特集1 子供・若者の意識と求める支援について

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はじめに

内閣府では、子供・若者を取り巻く諸課題に対し、子供・若者がどのように考えているのか、また、政府、地方自治体、民間団体等による子供・若者育成支援施策について、子供・若者がどのように考え、どのような施策を期待しているのかなどを把握し、今後の子供・若者の育成支援に関する施策の参考とするため、令和元(2019)年度に「子供・若者の意識に関する調査」(満13歳から満29歳までの子供・若者を対象としたインターネット調査。図表11)を実施した。

図表1 子供・若者の意識に関する調査(令和元年度)の概要

今回の特集では、この調査の結果から見えてくる、子供・若者の意識の特徴的な結果について、一部、過去の類似の調査の結果とも比較しながら、人生観・充実度及び他者との関わり方、子供・若者が抱える困難、社会参加の観点から紹介する。

1 人生観・充実度及び他者との関わり方について

ア 自己診断

人生観・充実度について、まず、「あなた自身について、次のことがどのくらいあてはまりますか。」という質問に対する回答を見ると、「あてはまる」又は「どちらかといえばあてはまる」と回答した者の割合が最も高いものは「自分の親(保護者)から愛されていると思う」(73.7%)であり、次いで高いものは、順に「人生で起こることは、結局は自分に原因があると思う」(72.1%)、「自分には自分らしさというものがあると思う」(70.5%)、「今の自分を変えたいと思う」(69.5%)という結果となった。

平成28年度調査2と比較すると、「あてはまる」又は「どちらかといえばあてはまる」と回答した者の割合は、「自分には自分らしさというものがある」、「人生で起こることは、結局は自分に原因があると思う」、「今の自分を変えたいと思う」以外の項目において増加しており、「努力すれば希望する職業につくことができる」は4.4ポイント増加している。(図表2)

図表2 自己診断について

イ 充実感

次に、「今の生活が充実していると思いますか。」という質問に対する回答を見ると、「どちらかといえば充実している」と回答した者(48.7%)が最も多かった。

また、「充実している」又は「どちらかといえば充実している」と回答した者の割合は68.9%であり、「充実していない」又は「どちらかといえば充実していない」と回答した者の割合の31.1%より高い結果となった。

年齢区分別でみると、「充実している」又は「どちらかといえば充実している」と回答した者の割合は、年代が若いほど高くなっており、13~14歳(83.6%)が最も高い結果となった。(図表3)

図表3 充実感について

ウ 他者との関わり方

また、「家族・親族」、「学校で出会った友人」、「職場・アルバイト関係の人」、「地域の人」、「インターネット上における人やコミュニティ」との関わり方として、「会話やメール等をよくしている」、「何でも悩みを相談できる人がいる」、「楽しく話せる時がある」、「困ったときは助けてくれる」、「他の人には言えない本音を話せることがある」、「強いつながりを感じている」という6つの項目について、それぞれ質問をした。

その回答を見ると、「家族・親族」との関わりが6つのいずれの項目も「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答した者の割合が最も高い結果となり、次いで、「学校で出会った友人」との関わりが高い結果となった。

「地域の人」と「インターネット上における人やコミュニティ」を比べると、「困ったときは助けてくれる」の項目のみ「地域の人」が高い結果となり、それ以外の項目は「インターネット上における人やコミュニティ」が高い結果となった。(図表4)

図表4 他者との関わり方

以上のとおり、子供・若者の充実感については、年代が若いほど充実感も高い結果となったほか、他者との関わり方については、どの項目においても、「家族・親族」が最も関わりが強い結果となり、次いで、「学校で出会った友人」の関わりが強い結果となった。

2 子供・若者が抱える困難について

ア 社会生活や日常生活を円滑に送ることができなかった経験

子供・若者が抱える困難について、まず、「今までに、社会生活や日常生活を円滑に送ることができなかった経験(以下本特集において「困難経験」という。)があったと思いますか」という質問に対する回答を見ると、「どちらかといえばあった」と回答した者(29.1%)が最も多かった。

また、「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者の割合は49.3%であり、「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者の割合の39.7%より高い結果となった。

年齢区分別でみると、「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者の割合は25~29歳(52.3%)が最も高い結果となった。(図表5)

図表5 困難経験について

次に、困難経験について、「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者に対して、そうした経験をした主な理由について、「自分自身」、「家族・家庭」、「学校」、「仕事・職場」という問題ごとに分けて尋ねた。

「自分自身」の問題で全体で最も高いものは「人づきあいが苦手だから」(55.4%)であり、次いで高いものは、順に「何事も否定的に考えてしまったから」(32.4%)、「悩みなどを相談できなかったから」(29.4%)、「精神的な病気だったから」(21.9%)という結果となった。(図表6)

図表6 困難経験の主な理由(自分自身)について

「家族・家庭」の問題で全体で最も高いものは「特にない」(35.3%)であり、次いで高いものは、順に「家族内の不和や離別があったから」(15.6%)、「親(保護者)への反発があったから」「家庭が貧しかったから」(12.2%)という結果となった。(図表7)

図表7 困難経験の主な理由(家族・家庭)について

「学校」の問題で全体で最も高いものは「特にない」(24.8%)であり、次いで高いものは、順に「集団行動が苦手だったから」(23.6%)、「友達との関係が悪かったから」(21.6%)、「いじめられたから」(18.6%)という結果となった。(図表8)

図表8 困難経験の主な理由(学校)について

就業経験がある者について、「仕事・職場」の問題で全体で最も高いものは「特にない」(27.1%)であり、次いで高いものは、順に「職場になじめなかったから」(15.5%)、「上司や同僚との関係が悪かったから」「本当に自分のやりたい仕事ではなかったから」(14.4%)という結果となった。(図表9)

図表9 困難経験の主な理由(仕事・職場)について

また、「自分自身」、「家族・家庭」、「学校」、「仕事・職場」のうち、困難経験の主な理由として特に影響が強かったと思うことについて尋ねたところ、全体で最も高いものは「自分自身の問題」(66.8%)であり、次いで高いものは、順に「学校の問題」(29.6%)、「家族・家庭の問題」(26.9%)、「仕事・職場の問題」(23.9%)という結果となった。(図表10)

図表10 困難経験の主な理由として特に影響の強かったこと

以上のように、調査対象となった子供・若者のうち約半数が、今までに、困難経験があったと思うと回答しており、その経験の理由については、人付き合いが苦手、何事も否定的に考えてしまった、悩みなどを相談できなかったなど、自分自身の問題の影響が特に強いと思っている者の割合が高い結果となった。

イ 困難を抱える子供・若者への支援

さらに、困難経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した子供・若者のうち、今まで支援を受けたことがある者に対して、「その中で最も役に立ったと思うものを一つ選んでください」と尋ねた。

支援を受けた中で最も役に立ったと思う専門職については、「学校の先生」(23.8%)、「医師や保健師などの医療関係者」(14.4%)、「スクールカウンセラー」(13.1%)、「臨床心理士や各種カウンセラー」(7.7%)などが高い結果となった。一方、「効果があったものはない」との回答も全体では30.4%を占める結果となった。

年齢区分別でみると、「学校の先生」は全体と比べ、13~14歳(38.3%)が10ポイント以上高く、25~29歳(13.0%)は10ポイント以上低くなっている。なお、25~29歳では、「医師や保健師などの医療関係者」が19.7%と最も高い結果となった。(図表11)

図表11 最も役に立ったと思う支援(専門職)

また、受けたことのある支援の形態で最も役に立ったと思うものについては、全体で最も高いものは、「学校で相談する」(17.7%)であり、次いで高いものは、順に「医療施設に通って相談する」(13.5%)、「SNSで相談する」(9.8%)、「電話で相談する」(8.2%)という結果となった。一方、「効果があったものはない」との回答も全体では17.0%を占める結果となった。

年齢区分別でみると、「学校で相談する」は年代が若いほど高くなっており、13~14歳で25.1%、15~19歳で22.6%という結果となった。また、25~29歳では、「医療機関に通って相談する」(19.7%)が最も高い結果となった。(図表12)

図表12 最も役に立ったと思う支援の形態

加えて、困難経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した子供・若者に対して、その状態が改善した経験があるか、そして、改善のきっかけは何かについて尋ねた。

「今までに、社会生活や日常生活を円滑に送ることができていなかった状態が改善した経験(以下本特集において「困難改善経験」という。)があったと思いますか」という質問に対する回答を見ると、「どちらかといえばあった」と回答した者(36.6%)が最も多かった。

また、「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者の割合は60.9%であり、「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者の割合の25.7%より高い結果となった。

年齢区分別でみると、「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者の割合は15~19歳(64.5%)が最も高い結果となった。(図表13)

図表13 困難改善経験について

また、困難改善経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者に対して尋ねた「そのような改善した経験はどのようなことがきっかけだったと思いますか」という質問に対する回答を見ると、全体で最も高いものは、「家族や友人の助け」(31.0%)であり、次いで高いものは、順に「時間の経過で状況が変化したこと」(24.2%)、「就職・転職したこと」(11.6%)、「学校に相談したこと」(9.5%)という結果となった。

年齢区分別でみると、13~14歳は「家族や友人の助け」(46.4%)が、全体と比べ15ポイント以上高い結果となった。(図表14)

図表14 改善した経験のきっかけ

次に、調査対象者全員に対して尋ねた「社会生活や日常生活を円滑に送ることができないようなときに、どのような支援があると良いと思いますか。最も良いと思うものを1つ選んでください。」という質問への回答を見ると、全体で最も高いものは、「生活や就学のための経済的補助」(22.8%)であり、次いで高いものは、順に「仲間と出会え、一緒に活動できる施設・場所」(15.0%)、「低い家賃で住めるところ(寮や下宿のようなところ)」(14.2%)、「進路や生活などについて何でも相談できる施設や人」(11.1%)という結果となった。

年齢区分別でみると、13~14歳は「仲間と出会え、一緒に活動できる施設・場所」(19.5%)、「進路や生活などについて何でも相談できる施設や人」(15.7%)などが他の年代と比べて最も高い結果となった。また、どちらの項目も年代が上がるにつれて割合が低くなっている。(図表15)

図表15 社会生活や日常生活を円滑に送ることができないような時にあると良い支援

また、調査対象者全員に対して尋ねた「公的な支援機関や専門家から支援を受ける場合に、どのような形で支援を受けたいと思いますか」という質問への回答を見ると、全体で最も高いものは、「メールで相談する」(30.8%)であり、次いで高いものは、順に「SNSで相談する」(26.4%)、「電話で相談する」(22.6%)、「施設に通って相談する」(21.0%)という結果となった。

年齢区分別でみると、15~19歳においては、「メールで相談する」(30.2%)よりも、「SNSで相談する」(32.2%)の方が割合が高い結果となった。

また、13~14歳は「学校で相談する」(27.3%)が、全体と比べて10ポイント以上高い結果となったが、年代が上がるにつれて、割合は低くなっている。(図表16)

図表16 求める支援の形態

さらに、調査対象者全員に対して尋ねた「悩み事や困ったことがあるとき、それを解決、改善する方法について、どのように調べていますか」という質問に対する回答を見ると、全体で最も高いものは、「インターネットで検索する」(58.5%)であり、次いで高いものは、順に「家族や親せきに相談する」(34.5%)、「友人・知人(家族や親せき以外)に相談する」(34.1%)、「掲示板やSNSで解決方法を質問する、募集する」(15.0%)という結果となった。

年齢区分別でみると、13~14歳は全体と比べて、「家族や親せきに相談する」(58.0%)が20ポイント以上高く、「学校の先生に相談する」(21.5%)が10ポイント以上高い結果となった一方で、「インターネットで検索する」(45.4%)は、全体と比べ10ポイント以上低い結果となった。(図表17)

図表17 問題解決のための情報収集方法

ここで、困難経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した子供・若者について、公的な支援機関や専門家から支援を受ける場合に求める支援の形態と、困難改善経験との関係を見てみると、困難改善経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者が「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者と比べて支援を求めている割合が高い結果となった。

一方で困難改善経験が「どちらかといえばなかった」と回答した者については、「メールで相談する」(29.9%)が最も高く、次いで高いものは、順に「SNSで相談する」(27.4%)、「施設に通って相談する」(24.0%)、「電話で相談する」(17.0%)という結果となった。

また、困難改善経験が「なかった」と回答した者については、「誰にも相談したり、支援を受けたりしたいと思わない」(28.6%)が最も高く、次いで高いものは、順に「メールで相談する」(24.5%)、「わからない」(19.1%)、「SNSで相談する」(18.6%)という結果となった。(図表18)

図表18 求める支援の形態と困難改善経験について

さらに、困難経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した子供・若者について、問題解決のための情報収集方法と、困難改善経験との関係を見てみると、いずれの方法についても、困難改善経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者の方が、困難改善経験が「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者より、割合が高い結果となった。

また、「特別調べることはない」については、困難改善経験が「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者の方が割合が高い結果となり、困難改善経験が「なかった」と回答した者の29.4%が「特別調べることはない」と回答した。(図表19)

図表19 問題解決のための情報収集方法と困難改善経験

以上のように、公的な支援機関や専門家から受ける支援の形態については、全体として様々なニーズを子供・若者が持っていることがうかがわれる結果となったが、他の項目と比べて、メールやSNSでの相談を求める者の割合が高い結果となった。年齢別に見ると15~19歳については、SNSでの相談を求めている者の割合が最も高い結果となった。

一方で、困難経験を抱えたまま、誰にも相談したり、支援を受けたりしたいと思わないという子供・若者も一定割合いる結果となった。

3 社会参加について

社会参加について、まず、「「社会のために役立つことをしたい」と思いますか」という質問に対する回答を見ると、「どちらかといえばそう思う」(45.2%)が最も高く、次いで、「そう思う」(25.7%)であり、「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答した者の割合が70.8%、「そう思わない」又は「どちらかといえばそう思わない」と回答した者の割合が29.2%という結果となった。

年齢区分別でみると、「そう思う」は15~19歳(35.9%)が、全体と比べ10ポイント以上高く、「どちらかといえばそう思う」は13~14歳(62.1%)が、全体と比べ15ポイント以上高い結果となった。

一方で、「そう思わない」又は「どちらかといえばそう思わない」は、年代が上がるにつれて、高くなるという結果となった。(図表20)

図表20 社会のために役立つことをしたい

次に、「社会のために役立つことをしたい」と思いますかという質問について、「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答した者に対して尋ねた「具体的に何を通じて社会のために役立ちたいと考えていますか」という質問への回答を見ると、「自分の職業を通して」(25.4%)が最も高く、次いで高いものは、順に、「体育・スポーツ・文化に関する活動」(24.1%)、「わからない」(21.6%)、「自主防災活動や災害援助活動」(17.1%)という結果となった。(図表21)

図表21 社会のために役立ちたい(具体的に)

さらに、「あなたはボランティア活動に興味がありますか」という質問に対する回答を見ると、「どちらかといえばある」(30.5%)と回答した者が最も多かった。

また、「ある」又は「どちらかといえばある」と回答した者の割合が43.2%、「ない」又は「どちらかといえばない」と回答した者の割合が45.4%という結果となった。

年齢区分別でみると、「ある」又は「どちらかといえばある」と回答した者の割合は15~19歳(55.1%)が、全体と比べ10ポイント以上高い結果となった一方で、「ない」又は「どちらかといえばない」と回答した者の割合は25~29歳(52.8%)が、他の年代と比べ最も高い結果となった。(図表22)

図表22 ボランティア活動に対する興味

また、「あなたはボランティア活動に興味がありますか」という質問について、「ある」又は「どちらかといえばある」と回答した者に対して尋ねた「ボランティア活動に興味が「ある」のは、どのような気持ちからですか」という質問への回答を見ると、「困っている人の手助けをしたい」(65.6%)が最も高く、次いで高いものは、順に、「地域や社会をよりよくしたい」(46.8%)、「新しい技術や能力を身につけたり経験を積んだりしたい」(29.5%)、「いろいろな人と出会いたい」(29.3%)という結果となった。(図表23)

図表23 ボランティア活動に興味がある理由

ここで、これまでに見てきた困難経験及び困難改善経験と社会参加との関係性について見ていくこととする。

具体的には、

1困難経験がなかった者4

2困難経験があり、困難改善経験があった者5

3困難経験があり、困難改善経験がなかった者6

の3グループに分けて、社会貢献及びボランティア活動への興味の質問を見ていくこととする。

「「社会のために役立つことをしたい」と思いますか」という質問に対する3グループの回答を見ると、「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答した割合について、

1の困難経験がなかった者が71.9%

2の困難改善経験のあった者が80.9%

3の困難改善経験のなかった者が65.6%

となり、2の困難改善経験のあった者のグループが他のグループに比べて、社会のために役立つことをしたいと回答している割合が高い結果となった。(図表24)

図表24 社会貢献への意識と困難経験等について

また、「あなたはボランティア活動に興味がありますか」という質問に対する3グループの回答を見ると、「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答した割合について、

1の困難経験がなかった者が39.0%

2の困難改善経験のあった者が60.0%

3の困難改善経験のなかった者が37.9%

となり、困難改善経験のあった者のグループが他のグループに比べて、ボランティア活動への興味があると回答している割合が高い結果となった。(図表25)

図表25 ボランティア活動への興味と困難経験等について

以上のように、「社会のために役立つことをしたい」及び「ボランティア活動に興味がある」との質問に対する回答については、2の困難経験があり、困難改善経験があった者のグループが、他のグループに比べて、いずれも顕著に高く、社会参加への意識が高い傾向がうかがわれる結果となった。

おわりに

本特集においては、人生観・充実度、子供・若者の抱える困難、社会参加の3つの観点から、子供・若者の意識の特徴的な結果について紹介した。

今回の調査において、子供・若者の他者との関わりについては、「家族・親族」や「学校で出会った友人」との関わりが強い結果となり、また、困難経験が改善したきっかけについても「家族や友人の助け」と回答した者の割合が最も多い結果となった。

また、子供・若者が公的な支援機関や専門家から支援を受ける場合に求める支援の形態については、様々なニーズがあることがうかがわれるとともに、他の項目に比べて、メールやSNSによる相談を求める者の割合が高い結果となった。

なお、困難経験を抱えたまま、誰にも相談したり、支援を受けたりしたいと思わない子供・若者が一定割合いる結果となった。

一方、困難改善経験があった子供・若者は、ほかの子供・若者に比べて社会参加への意識が高いことがうかがわれる結果となった。

調査対象となった子供・若者のうち約半数が、これまでに困難経験があったと思うと回答しているとおり、困難な状況に直面すること自体は特別なことではない。そのような状態になった際に、しっかりとその状態を改善していくことが重要であり、そのために必要な支援を、上記のような子供・若者が求める形態にも留意しながら、家庭を中心として、国及び地方公共団体、学校、企業、地域等が相互に協力・連携し、社会全体で子供・若者に届けていく必要がある。

今回の調査結果が、今後の子供・若者育成支援に関する施策の検討に鋭意活用され、関連施策の充実に役立てられるよう期待したい。


1 調査結果の詳細は、「子供・若者の意識に関する調査(令和元年度)」報告書を参照。なお、報告書では、調査結果をもとに、次の3名の有識者による分析を掲載している。
北海道大学大学院教育学研究院准教授 加藤 弘通氏
中央大学文学部教授 古賀 正義氏
国立青少年教育振興機構青少年教育研究センター長 村上 徹也氏
2 内閣府「子供・若者の意識に関する調査(平成28年度)」
3 「自分の親(保護者)から愛されていると思う」、「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」、「自分の考えをはっきり相手に伝えることができる」、「いまの自分自身に満足している」、「自分は役に立たないと強く感じる」は令和元年度のみ聴取。
4 困難経験が「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者
5 困難経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者のうち、困難改善経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者
6 困難経験が「あった」又は「どちらかといえばあった」と回答した者のうち、困難改善経験が「なかった」又は「どちらかといえばなかった」と回答した者
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