本編目次へ前ページへ次ページへ

2.1.7 青少年のインターネット利用に関する親子間の話し合い並びにルール設定の有無及び内容

現在は未成年者でも容易に、かつ、頻繁にインターネットにアクセスできるようになっている。ウェブサイトの内容もより多様化しており、特にポルノグラフィーや暴力的な画像、映像が問題となっている。例えば、極右的な内容を煽動するサイトや、麻薬売買や爆弾制作の手引きとなりうるサイト、自殺を賞賛するサイトなどがある。問題はこれらに対応するソフトウェアやフィルタが限定的にしか機能しないことであり、また保護者や教育者が子どものインターネット利用に制限を課さないケースや、そもそもインターネット利用の危険性について理解していないケースも多いのが現状である、との報告269もある。こういった危険性やリスクについての保護者の関心の欠如は、時間の制約などとあいまって、家庭で親子がこの問題について話し合う機会を奪っているとされる270
 連邦家族省の発行したパンフレット「Ein Netz für Kinder」の中で、専門家は子どもが有害なウェブサイトに接した時の、親子間の話し合いの重要性を説いている。さらには親子間での話し合いやルールの取り決めの際に役立つヒントなども掲載している271。また、オンラインショッピングで児童が買い物をしすぎないように、児童がインターネットを利用するときには一緒について確認し、広告サイトの場合にはそれが広告であり、子どもたちに何かを買わせようとしているのだと教育することが重要であるとしている272
 また、「Ein Netz für Kinder」では、子どもがインターネットを利用する際に、自分自身で問いかける、または保護者が子どもに問いかける際の具体的なアドバイスが紹介されている273。例えば、保護者向けのヒントには、「時には子どもが受け取った予期しないメールの中身について話しあう」などがある。また、ここでは青少年に有害なウェブサイトを通報できるように、ホットラインとその具体的な利用ガイドなども記載されている。
 しかし、一般に、こうした家庭内または親子間でのルール設定の有無に関する統計データの収集は難しい。まず、MPFS274によると、保護者は、青少年メディア保護に関しては、親子間のルール設定よりも社会的・構造的に解決することを望んでおり、こうした問題に対処する政治的な枠組みの実現を望んでいると考えられる275。MPFSの調査によれば、20歳以下の子どもを持つ家庭のうち、チャットサービスやコンピューターゲームの利用方法や利用時間について、話し合いを持ったことのある家庭は全体の半分以上であった276。ただし、保護者がチャットサービスの技術的な事柄について全く知らない場合も多くあり、親子間でのルールづくりが果たして効果的なものであったのかどうかの判断には、慎重を要するという277
 さらに、実態調査については以下の問題点が指摘されている。まず、ビデオゲームには年齢制限があるが、そういった制限が家庭内においては無視されることも多い。多くの場合、子どもたちは家で一人でビデオゲームをしており、親が近くにいない場合も多い。また、そういった場合には、保護者は問題そのものに気づいておらず、そういった家庭からデータを収集することは難しい278





▲このページのTOPへ