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アメリカ・ドイツにおける青少年のインターネット環境整備状況等調査報告書

第II部 調査の結果

第1章 アメリカにおける調査

1.4 青少年のインターネット利用環境に関する民間機関の取組

1.4.5 青少年に対して危険性があるインターネット上の情報についての相談や苦情などの活動

 全米失踪・被搾取子どもセンターが運営しているサイバー・チップラインが、相談や苦情などの活動のハブとなっており、日本の消費センターやインターネット・ホットラインセンターと似た活動を行っている201


 第1章の1.3.3で述べたとおり、サイバー・チップラインは年中無休でホットラインの応答を行っている。電話やインターネット上のフォームから、青少年の性虐待などに関する苦情が報告できるようになっている。また、その報告の内容などを年間のデータとして発表しており、当サイト内からもその情報が取得できる。どのような内容を報告するべきなのかということに関しての指導もあり、青少年のポルノ、売春などをはじめ、性的虐待なども報告されるべきだとしている。受け取られた報告に関しては、同機関の担当者が内容を厳正に精査し、必要に応じて、FBIなどの警察機関やEPSなどと協力して捜査を進めていく。


カリフォルニア州の失踪者(California Missing Persons)
 カリフォルニア州司法局(California Department of Justice)の失踪・身元不明者課(Missing/Unidentified Persons Unit) は、身元不明者の特定を行う刑事司法機関であるが、サイバー・チップラインのカリフォルニア州支所としての機能を有している202。ただ、同失踪・身元不明者課では、失踪者の情報提供は行っているが、全般的に苦情などは、連邦のサイバー・チップラインが窓口となっている。


 サイバー・チップラインへ報告された内容で同州に関係するものは、サイバー・チップラインからカリフォルニア州個人情報保護室に連絡が入る。他方、州独自に、インターネット上でのプライバシーについての質問が増えて来たことから、2006年より、消費者のヘルプラインを設け、個人情報の盗難や、あるいは、青少年から「写真をSNSサイトに載せてしまったので削除したい」といったようなプライバシーに関する相談も受け対応している。これは、連邦のサイバー・チップラインと同じ機能を果たしている203


テキサス州のインターネット犯罪苦情センター204
 テキサス州のインターネット犯罪苦情センター(The Internet Crime Complaint Center。以下、IC3)は、インターネット上の迷惑行為に関しての苦情を扱っているセンターで、民間機関ではなく州政府が運営している。特に青少年のみを扱っているわけではないが、テキサス州のIC3支所では、連邦捜査局、全米知能犯罪苦情センター (National White Collar Crime Center(以下、NW3C)、司法援助事務局 (the Bureau of Justice Assistance(以下、BJA)などと、インターネット犯罪に取り締まりに関連して連携を図っている205
 同センターの任務は、インターネット上の犯罪に関する苦情を受け、犯人追跡を行うことである。また、インターネットにおける犯罪の犠牲者に対しては、インターネット上で情報提供を行い、他方、犯罪容疑者に対しては警告が行えるシステムを有している。また同センターでは、連邦、州、自治体、国際的警察機関とその他の規制機関に対するサービスとして、インターネット上における犯罪関連の苦情の内容が照会できるようになっている206


テキサス公安局、犯罪情報機関(Criminal Intelligence Service、以下CIS)、失踪者情報センター(Missing Persons Clearinghouse)
 テキサス公安局犯罪情報機関(Criminal Intelligence Service、以下CIS)及び失踪者情報センター(Missing Persons Clearinghouse)は、連邦のサイバー・チップラインのテキサス州管轄の情報センターとなっている。テキサス公安局が提供しているサイトには、失踪・身元不明者のオンライン掲示板(The DPS Missing and Unidentified Persons Online Bulletin)がある。この掲示板には捜索の機能があり、テキサスで発見された失踪者、また、誘拐者、逃走者、身元不明者に関する情報の検索ができる207


教育規約第37章法規:治安
 その他、同州の教育規約第37章法規:治安(Education Code Chapter 37. Discipline; Law And Order) の「37.217条 安全なインターネットの利用に関する地域教育 (Sec. 37.217.Community Education Relating To Internet Safety.)」では、教育機関などに対して、ネットいじめが認識・発覚された場合には、その内容についての情報の提出を義務付けている208





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