2 高齢社会対策の推進
 平成19年度の主な新規施策を分野別に挙げれば、次のとおりである。
○ 平成19年4月より定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の高年齢者雇用確保措置の義務化年齢が63歳に引き上げられるため、少なくとも63歳までの高年齢者雇用確保措置を講じていない事業主に対し、適切に指導・助言を行い、なお改善が見られない事業主については勧告を行う。
○ 募集・採用時に係る年齢制限の緩和については、公共職業安定所で受理した求人のうち年齢不問求人の割合を高め、年齢にかかわりなく働ける社会の実現のため、引き続き事業主に対する啓発指導に取り組む。また、募集・採用に係る年齢制限の禁止を義務化することなどを盛り込んだ「雇用対策法及び地域雇用開発促進法の一部を改正する法律案」を第166回国会に提出している。
○ 平成19年度から「70歳まで働ける企業」推進プロジェクトとして、先進的企業の取組内容を各地域で開催するシンポジウムで紹介し、人事処遇制度等の見直しに対する個別相談・援助を実施するとともに、各地域の事業主団体等に委託し、70歳までの一層の雇用に向けた取組、確保措置の円滑な実施及びその充実を図るための取組を一体的に行うことで、意欲と能力がある限り70歳まで働ける雇用機会の確保に向けた環境整備等を進める。
○ 内閣官房長官が主宰する新健康フロンティア戦略賢人会議で取りまとめ予定の「新健康フロンティア戦略」を着実に実施し、幅広い国民運動を実施し、国民が充実した人生を送ることができる健康国家の実現に向けて取り組むこととしている。
○ 地域住民がボランティア活動や家族参加の体験活動、地域の様々な課題等を解決する学習や活動などの取組を通じて、住民同士が「学びあい、支えあう」地域のきずなづくりを推進する事業を、平成19年度より実施する。
○ 高齢者や団塊世代が、職業や学習を通じて培った経験をいかして、学校や地域社会で活躍できるよう、全国規模での「教育サポーター」制度創設に向けた調査及び検討等を行う。
○ 「住生活基本計画(全国計画)」(平成18年9月閣議決定)に掲げた目標([1]良質な住宅ストックの形成及び将来世代への承継、[2]良好な居住環境の形成、[3]多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場の環境整備、[4]住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保)を達成するため、必要な施策を着実に推進する。
○ 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(平成18年法律第91号。以下、「バリアフリー新法」という。)に基づき、地方公共団体による基本構想の作成や公共交通事業者、建築主等によるバリアフリー化の取組を促進する。また、バリアフリー新法の施行に伴い、既存の各種ガイドラインの見直し等を行い、利用者にとってより望ましい形で公共交通機関や歩行空間、建築物等のバリアフリー化が進むよう、一層の普及を図る。
○ 「がん対策基本法」(平成18年法律第98号)が平成18年6月に制定されたところであり、がんの臨床的特性の分子基盤等の研究を行い、がんのさらなる本態解明を進めるとともに、その成果を幅広く応用し革新的な予防、診断、治療法の開発をより一層推進していく。また、がん専門医等の育成やがん診療連携拠点病院の機能強化等に資する研究、がん患者の療養生活の質の維持向上を目的とした緩和ケアや精神的ケアに関する研究等に取り組んでいくとともに、効率的な医療スタッフの配置やがん医療と介護の連携のあり方に関する研究等についても実施していく。
○ がん対策については、平均在院日数の短縮、患者の身体的・経済的負担の軽減、がん医療水準の向上を図るため、抗がん剤投与の治療を外来で実施できるよう、国立がんセンター東病院に「通院治療部(仮称)」を設置する。

 

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