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(8)児童買春等の青少年を性的行為に誘引する行為に対する取組

韓国では、児童・青少年買春の実態について報じられることは少ない。しかし、2004年5月に「性売春特別法(성매매방지 및 피해자보호 등에 관한 법률)480」(法律第10997号)が施行されて売春業者の店舗が集結する地区(私娼街)への取締りが強化された結果、対象となった一帯では営業を打ち切る店舗が増えた。
青少年に関する売春の摘発は、性売春特別法施行以前から行われていたが、その摘発の対象となってきたのが私娼街である。例えば、2001年にソウル市城北区のミアリテキサスと呼ばれる私娼街で青少年による売春の摘発が行われていたことが、東亜日報の記事から確認できる481。更に、未成年者による売春が盛んに行われていたといわれているソウル市江東区千戸テキサスでも、1997年に大々的な摘発が行われ、その後地区の再開発が進められている482。 それ以外でも、2004年以前からそういった私娼街での児童買春の摘発が行われていたことは、韓国社会では広く知られている。
ただし、性売春特別法施行により規制が強化されたといっても私娼街がなくなったわけではなく、あくまでも規模が小さくなっただけである。そこで、性売春特別法が施行されてから7年が経過した2011年11月には、私娼街で青少年による売春が行われていないかどうかの調査が行われたと報じられている483。私娼街が減ったことにより、逆に繁華街の片隅での売春行為が増加したという指摘もある。
なお、「児童ポルノ関連制度の国家間比較研究」では、児童ポルノが青少年の性意識に与える影響についての海外研究が紹介されている484。次項でも触れるように、韓国は児童ポルノの主要生産国家とされている。韓国製の児童ポルノの多くは国内でなく海外で流通しているが、インターネット網の充実に伴い、韓国製の児童ポルノを海外のサイトからダウンロードすることも可能となった。高速通信社会を迎えた韓国において、青少年を売春行為に誘引することを予防するうえで、児童ポルノにどのような規制をかけていくかが重要な論点となっている。
2011年11月7日には韓国のテレビ放送局MBNのニュースで、児童性犯罪で逮捕された者が犯行前に淫乱物485を観ていたことが指摘されており、児童性犯罪を防ぐには淫乱物に対する規制が重要だとしている486


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