第1章 アメリカ

2 青少年のインターネット利用環境に関する世論

(2)青少年のインターネット利用に関する保護者の懸念と対策

10代の子どもを持つ親の大部分は、子どもたちのオンライン利用に関して心配を抱いている。2012年9月にPew Research Center32が、12歳から17歳の子どもの親802人(うち子どもが実際にインターネットユーザーである親の数は781人)を対象に実施した電話アンケートでは、以下の回答が得られた。(以下、図1-2-1参照)

・子どもがインターネットユーザーである親の81%は、広告会社などの媒体が子どものオンライン習慣を把握している点について、「心配している」と回答している。そのうち、「非常に心配している」と答えたのは46%であった。

・インターネットユーザーを子どもに持つ親の72%は、子ども達が知らない人々とオンラインでやりとりすることに対して、不安を感じているとしている。そのうち、「非常に心配している」と回答したのは 53%であった。とくに「非常に心配している」と回答した比率が63%と最も高かったのが、12~13歳といった10代の中でも低年齢層の子どもの親であった。

・インターネットユーザーを子どもに持つ親の70%は、子どものオンライン行動が将来学業面や就職面に悪影響を及ぼすのではないかと心配しており、そのうちの44%は、
「非常に心配している」と回答した。

・インターネットユーザーを子どもに持つ親の69% は、子どもがオンライン上で自己の評判を上手く管理できているのかという点を心配しており、そのうち49%は「非常に心配している」と回答した。また、「非常に心配している」と回答した比率が57%と最も高かったのは、12~13歳の子どもの親であった。

図1-2-1:子どものオンライン利用に関する親の心配度調査、2012年9月33

子どものオンライン利用に関する親の心配度調査、2012年9月

(出典:Pew Internet & American Life Project: Teens-and-Privacy)

また、同調査では、子ども達のオンライン利用を心配する親達は、以下に述べるさまざまな対策を講じていることも明らかにされた。

・子どもが、ソーシャルメディアを利用している親たちの59%は、子どもが自分たちの履歴に掲載した内容等について、本人と話し合っている。

・子どものアカウントのプライバシー保護をセットアップするのを手伝っている。

・インターネットを利用する子どもを持つ親のうち50%は、子どものオンライン行動を監視した経験や、フィルタリング・ソフトウェア等を利用した経験がある。

・インターネットを利用する子どもを持つ親のうち42%は、検索エンジンに子どもの名前を入力し、自分の子どもに関するどのような情報がオンライン上に掲載されているか確認したことがある。

・インターネットを利用する子どもを持つ親のうち44%は、子どもが利用するウェブサイトやソーシャルメディアのプライバシーポリシーを読んでいる。

図1-2-2:子どものオンライン利用に対する親の対処方法34

子どものオンライン利用に対する親の対処方法

(出典:Pew Internet & American Life Project: Teens-and-Privacy)

その他に、同調査は、これら青少年(teen)の親自身がソーシャルメディアを利用しているケースが多いことも指摘している。2011年には58%であった親のソーシャルメディア利用率が、2012年には66%に上昇しているのである。また年齢別では、40歳以下の10代の青少年の親でソーシャルメディアを利用している割合が82%に達しているのに対して、40歳以上は61%であった。SNSは、父親も母親にも等しく利用されているが、特に大卒の親により多く利用される傾向がある。自分自身がソーシャルメディアユーザーである親達の50%は、子どもたちのサイトにアクセスして掲載された写真や内容にコメントをしたりするなど、直接的な関与を通して子どものオンライン活動をモニターしている。