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アメリカ・ドイツにおける青少年のインターネット環境整備状況等調査報告書

第II部 調査の結果

第1章 アメリカにおける調査

1.1 青少年のインターネット利用環境に関する実態

1.1.7 青少年のインターネット利用に関する親子間の話し合い並びにルール設定の有無及び内容55

 Harris Interactive-McAfee(以下、McAfee)が2008年10月におこなった調査56によれば、母親の72%は子どもとインターネットの利用について話し合っているとされる。


 また、ピュー・インターネットの「10代とテクノロジーに関する報告57」では、家庭における子どものインターネットの利用に関するルールの設定の有無や、保護者によるサイト・チェックの有無について報告している。その概要は以下のとおりである。


利用時間・時刻の設定
 まず、インターネットを利用している10代の子どもを持つ保護者の64%は、子どものインターネットの利用時間・時刻に関するルールを設定しているとされる。2000年に行った同様の調査でも保護者の61%が何らかのルールを設けているとの報告があり、それから大きな変化は見られない。
 他方、人種によってその傾向に多少の違いが見られる。例えば、アフリカ系米国人の保護者の71%、英語を母国語とするラテン系の保護者の77%が子どものインターネットの利用時間に何らかのルールを設けているのに対して、白人の保護者でその割合が62%となっている。


図表 11 人種別に見た家庭内でのルールを設定している保護者
アフリカ系米国人の保護者71%
英語を母国語とするラテン系の保護者77%
白人の保護者62%
出所:ピュー・インターネット「10代とテクノロジー」

 また、保護者自身がインターネット・ユーザーである場合、同様のルールを設定する割合は65%であるが、インターネットを使用していない保護者の場合、その割合は56%に落ちる。
 また、母親の方が父親よりも、子どものインターネットの利用時間・時刻にルールを設ける傾向にある。母親の約70%が家庭で同様のルールを設けていると回答しているのに対して、父親の場合はその割合は59%である。また女子の子どもを持つ保護者の方がこういったルールを設ける傾向にある(女子児童67%対男子児童61%)
 こういったルールの設定の有無は、子どもの年齢が上がるほどその割合は低くなっている。12歳の子どもを持つ保護者の約80%がインターネットの利用に時間的制限を設けていると回答しているのに対して、15歳の子どもを持つ保護者のその割合は68%、16歳の保護者では52%、17歳の保護者では45%と、特に15歳の子どもを持つ保護者と16歳の子どもを持つ保護者との間で、その比率は大きく落ちる。また、インターネットの利用頻度が高い子どものいる家庭で、同様のルールを定めている割合は61%であるのに対して、インターネットの利用頻度の低い子どものいる家庭のその割合は85%となっている。


図表 12 子どものインターネット利用頻度と家庭のルールの有無
10代のインターネット利用頻度家庭にルール設定がある割合
高い61%
低い85%
出所:ピュー・インターネット

 なお、子どものインターネットの利用に関するルールの設定の有無と保護者の学歴や経済状態との間では相関関係は見られない。


インターネットのサイト・チェック
 インターネットを利用する子どもがいる家庭の約62%が、インターネット上で子どもがどのようなサイトを訪れたかをチェックしている。この傾向は、家庭内における子どものインターネットの利用に関するルールの設定と同様の傾向も見られ、例えば、ラテン系米国人(76%)やアフリカ系米国人の保護者(73%)の方が、白人(59%)の保護者よりも、自身の子どもが訪れたサイトをチェックする傾向にある。また、低年齢の子どもを持つ保護者の方が、子どもの訪れたサイトをチェックする傾向にある(12〜14歳67%、15〜17歳61%)。


 他方、ルールの設定における結果と若干異なる傾向がみられるのは、保護者の学歴とサイト・チェックの関係である。ルールの設定においては、保護者の学歴によってルールの設定の有無に差は見られなかったが(高卒以下64%、短大卒64%、大卒以上64%)、サイト・チェックにおいては、高学歴な保護者ほど子どもの訪れたサイトをチェックする傾向が強い(高卒以下57%、短大卒61%、大卒以上67%)。また、ルールの設定とは反対に、男子の子どもを持つ保護者の方がサイトのチェックをする傾向にある(女子55%、男子68%)。


カリフォルニア州
 カリフォルニア州のサイバー安全サミットでの意識調査では、子どもが訪れたウェブサイトを知っている保護者の割合は52.48%(106人)で、半数の大人が自分の子どものインターネット上の行動を意識しているようであるが、「定期的に子どもの閲覧しているサイトを確認したり、子どもの名前を実際にGoogle検索したりするか」という質問に対して肯定的な回答をした者の割合は、28.99%(60人)という結果であった。
 またインターネット上での子どもの行動に対して、「自分の子どもがインターネット上で何をしているのか」を把握することが最も重要だと回答している保護者の割合は、97.50%(195人)であるのに対して、「カリフォルニア・サイバー安全サミットに参加したことを子どもと会話する」と回答した者の割合は、僅か6.6%(15人)であった。


図表 13 子どものインターネット活動
質問4 自分の子どもの閲覧しているウェブサイトを知っているか?自分の子どもの閲覧しているウェブサイトを知っているかの割合
 比率 (%)
知っている
知らない
多少知っている
106
45
51
52.48
22.28
25.25
合計202100
質問5 自分の子どもの閲覧しているウェブサイトを定期的に閲覧するか?
自分の子どもをGoogle検索した事があるか?
  自分の子どもの閲覧しているウェブサイトを定期的に閲覧するかの割合
 比率 (%)
はい
いいえ
時々
60
119
28
28.99
57.49
13.53
合計207100
質問13 重要な点は何か?  重要な点は何かの割合
 比率 (%)
自分の子どもがインターネットで何をしているかを知ること
自分の子どものプライバシーを尊重すること
195
5
97.50
2.50
合計200100
質問15 今日、学んだことについて自分の子どもと話をするか?   今日、学んだことについて自分の子どもと話をするかの割合
 比率 (%)
はい
いいえ
11
4
73.33
23.67
合計15100
質問11 子どもとインターネットの安全性について話をするのは難しいと思いますか?  子どもとインターネットの安全性について話をするのは難しいと思いますかの割合
 比率 (%)
はい
いいえ
51
180
22.08
77.92
合計231100
出所:2006年の「カリフォルニア・サイバー安全サミット」での意識調査p13〜16

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