第1章 高齢化の状況

(2)高齢者の介護
ア 高齢者の要介護者等数は急速に増加しており、特に後期高齢者で割合が高い
  介護保険制度における要介護者又は要支援者と認定された者(以下「要介護者等」という。)のうち、65歳以上の者の数についてみると、平成18(2006)年度末で425.1万人となっており、13(2001)年度末から137.4万人増加しており、高齢者人口の16.0%を占めている(図1−2−30)。

図1−2−30 第1号被保険者(65歳以上)の要介護度別認定者数の推移
図1−2−30 第1号被保険者(65歳以上)の要介護度別認定者数の推移
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  また、前期高齢者(65〜74歳)と後期高齢者(75歳以上)について、それぞれ要支援、要介護の認定を受けた者のそれぞれの区分における人口に対する割合をみると、前期高齢者は要支援の認定を受けた者が1.2%、要介護の認定を受けた者が3.3%であるのに対して、後期高齢者で要支援の認定を受けた者は6.6%、要介護の認定を受けた者は21.4%となっており、後期高齢者になると要介護の認定を受ける者の割合が大きく上昇する(表1−2−31)。

表1−2−31 前期高齢者と後期高齢者の要介護等認定の状況
単位:千人、( )内は%
前期高齢者(65〜74歳) 後期高齢者(75歳以上)
要支援 要介護 要支援 要介護
174 480 835 2,717
(1.2) (3.3) (6.6) (21.4)
資料:厚生労働省「介護保険事業状況報告平成19年3月暫定版」、総務省「人口推計」(平成19年10月確定値)より算出。
(注)経過的要介護の者を除く。

  介護保険制度のサービスを受給した65歳以上の被保険者は、平成19年4月審査分で345.3万人となっており、男女比でみると男性が27.7%、女性が72.3%となっている。
  さらに、介護サービスの利用実態をみると、軽度の者は居宅サービスの利用が多い一方、重度(要介護5)の者は施設サービス利用が半数を超えている(表1−2−32)。

表1−2−32 介護保険サービスの利用状況
(1)介護保険サービスの利用状況(介護サービス受給者数) (単位:千人)
  総数 要支援1 要支援2 経過的要介護 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
受給者総数
(65歳以上の受給者)
3,453.0 314.4 333.3 32.0 697.9 635.2 565.7 480.6 393.9
(100.0) (9.1) (9.7) (0.9) (20.2) (18.4) (16.4) (13.9) (11.4)
957.8 67.2 77.9 6.3 182.5 203.9 180.9 141.3 97.6
(100.0) (7.0) (8.1) (0.7) (19.1) (21.3) (18.9) (14.8) (10.2)
2,495.3 247.1 255.1 25.7 515.3 431.3 384.9 339.6 296.2
(100.0) (9.9) (10.2) (1.0) (20.7) (17.3) (15.4) (13.6) (11.9)
資料:厚生労働省「介護給付費実態調査月報(平成19年4月審査分)」
(注)( )内は総数に占める割合(単位:%)

(2)要介護度別のサービス利用状況(受給者数) (単位:千人)
  要支援1 要支援2 経過的要介護 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
居宅サービス 2,619.9 313.4 335.8 31.7 637.7 528.6 375.4 239.2 158.1
(72.3) (99.8) (99.6) (99.7) (88.1) (78.0) (61.8) (46.7) (37.9)
地域密着型サービス 175.6 0.6 1.4 0.1 36.0 46.5 49.8 29.0 12.2
(4.8) (0.2) (0.4) (0.3) (5.0) (6.9) (8.2) (5.7) (2.9)
施設サービス 825.9 - - - 50.5 102.5 182.1 243.8 247.0
(22.8) - - - (7.0) (15.1) (30.0) (47.6) (59.2)
資料:厚生労働省「介護給付費実態調査月報(平成19年4月審査分)」
(注)( )内は総数に占める割合(単位:%)

  要介護者等について、介護が必要になった主な原因についてみると、「脳血管疾患」が25.7%と最も多く、次いで、「高齢による衰弱」16.3%、「骨折・転倒」10.8%、「認知症」10.7%となっている。男性の「脳血管疾患」が41.3%と特に高くなっている(図1−2−33)。

図1−2−33 要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因
図1−2−33 要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因
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イ 主に家族(とりわけ女性)が介護者となっており、「老老介護」も相当数
  家族の中ではだれに介護を望むかについてみると、男女とも「配偶者」の割合が最も高いが、女性は「娘」の割合も高くなっている。前回調査結果と比較すると、「配偶者」の割合が増加し、「嫁」の割合は減少している(図1−2−34)。

図1−2−34 家族の中ではだれに介護を望むか
図1−2−34 家族の中ではだれに介護を望むか
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  要介護者等からみた主な介護者の続柄をみると、約3分の2が同居している者が主な介護者となっている。その内訳をみると、妻が16.5%、息子の妻が19.9%、娘が11.2%などとなっており、これらを合計すると49.5%と女性が主な介護者のほぼ半数を占めている。
  一方で、男性が主な介護者となっている割合は16.6%と少なく、夫(8.2%)と息子(7.6%)はほぼ同じくらいの割合となっているが、娘の夫は0.4%と1%に満たない(図1−2−35)。

図1−2−35 要介護者等からみた主な介護者の続柄及び同別居の状況
図1−2−35 要介護者等からみた主な介護者の続柄及び同別居の状況
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  要介護者等と同居している主な介護者の年齢についてみると、要介護者等が65歳以上の高齢者の場合、その主な介護者の半数以上が60歳以上となっており、いわゆる「老老介護」のケースも相当数存在していることがわかる(図1−2−36)。

図1−2−36 65歳以上の要介護者等と同居している主な介護者の年齢階級別構成割合
図1−2−36 65歳以上の要介護者等と同居している主な介護者の年齢階級別構成割合
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ウ 「要介護5」では約半数がほとんど終日介護を行っている
  同居している主な介護者が1日のうち介護に要している時間をみると、「必要な時に手をかす程度」が44.7%と最も多い一方で、「ほとんど終日」も21.6%となっている。要介護度別にみると、要支援者、要介護1及び要介護2では「必要な時に手をかす程度」が最も多くなっているが、要介護3以上では「ほとんど終日」が最も多くなっており、要介護5では約半数がほとんど終日介護している。なお、平成16(2004)年の調査と13(2001)年の調査を比較すると、「ほとんど終日」が5.8ポイント、「半日程度」が2.1ポイント減少する一方で、「必要な時に手をかす程度」が6.8ポイント増加している(図1−2−37)。

図1−2−37 同居している主な介護者の介護時間(要介護者等の要介護度別)
図1−2−37 同居している主な介護者の介護時間(要介護者等の要介護度別)
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