魅力づくりに携わる20~30代の若者の団体である。2004年の設立以降,「岡山の1mmレベルアップ」を活動テーマに,音楽,アート,衣,食など,あらゆる角度から,岡山市民に環境問題や自分たちの住む街について関心を抱いてもらうきっかけづくりを行っている。

以前の西川緑道公園は,剪定されていない木々がうっそうと茂り,またゴミも多く捨てられているなど,暗いイメージの場所だった。そこを人の集まるエリアにしようと岡山商工会議所と岡山市観光協会により「西川倶楽部」が結成され,清掃活動やイベントが開催されていたが,そのうち,イベントを担当していた若者のグループがタブララサの前身となっている。

タブララサでは,イベントで出るゴミを減らすためのリユース食器の貸し出しや,エコなだけでなく,美しい景観も楽しめる「西川キャンドルナイト」などを企画。「西川キャンドルナイト」は,エリアの名物イベントに成長し,毎年約3,000人の観客が訪れるまでになった。その他定期開催のイベントも誕生し,これまでの10年にわたる活動を通じて,「西川=若者が元気に活動するエリア」と認識されるに至った。若者発の街を盛り上げる企画が多数生まれてきたわけだが,これまでの成果は,決してタブララサだけの力によるものではない。例えば,西川緑道公園がより人の集まりやすい場所になるよう,岡山市によってルールづくりが進められ,また岡山大学と岡山市によって市民連携街づくり拠点「西川アゴラ」がオープンとなるなど,行政等との連携により,活動が進められてきた。

西川キャンドルナイトの様子1

タブララサでは,環境問題や地域の活性化は,1団体でできることには限りがあるため,行政や他の団体との連携が大事だと考えている。連携によって外部のいろいろな人と出会えることが若者スタッフへの刺激にもなっており,いかに多くの人を街づくりに巻き込めるか,という視点で,きっかけづくりを続けていく。

実際に,タブララサのメンバーも,最初は「友人から誘われた」,「週末の遊び感覚で」という理由で参加したが,イベントなどを通じ,「楽しかった」,「いろんな人に出会えた」,「次回のイベントに友人を誘ってみよう」というように意識が変化していった者が多い。

“楽しくオシャレな街づくり”

誰かに強制されるのではなく,自分の街をもっと魅力的にしたい,という自発的な気持ちで参加してもらう方が,より多くの市民,特に若者を巻き込むことができ,かつ活動の持続にもつながると考える。自分たちが楽しんで活動した結果として,魅力的な岡山市が作られるのだ。

西川キャンドルナイトの様子2
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