第2章 高齢社会対策の実施の状況 

(2)社会参加活動の促進

ア 高齢者の社会参加活動の促進
(ア)高齢者の社会参加と生きがいづくり
 高齢者自身が社会における役割を見いだし、生きがいを持って積極的に社会に参加できるよう、各種社会環境の条件整備に努めることが重要になっている。このため、地域において、社会参加活動を総合的に実施している老人クラブに対し助成を行い、その振興を図っている(図2-3-27)。

図2-3-27 老人クラブ数と会員数の推移
図2-3-27 老人クラブ数と会員数の推移

 また、高齢者の生きがいと健康づくりを推進するため、市町村が行う高齢者の社会活動の啓発普及、高齢者ボランティア活動への支援等を行っている。さらに平成18年10月には全国健康福祉祭(ねんりんピック)を静岡県で開催した。
 高齢者の持つ豊かな知識・経験や学習の成果をいかした社会参加活動を支援する観点から、高齢者の社会参加活動の振興方策について国民各層による幅広い意見交換を行う全国高齢者社会参加フォーラムの開催(平成18年度は10月7日に茨城県にて「笑いと食は元気の秘訣」をテーマに開催)等を行った。
 既に高齢期を迎え、又はこれから迎えようとする人たちなどの参考となるよう、年齢にとらわれず生き生きとした生活(エイジレス・ライフ)を実践している高齢者、地域社会とのかかわりを持ちながら積極的に社会参加活動を行っている高齢者グループ等についての活動事例を幅広く紹介している。

(イ)高齢者の海外支援活動
 国際交流の進展に従い、高齢者の持つ豊かな知識、経験、能力を海外において活用することが重要となっている。
 このため、中高年層の海外技術協力の一環として、豊富な知識、経験、能力を有し、かつ途上国の発展に貢献したいというボランティア精神を有する中高年を海外に派遣するシニア海外ボランティア事業等を独立行政法人国際協力機構を通じ行っている(図2-3-28)。

図2-3-28 地域別・分野別 シニア海外ボランティアの派遣者数
図2-3-28 地域別・分野別 シニア海外ボランティアの派遣者数

(ウ)高齢者の余暇時間等の充実
 高齢者が日常生活において適切に情報を得ることができるよう、テレビジョン放送における字幕放送等の充実を図るため、字幕番組等の制作に対し助成を行っている。

イ NPO等の活動基盤の整備
 ボランティア活動は国民生活を豊かにする上で大きな可能性があるものとして注目されており、平成17年4月におけるボランティア活動者総数は738万6,000人、ボランティアグループ数は12万4,000グループに達しており、また、活動内容も高齢者や障害者に対する活動、子どもの健全育成に関する活動、自然保護やまちづくりに対する取組など多岐にわたっている(図2-3-29、表2-3-30)。

図2-3-29 ボランティア数の推移
図2-3-29 ボランティア数の推移

表2-3-30 ボランティア活動の内容
(i)活動型(複数回答) (%)
活動類型 団体・グループ 個人
人に対して直接サービスを提供している(対人サービス型) 43.2 53.7
人との交流を行っている(交流型) 45.7 51.2
社会的に不利な立場におかれた人々への支援活動(支援型) 43.1 39.9
特定の人を対象とするよりは、テーマに沿った活動を行っている(テーマ型) 35.3 29.2

(ii)テーマ型の活動を行っているもののテーマ内容 (%)
テーマの内容 団体・グループ 個人
伝統文化の継承や芸術の普及 12.0 13.1
環境保全・自然保護 15.1 20.2
国際的な支援活動 3.1 3.7
まちづくり 20.8 15.0
防災・災害・安全 2.9 5.4
その他 38.9 29.3
無回答 7.2 13.3

(iii)対人サービス型、交流型、支援型の活動を行っているものの活動対象者(複数回答)
(%)
活動の対象者 団体・グループ 個人
高齢者や介護者 55.2 63.8
障害児・障害者やその家族 52.5 52.9
子ども 18.8 22.2
子育て中の人 9.1 10.0
在日外国人・留学生 1.4 3.2
ホームレス 0.3 0.5
難病患者やその家族 4.3 5.0
海外の人々 1.1 1.6
その他 12.1 9.8
資料:全国社会福祉協議会「全国ボランティア活動者実態調査」(平成13年12月31日現在)

 ボランティア活動の基盤の整備については、都道府県・指定都市社会福祉協議会及び全国社会福祉協議会におけるボランティアセンターの活動等を支援している。都道府県・指定都市社会福祉協議会に対しては、社会人等にボランティア活動の機会を提供する社会人福祉活動体験事業、シニアボランティア団体の育成・運営方法等の習得を目的とした養成研修等を内容とするボランティア振興事業に対し補助を行っている。
 全国社会福祉協議会に対しては、全国ボランティア活動振興センター運営事業として、都道府県・指定都市ボランティアセンター担当者の研修、全国ボランティアフェスティバル開催等に対し補助を行っている。
 子供から大人、そして高齢者までの幅広い年代の国民が、日常的にボランティア活動を行い、相互に支え合うような地域社会の実現を目指して、地域におけるボランティア活動の多彩なプログラム開発を行う事業を実施し、ボランティア活動の全国的な展開を、平成17年度に引き続き推進した。さらに、国民のボランティア活動への理解や関心を高めるため、ボランティア活動について身近に感じ、考える機会として「ボランティア活動推進全国フォーラム」を全国7ヵ所で開催するなど、地域社会全体でボランティア活動を推進していく気運の醸成を図り、活動を行うきっかけづくりを行った。
 大学や高等学校の入学者選抜においては、ボランティア活動や社会奉仕活動に対し、適切な評価が行われるよう配慮を求めている。
 さらに、小学校の校庭や教室等に安全・安心して活動できる子どもの活動拠点(居場所)を設け、高齢者等の幅広い世代の地域住民の参画を得て、放課後や週末等における様々な体験活動や交流活動等を実施した。平成18年度は、全国8,318か所で事業を展開した。
 市民の自由な社会貢献活動を促進するため、特定非営利活動法人の認証・監督等、「特定非営利活動促進法」(平成10年法律第7号)の施行や、市民活動に関する実態調査、特定非営利活動法人の活動基盤強化に関する普及啓発などを行った。また、特定非営利活動法人のうち相当の公益性を有すると認められる法人の活動を支援するための認定特定非営利活動法人制度について、普及啓発を行った(表2-3-31)。

表2-3-31 特定非営利活動法人の認証数
所轄庁名 認証数   所轄庁名 認証数   所轄庁名 認証数   所轄庁名 認証数
北海道 1,206   神奈川県 1,812   大阪府 2,232   福岡県 967
青森県 223   新潟県 403   兵庫県 1,062   佐賀県 221
岩手県 273   富山県 188   奈良県 229   長崎県 284
宮城県 424   石川県 207   和歌山県 241   熊本県 347
秋田県 148   福井県 172   鳥取県 119   大分県 327
山形県 244   山梨県 189   島根県 152   宮崎県 198
福島県 389   長野県 623   岡山県 378   鹿児島県 350
茨城県 363   岐阜県 427   広島県 444   沖縄県 268
栃木県 344   静岡県 643   山口県 271   都道府県 27,533
群馬県 492   愛知県 972   徳島県 171      
埼玉県 1,039   三重県 416   香川県 159   内閣府 2,401
千葉県 1,135   滋賀県 322   愛媛県 229      
東京都 5,278   京都府 768   高知県 184   全国 29,934
資料:内閣府国民生活局(平成10年12月1日〜18年12月31日累計)

 また、国民のボランティア活動の裾野拡大のため、ボランティア団体が内閣府ホームページにおいてイベント開催やボランティア募集を案内することが可能な「ボランティアウェブ」の運用により普及啓発活動を行った。

 第3節 分野別の施策の実施の状況

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