科学技術イノベーション総合戦略2017

【閣議決定】科学技術イノベーション総合戦略2017

策定の経緯

  我が国において、科学技術イノベーションは成長戦略の重要な柱と位置付けられており、総合科学技術・イノベーション会議が司令塔となり、「科学技術イノベーション総合戦略」を毎年策定し、施策の 重点化等を着実に実行してきました。
科学技術イノベーション総合戦略2017の策定においては、第5期科学技術基本計画の初年度における変化を踏まえ、同計画を基に、平成29年度から平成30年度に向けて重きを置くべき取組について議論を重ねてきました。

<総合科学技術・イノベーション会議における議論>

  1. 2017年4月21日(第29回)   科学技術イノベーション総合戦略2017の検討状況について
  2. 2017年6月2日(第30回)     科学技術イノベーション総合戦略2017の策定について(諮問・答申)

  [2017年6月2日 閣議決定]

科学技術イノベーション総合戦略2017のポイント

 科学技術イノベーション総合戦略2017では、第5期科学技術基本計画を基に、平成29年度から平成30年度に向けて取り組むべき取組等を掲げています。特に重要な事項を「第1章 重点事項」として取り上げ、第5期科学技術基本計画の政策の柱に対応する事項及び科学技術イノベーションの推進機能の強化について第2章から第6章に記載しています。  

第1章 重点事項 

世界に先駆けてSociety 5.0※を実現するために特に重要な事項として、Society 5.0の実現、「科学技術イノベーション官民投資拡大イニシアティブ」の着実な実行、「Society 5.0の推進と政府研究開発投資目標の達成に向けて」の着実な実行、を掲げている。また、卓越した研究拠点や多様な学術研究を生み出す研究環境を確保することも重要としている。

※Society 5.0:狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く新たな経済社会であり、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させ、経済的発展と社会的課題の解決を両立し、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる、人間中心の社会。

第2章 未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創出の取組

未来に果敢に挑戦する研究開発と人材の強化、新たな社会としての「Society 5.0」を実現するプラットフォームの構築など

第3章 経済・社会的課題への対応

持続的な成長と地域社会の自律的な発展、国及び国民の安全・安心の確保と豊かで質の高い生活の実現、地球規模課題への対応と世界の発展への貢献、国家戦略上重要なフロンティアの開拓など

第4章 科学技術イノベーションの基盤的な力の強化

人材力の強化、知の基盤の強化、資金改革の強化など

第5章 イノベーション創出に向けた人材、知、資金の好循環システムの構築

オープンイノベーションを推進する仕組みの強化、新規事業に挑戦する中小・ベンチャー企業の創出強化、イノベーション創出に向けた知的財産・標準化戦略及び制度の見直しの整備、「地方創生」に資するイノベーションシステムの構築、グローバルなニーズを先取りしたイノベーション創出機会の開拓など

第6章 科学技術イノベーションの推進機能の強化

大学や国立研究開発法人の聖域なき改革の断行、研究開発の特性を踏まえた政府調達手続の迅速化、エビデンスに基づく実効性ある科学技術イノベーション政策の推進と総合科学技術・イノベーション会議の司令塔強化

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