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イギリス・韓国における青少年のインターネット環境整備状況等調査

第II部 調査の結果

3 青少年のインターネット利用環境に関する制度、法及び政策とその背景

(2)イギリス国内におけるEU規制の位置付け

EU圏内におけるインターネット環境に関する制度は、現在、以下によって規制されている。


・EU
・各加盟国(政府)
・民間企業(ISP、検索エンジンサイト)


各国による取組の後にEUが規制の枠を広げてきたため、インターネット安全利用におけるEUとイギリスの取組の内容には、多くの重複が見られる。着目すべき点は、イギリスはインターネット安全利用の取組に関し、世界でも一早く目を向けて、取り組んできた点である。一般的にEUレベルにおいては加盟国とのかかわりもあるために動きが遅くなってしまうのが現状であるが、インターネット安全利用に関するイギリスの対応は業界関係者も高く評価している。
 欧州連合副委員長(Vice-President of the European Commission)のヴィヴィアン・レディング(Viviane Reding)151は、「イギリスは自主規制(特に携帯電話とSNS)において常に先頭に立って取り組んできた。イギリスのこれまでの業績なしに、EUにおける規制対応がこれほどスムーズに進められることはなかったであろう。」とバイロン博士に宛てた書簡の中で述べている152
 バイロン博士は、バイロン報告書をきっかけとして発足した英国児童インターネット安全協議会(The UK Council for Child Internet Safety:以下「UKCCIS」という。)が主体となってEUに呼びかけを行い、共に協力しつつ進めてゆくことが望ましいと提案している。また、同博士は青少年のインターネット利用環境検証報告書(A Review of Progress Since the 2008 Byron Review)の中で、英国が注意すべき点は、EU指令や動きに協調しすぎることにより、インターネット安全利用に関する国内の動きが遅れないようにすべきであると指摘している。ただでさえ追いつくのが困難と懸念されているテクノロジーの進化とスピードについていくことが課題とされているため、なおさら動きを遅らせるわけにはいかないと、同博士は強調している153


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