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平成30年7月豪雨における、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「レジリエントな防災・減災機能の強化」の研究開発技術活用実績について(報告)


平成30年8月3日
政策統括官(科学技術・イノベーション担当)
プレスリリース

平成30年7月豪雨による災害において、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP※)レジリエントな防災・減災機能の強化(以下「SIP防災」という。)で研究開発している技術を災害対応等に活用したため、その概要を報告する。

【活用した研究開発技術】

  • 1.防災情報共有システム(SIP(エスアイピー)4(フォー)D(ディー))
  • 2.ため池防災支援システム
  • 3.衛星利用被害抽出技術
  • 4.土砂災害危険度評価システム
  • 5.エリアメール多言語提供システム 
  • 6.SNS情報要約システム(D(ディー)-SUMM(サム))

※SIPとは、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクト。(H26~H30の5年間)

【具体的な活用状況】

1.防災情報共有システム(SIP4D) 【研究開発機関:防災科学技術研究所・(株)日立製作所】 (参考資料 p1)

SIP4Dは災害関連情報をデジタル地図に収集・集約・提供するシステムである。発災前から降雨観測・警戒関連情報を共有し、発災後は、広島県庁、岡山県庁、愛媛県庁内にて、道路通行情報や避難所の状況、給水拠点状況、入浴施設の位置情報、空中写真・衛星画像等を電子地図に取りまとめて、広く発信・共有し、自治体等における迅速な災害対応や医療活動等に幅広く活用された。具体的には、停電など医療活動に支障が生じている病院を特定し、災害派遣医療チーム(DMAT(ディーマット))により、医療活動支援が行われ、また、広域で物資の配送停止・遅延が続く中、道路被害情報、給水状況、避難所情報を輸送事業者等と共有し、被災地への物資輸送の支援を行った。

2.ため池防災支援システム 【研究開発機関:農業・食品産業技術総合研究機構】 (参考資料 p3)

ため池防災支援システムは、豪雨・地震時のため池決壊による下流被害の危険度をリアルタイムで予測表示する等、ため池決壊による被害を防止するための情報を提供するシステムである。発災後、広島県及び岡山県におけるため池の被害状況や被災写真が共有され、中国四国農政局、岡山県、広島県等の防災機関により被害の拡大を防止することができた。さらに、決壊による情報等を避難指示の判断や決壊による二次被害防止活動等の参考情報として自治体等に提供した。現在も、今後の降雨危険度を想定して、システムを活用したため池の緊急点検が順次実施されている。 

3.衛星利用被害抽出技術【研究開発機関:宇宙航空研究開発機構】 (参考資料 p4)

衛星利用被害抽出技術は、陸域観測技術衛星2号『だいち2号』(ALOS(エーロス)-(・)2(ツー))による合成開口レーダ(SAR(サー))データを処理し浸水域を抽出するものである。7月豪雨では国土交通省等からの要請により、高知県、福岡県、岡山県、広島県、愛媛県をALOS-2で緊急観測し、岡山県などの浸水域を抽出した解析結果を国土交通省や1の防災情報共有システム(SIP4D)に提供することにより、人命救助や排水活動に活用された。 

4.土砂災害危険度評価システム 【研究開発機関:国土技術政策総合研究所】 (参考資料 p5)

土砂災害危険度評価システムは、現況、過去、6時間先の降雨データ(時間雨量、土壌雨量指数等)を表示し、発生確率を考慮した土砂災害危険度をリアルタイムで監視するシステムである。これにより、土砂災害発生の危険性が高い地域に関する情報を国の出先機関等に提供可能となり、土砂災害警戒情報や二次災害防止活動の参考情報として活用された。

5.エリアメール多言語提供システム 【研究開発機関:(株)NTTドコモ】(参考資料 p6)

エリアメール多言語提供システムは、緊急地震速報や避難勧告などの自治体情報など、エリアメールを多言語で自動送信するシステムである。平成30年7月豪雨の発生に伴い、気象庁から広島県、岡山県等に出された「気象等に関する特別警報」、国土交通省から肱川(愛媛県)、小田川(岡山県)等に出された「洪水情報」、被災地域自治体から出された避難指示(緊急)等の災害・避難情報がエリアメールによって被災地域住民に配信され、その総数は14,370件(7月1日~11日)にのぼり、その全てが受信者の簡易な操作によって多言語に翻訳された。

6.SNS情報要約システム(D-SUMM) 【研究開発機関:情報通信研究機構】(参考資料 p7)

D-SUMMは、ツイッター上の災害関連情報を自動抽出し、わかりやすく提示するシステムである。消防庁及び警察庁に対し、1分毎の全国47都道府県の集計結果に基づき、異常を検知するとメールを送信。7月6日~8日にかけて、岡山県、広島県、愛媛県、福岡県、佐賀県等のエリアで平均400回/日(平時の約10倍)のメールを送信した。

関連資料

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