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イギリス・韓国における青少年のインターネット環境整備状況等調査

第II部 調査の結果

3 青少年のインターネット利用環境に関する制度、法及び政策とその背景

(1)イギリス国内における政策の背景

イギリスにおいては、2007年当時の首相ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)の指示を受けて、ターニャ・バイロン(Dr. Tanya Byron)博士148がインターネットとビデオゲーム上の有害・不適切な情報が子どもに与える危険性について調査を実施し、子どもの保護を目的としたゲーム用の新しいレイティング・システム、SNSに対する行動規範の導入などを提言した報告書(“Safer Children in a Digital World”、通称「バイロン報告書」)を公表した。
また、2011年、政府の委託を受けてマザーズ・ユニオン(Mother’s Union)の代表、レグ・ベイリー(Reg Bailey)は子どもを取り巻く有害環境対策をまとめた報告書、通称「ベイリー・レビュー(Letting Children be Children)」の中で、商業広告が子どもに与える悪影響について訴え、今後の対策についてまとめている149。このベイリーの提言に基づき、2011年10月11日にはペアレントポート(ParentPort)150という不適切な広告、商品、サービスなどに対する保護者からの報告の窓口となるウェブサイトが、英国広告基準局(Advertizing Standards Authority)や通信庁(Ofcom)などの9の規制機関によって開設された。ParentPortの開設を皮切りに同日行われた首脳会議で、以下の方針が公表された。


・英国広告基準局(Advertizing Standards Authority)による、特に学校周辺の屋外広告に対する厳しいガイドラインの設定。
・学校周辺におけるラップダンスクラブ(ストリップクラブ)や相応のサービスの屋外広告に対する自主規制の呼びかけ。
・15歳未満のモデル起用やステルスマーケティングなどの口コミを促す広告事業への雇用を防止する新しいガイドラインの設定。このガイドラインにより広告協会子ども委員会(Advertising Association’s Children’s Panel)が設けられ、任天堂、マイクロソフト、フェイスブック等の大手企業が参画している。
・インターネットやPCにおいてアダルトコンテンツをブロックするか購入時に積極的選択(active choice)させるという4大ISP(BT、Sky、TalkTalk、Virgin)による取組の支援。
・子どもが携帯電話を使用できる時間帯の設定や携帯電話又はWi-Fiによるインターネット・アクセスを制限できるアプリケーションのAndroid、Blackberry 及びSymbianのオンライン・ストアにおける無償提供。


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