◎ 調査の概要

1 調査の目的

 平成8年度高齢化問題基礎調査として、これから高齢期に入る40〜50歳代の中高年齢層に対して、意識調査を実施した。
 本調査においては、中高年齢層の健康・福祉、就業・所得、生活環境等の分野について調査するとともに、高齢者に対しても同様な調査を行い、中高年齢層と高齢者との意識の相違を把握することにより、今後の高齢社会対策の推進に資することを目的とする。

2 調査対象者、調査方法、調査事項等

 (1) 調査対象者

    調査1:全国の40〜59歳の男女(以下「中高年齢層」という)
    調査2:全国の60歳以上の男女(以下「高齢者層」という)

 (2) 調査方法

    調査員による面接聴取法により実施

 (3) 調査事項

   ア 基本属性に関する事項
   イ 健康・福祉に関する事項
   ウ 就業・所得に関する事項
   エ 学習・社会参加に関する事項
   オ 生活環境に関する事項
   カ その他

 (4) 調査実施期間

    平成9年2月20日〜3月9日

 (5) 標本抽出法

   層化二段無作為抽出法

 (6) 標本数及び有効回収数

調査1(中高年齢層)調査2(高齢者層)
標本数1,750人1,750人
有効回収数(率)1,227人(70.1%)1,392人(79.5%)

3 有効回答者の性別等

 (1) 性別構成比(F1)

総  数男  性女  性
【中高年齢層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,227
100.0

515
42.0

712
58.0
【高齢者層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,392
100.0

659
47.3

733
52.7

 (2) 年齢階級別構成比(F2)

総  数40〜44歳45〜49歳50〜54歳55〜59歳
【中高年齢層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,227
100.0

236
19.2

364
29.7

285
23.2

342
27.9

総  数60〜64歳65〜69歳70〜74歳75〜79歳80歳以上
【高齢者層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,392
100.0

451
32.4

407
29.2

294
21.1

150
10.8

90
6.5

 (3) 世帯構成

総  数一人
暮らし
一世代
世帯
二世代
世帯
三世代
世帯
その他の
世帯
【中高年齢層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,227
100.0

35
2.9

165
13.4

736
60.0

248
20.2

43
3.5
【高齢者層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,392
100.0

109
7.8

501
36.0

359
25.8

403
29.0

20
1.4

 (4) 都市規模

総  数大都市中都市小都市町村
【中高年齢層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,227
100.0

232
18.9

473
38.5

239
19.5

283
23.1
【高齢者層】
  総 数(人)
  構成比(%)

1,392
100.0

239
17.2

471
33.8

287
20.6

395
28.4
注) 「大都市」とは東京都区部と指定都市、「中都市」とは人口10万人以上の市( 大都市を除く) 、「小都市」とは人口10万人未満の市をいう。

◎ 調査結果の概要

  1.  健康維持増進のために「心がけていることがある」は、高齢者層に比べ、中高年齢層の方が割合が低い

  2.  健康維持増進に心がけていることで最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「栄養のバランスのとれた食事をとる」

  3.  家族が寝たきりになった場合の介護については、中高年齢層は「主として家族、親族が面倒をみて、その不足分を福祉施策で補うべき」、高齢者層は「主として家族、親族が面倒をみるべき」が最も高い割合

  4.  自分が要介護状態になった場合の施設利用意向は、中高年齢層の方が約10ポイント割合が高い

  5.  利用してもよい施設で最も高い割合の施設は、中高年齢層は「特別養護老人ホーム」、高齢者層は「病院」

  6.  社会保障に要する費用負担については、中高年齢層、高齢者層ともに「費用負担は現状程度に止め、給付内容を見直して対応すべきである」が最も高い割合

  7.  何歳くらいまで収入のある仕事をするのがよいかは、中高年齢層は「65歳くらいまで」、高齢者層は「年齢にこだわらず、元気ならいつまでも働く方がよい」が最も高い割合

  8.  高齢者を雇用するために必要な方策で最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「定年後も働くことができる継続雇用」

  9.  高齢期の生活費をまかなう収入源で最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「公的な年金」

  10.  関心のある生涯学習で最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「趣味的なもの」

  11.  子どもが結婚した後の子どもとの同別居については、中高年齢層は「子ども夫婦とは別居するのがよい」、高齢者層は「息子夫婦と同居するのがよい」が最も高い割合

  12.  親戚以外の近所の方とのつきあい程度で最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「物をあげたり、もらったりする」

  13.  「高齢者」というと、何歳くらい以上の人だと思うかで、最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「70歳以上」

  14.  中高年齢層にとって、自らが高齢期を迎える時の社会に対するイメージは、否定的な意見が多い

  15.  国や地方自治体で行っている高齢社会対策についての評価は、中高年齢層は「やや不満である」、高齢者層は「まあ満足している」が最も高い割合

  16.  高齢社会対策で不満な点として、最も高い割合は、中高年齢層、高齢者層ともに「税金や社会保険料が高すぎる」

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