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アメリカ・ドイツにおける青少年のインターネット環境整備状況等調査報告書

第II部 調査の結果

第1章 アメリカにおける調査

1.3 青少年のインターネット利用環境に関する制度、法及び政策とその背景

1.3.2 インターネット上の違法・有害情報に対するフィルタリング

児童インターネット保護法93
 上述したとおり、児童インターネット保護法 (The Children's Internet Protection Act、CIPA) では、E-料金を受け取る場合には、学校や図書館に対して、コンピューターにフィルタリング・ソフト等をインストールすることを義務化している。学校と図書館は、同法が求める技術的な方法(フィルタリング等)を設定しない場合、E-料金プログラム(インターネットの利用料について割引を受けられる)を活用することができない。具体的には、以下に示す内容のコンテンツをブロックするか、もしくは、フィルタリングをかけることが義務付けられている。学校などの公共機関は、その条件に適応することで、E-料金プログラムを利用することができる。
 (a)わいせつ物
 (b)児童ポルノ
 (c)コンピューターにアクセスする未成年者に対して有害なもの。
現在は、公私立の小学校から高校までを含む80〜90%の学校がCIPAの規制に従い、この制度を利用している94
 このインターネットの安全対策を実施する前に、学校と図書館はこの取組に関して、少なくとも一回は公開ヒアリングもしくはミーティングを開催しなければならない。


 また、一般の保護者に関しては、フィルタリングによるインターネットの利用規制は無いが、保護者自身の判断で、自主的にプロバイダが提供するフィルタリング・ソフトや、利用時間の制限などのペアレンタル・コントロールのオプションを採用している95


 カリフォルニア州におけるフィルタリングに関する規則は、合衆国法典の児童インターネット保護法に準じており、E-料金を利用する学校や図書館等の公共施設に対して、未成年者にとって有害と思われるサイトへのアクセスを制限するか、または、フィルタリング・ソフトをインストールすることが義務付けられている96。 また、同州では学校や図書館に対して、未成年者のインターネット利用の監視、不正アクセス防止、権限のない個人情報の配布等に関する規定(安全なインターネットの利用に取り組む利用規定(Acceptable Use Policy、AUP))を導入することも義務付けている。


資料「保護者へのオンライン安全面での助言97」の配布
 また、同州のCyber Safety for Childrenにおいては、「保護者へのオンライン安全面での助言」という資料を保護者に配布し、フィルタリング・ソフトのインストールを推奨している。ただし、一般市民が使用するコンピューターのフィルタリングの設定に関する規制や制度は見当たらない。


 テキサス州法でも、フィルタリングに関する規制は、児童インターネット保護法に準じている。ただし、テキサス・インターネット・サービス・プロバイダ協会(Texas ISP Association)によると、テキサス州のインターネット・サービス・プロバイダ (ISP) には、自社のサイトにフィルタリング・ソフトのサイトへのリンクを貼ることが義務付けられている98
 同協会よると、1997年にテキサス立法府の第75回通常議会において、当時の下院法案 (1,300 House Bill、HB)が法制化され、この下院法1,300条においてインターネット・サービス・プロバイダは、ウェブサイトのトップページ上で、フィルタリング・ソフト等に関する情報提供と、各サイトへのリンクが義務付けられている99


 なお、テキサス州法においては、フィルタリングによるインターネットの利用規制は無い。他方、同州の検事局では保護者に対して、各サービス・プロバイダが提供するペアレンタル・コントロール100のサービスオプションを選択し利用することを薦めている101


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