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アメリカ・ドイツにおける青少年のインターネット環境整備状況等調査報告書

第II部 調査の結果

第1章 アメリカにおける調査

1.4 青少年のインターネット利用環境に関する民間機関の取組

1.4.3 インターネット上の情報の分類(レイティング、ゾーニングなど)

■連邦
 上述のCTIAワイアレス協会では、具体的なレイティングの分類には触れていないものの、「各電話会社がコンテンツのレイティング規準を設定するべき」だとしている。
 例えばCTIAでは、レイティングが実践的に利用できるように、携帯電話会社とは利害関係のない第三者が(ペアレンタル・コントロールを行っている「Content PatrolTM」等)、コンテンツのレイティング規準を作成し、維持し、適時修正することを勧めている186


Verizon社のレイティング
 これを踏まえ、例えば、インターネット及び携帯電話のプロバイダであるVerizon社では、同社のサイト、「ペアレンタル・コントロール・センター(Parental Control Center)」で、コンテンツの内容を、適齢別に、C7+、T13+、 YA17+というレイティングを設定している187。これは、同社が提供しているオプションで、フィルタリング機能を使用した場合に有効であり、この機能を利用しない場合は、レイティングの表示はされない。
 青少年にとってふさわしくない情報については、ゲームや着信音の変化、チャット・プログラムの全てにおいて、レイティングの表示がされるShort codeという設定があり、また、フィルタリング機能(無料)を設定できるサービスを提供している。これらShort codeプログラムには、C7+(7歳以上)、T13+(13歳以上)、YA17+ (17歳以上)や、M18+(18歳以上)等のレイティングを設定している。
 各レイティングは、年齢にふさわしいコンテンツを表示することで、保護者によるペアレンタル・コントロールを促している。


インターネット・コンテンツ・レイティング・システム188
 ピュー・インターネットの報告書によると、いくつかのフィルタリングのソフトウェア会社が、ウェブサイトのレイティング・システムに協力している。 例えばICRAは、インターネット・コンテンツの基盤となる「Platform for Internet Content Selection(以下、PICS)」を作成し、技術的な面での支援を行っているが、具体的には、ウェブコンテンツの管理者が自発的にHTML やXMLのウェブサイトのコード内に、通常スニペットと呼ばれている短い概略が表示される紹介文を埋め込むことで、閲覧者がサイトのコンテンツの内容を直ぐに判断できるように働きかけている。


レイティングとラベリング計画189
 前述の「インターネット上での生活における青少年の安全性」の報告書によると、インターネットの安全な利用は、現時点では、レイティングとラベリングを利用したフィルタリングに依存している。
 フィルタリングに適用されるレイティングの基準については、コンテンツの選別やブロッキングが容易にできるため、既に確立されている「全米映画協会(the Motion Picture Association of America(以下、MPAA)や、「エンタテーメント・ソフトウェア・レイティング委員(Entertainment Software Rating Board 以下、ESRB)、「アメリカレコード産業協会 (Recording Industry Association of America Recording(以下、RIAA))等のレイティング・システムがインターネット業界にも導入されている。
 一方で、一般のユーザーが作成するようなサイトでは、ユーザーがコンテンツを作成しサイトに上げているため、コンテンツも幅広い内容となり、ラベリングを行うのは困難である。そこで多くのウェブサイトでは、コミュニティー警備(community policing)を呼びかけ、ユーザー自らが他者の掲示したコンテンツへ「タグとフラグ」をつけるラベリングを各サイトでは推奨している。
 また、サイト提供者やツール開発業者は、「クラウド・ソーシング」を利用したコンテンツのラベリングを行っている。もちろん、これにはサイト側が、リアルタイムでポルノ画像の検出やコンテンツのテキスト・タグを見直すなど、マニュアルで「コンテンツの見直し」作業をすることが補助的作業として必要となる。


エンターテーメント・ソフト・レイティング委員会190
 エンターテーメント・ソフト・レイティング委員会(The Entertainment Software Rating Board、ESRB)は、インタラクティブなエンターテインメント・ソフト産業において、独自のレイティング・システムを設け、広告のガイドラインを実施し、オンライン・プライバシーの保護を支援する自主規制機関である。
 エンターテーメント・ソフト・レイティング委員会によるレイティング・シンボルは以下の図表22のとおりである。



図表 22 レイティング・シンボル
レイティング・シンボル

カリフォルニア州とテキサス州
 法的な規則そのものは無いが、Cyber Safety for ChildrenのCoalition(同盟)として提携している民間組織の中で、既述のESRBや、「Common Sense Media191」が、青少年の安全に関してのレイティングを実施している。いずれもレイティングに関しては、規制に基づいているものではないが、テレビ、映画、ゲーム、ウェブサイトにおいて年齢に応じて相応しいか否かのレイティングを行っており、これらの民間組織を同Cyber Safety for Childrenのサイト・ユーザーに推奨している192


 テキサス州では、連邦やカリフォルニア州と同様、同州における法的規制はない。推奨しているのはESRBのレイティング・システムである193





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