SIP自動運転の成果に基づく「一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス」が
自動運転技術を活用したビジネス・イノベーション・コンテストで活動本格化


令和4年9月29日
科学技術・イノベーション推進事務局
プレスリリース

 SIP自動運転で構築された自動運転関連の研究開発に係る学術面の連携を基に、日本におけるモビリティ・イノベーションに関する取組を連携・促進し、社会経済及び学術研究の発展に貢献することを目的として設立された「一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス」において、自動運転技術を活用したビジネス・イノベーション・コンテスト関連イベントより、活動が本格化されます。

1.背景

 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」(以下、「SIP自動運転」)では、自動運転に係る課題の共有や国際標準化、共同研究など国際連携の推進を目的に、産学官共同で取り組むべき自動運転の共通課題(協調領域)の研究開発を推進してきました。
 SIP自動運転の活動により、様々な研究者による幅広い学術ネットワークが構築され、それらを基に文理融合による自動運転がもたらす社会経済インパクトに関する研究といった新たな研究が行われるとともに、国際連携としてドイツ連邦共和国教育研究省との日独連携による共同研究や、欧州委員会研究・イノベーション総局との日EU連携活動が行われました。

2.設立の経緯

 我が国では人口減・偏在、エネルギー問題、気候変動・災害激甚化等の課題がある中で、自動運転を始めとする新たなモビリティの社会実装や多様なデータ連携・活用の実現を通して、生産性の向上、新産業創出、国際競争力の強化、人々の日々の生活における幸せの実現が求められています。
 一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス(英語名:Mobility Innovation Alliance Japan)は、SIP自動運転の取組の一環として行われた、23大学の学術関係者と公的研究機関等の連携体である「モビリティ・イノベーション連絡会議」※1の活動を引き継ぎ、革新的な移動に関する技術開発や社会実装を起動する会員主導の団体となることを目指して設立されました。

※1東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構(UTmobI)が幹事となり、のべ23大学の研究者から成る「モビリティ・イノベーション推進連絡協議会」を核として、産業技術総合研究所(AIST)、日本自動車研究所(JARI)、交通安全環境研究所(NTSEL)、理化学研究所(RIKEN)をメンバーに加えた学学連携の会議体

3.団体の概要

(1)団体名  一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス

(2)設立日  令和4年7月1日(10月の若手人材育成関連イベントより活動を本格化)

(3)所在地  〒153-8505
        東京都目黒区駒場4-6-1東京大学生産技術研究所内

(4)理事長  天野 肇(前ITS Japan専務理事、元東京大学客員教授)

(5)副理事長 須田 義大(東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構 機構長、教授)

(6)公式ホームページ 一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス

4.団体の取組

 一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンスでは、以下の取組が予定されています。

  • SIP自動運転の「モビリティ・イノベーション連絡会議」で構築した幅広い学術ネットワークを継承・発展させ、たとえば、二酸化炭素排出削減とエネルギー資源消費削減・転換に資する新たな持続可能なモビリティ社会の実現等に向けて、必要な政策・施策への提言、新たな分野横断的な学術活動・分野の提案等を実施。
  • 自動運転技術等を活用した新たなモビリティ社会の実現に向け、公共交通サービス分野などに自動運転技術を利用したビジネス・イノベーションを実現するための制度設計や規制緩和等、府省庁の枠を横断する政策・施策検討の取組等をSIP自動運転終了後も継続できるよう支援。
  • 自動運転等、モビリティ関連分野の文理を問わない多様な研究者と、日本の政府機関・地方自治体や民間企業、さらに海外研究機関等とを橋渡しするワンストップ窓口として機能し、SIP自動運転で培われてきた活動を継続・発展させるべく産官学連携活動、政府間の国際連携活動、共同研究活動等を支援。
  • SIP自動運転の下で9年間、毎年開催してきたSIP-adus Workshopの取組を踏まえ、自動運転等をテーマとした、日本で開催する国際会議の企画・運営。
  • 技術開発・研究のみならず、企業・行政から一般市民まで多様な層を対象に、新たなモビリティ社会実現に向けた社会受容性を向上させ、その価値を高めて社会実装に繋げていくための広報・啓発活動の企画・推進。
  • 若手人材の育成を狙いとした取組の一つとして、自動運転技術を活用したビジネス・イノベーション・コンテスト(M-BIC)を主催。10月に関連イベントを実施予定。本イベントより、団体としての活動を本格化。

問合せ先

SIP第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」について
内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局
SIP自動運転担当(荒木、杉山、木村)
電話:03-6257-1334(直通)

一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンスについて
一般社団法人モビリティ・イノベーション・アライアンス(内村、梅田)
電話:03-5452-6565(部直通)