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第24回障がい者制度改革推進会議(2010年11月8日)
議事要録


議事 障害者基本法の改正について


1 司法手続

  • (事務局)これまでの推進会議における議論を踏まえ、事務局で規定ぶりの素案としてイメージに落とした。今後、条文化に当たり、各論点について精査の上、各省庁との調整が必要。
    (*下線は、現行の基本法からの改正箇所として、内閣府事務局が示したもの。)

○司法手続 <規定ぶりイメージ>

国及び地方公共団体は、司法に係る手続(犯罪捜査の段階における手続を含む。)において、障害者がその特性に応じた必要かつ適切な意思疎通の手段を確保するために必要な措置を講ずるとともに、当該手続に係る関係職員に対し障害者についての理解を深めるために必要な研修その他の措置を講じなければならないこと。(新設)

  • (事務局)一次意見の2つの項目をそのまま規定ぶりイメージの形に整理。今後は司法に係る手続の範囲、必要な措置の具体的な内容などについて精査が必要。
  • (発言)聴覚障害者で刑事裁判に関わる場合、日本語教育が不十分な人が多いのでコミュニケーション保障だけでは不十分。先進国では、障害者が裁判を受ける際、通訳等の費用は公費で裁判所負担が原則なので、早期に改善が必要。交通事故の取調べでは手話通訳が呼ばれることはほとんどない。研修で当事者の実態を理解し、本人・当事者が求めるコミュニケーション手段を保障することの重要性を学んで欲しい。
  • (発言)適用範囲に、受刑手続、刑務所等への処遇における配慮も含めるべき。障害に応じた情報提供が十分でなければ本人は判断を適正に行えないため、十分な説明を伴う情報提供という記述が入るべき。検察や裁判所は国の機関だが弁護士は民間なので、法律事務所や弁護士へのアクセスの保障、弁護士による弁護の保障を含むべき。
  • (藤井議長代理)司法手続の範囲は精査すべき。十分な説明や情報保障をどうするか。国及び地方公共団体に入らない弁護士の扱いをどうするのか。
  • (発言)司法に関わる手続に裁判傍聴は入るのか。当事者が要求するコミュニケーション手段が準備されるよう「障害者が必要とする適切な意思疎通の手段を確保する」としてほしい。障害のある被疑者は適切な意思疎通手段を誰に求めればいいのか。
  • (発言)近年、知的障害や高齢の方が犯罪に巻き込まれることが増えている。権利条約第13条「手続上の配慮及び年齢に適した配慮を提供されることが必要である」を参考にすべき。「適切な意思疎通の手段」は「必要な合理的配慮を含む十分な情報と適切な支援」としてほしい。
  • (発言)対象範囲に確定後の処遇は入れてほしい。司法手続に関わる事業者として弁護人を入れるべき。すべての障害者が司法手続に関わる上で意思疎通の権利が不可欠だという確認的な権利規定が必要だ。権利条約では間接的に司法に関わる者も想定している。
  • (発言)精神鑑定で喪失か耗弱か判定する際、必要な措置を講ずるという中に治療が入るのかどうかが不明。精神障害者にとってはすぐ治療に結びつけてもらうのがよい。
  • (東室長)医療観察法の是非は別として、司法手続を経て強制的に収容される医療観察法に基づく収容をこの範囲に入れるかどうかについては、どう考えるか。
  • (東室長)例えば確定後の処遇という場合に、医療観察法に基づく収容は判決の確定ではないので省かれてくる。その点について意見をほしい。
  • (発言)聴覚障害があるゆえに排除された例がある。排除された人の権利を守るよう、直接及び間接の参加を盛り込むべき。
  • (事務局)一次意見の政府に対する意見の刑事訴訟手続に関する平成24年内を目途の議論を念頭にしている。司法に係る手続はほかにもあり、範囲については検討したい。障害者基本法の各個別分野は基本的には国及び地方公共団体に対する条文になっている。弁護士も事業主に入っているが、他の表現が必要か勉強したい。
  • (藤井議長代理)権利条約第13条は、手続に加えて「利用の機会」が入っている。司法手続が裁判傍聴等の「利用の機会」を含むのかは議論が残っている。それから支援の範囲について、受刑者について、医療保障について等の議論が残る。

2 情報バリアフリー

○情報の利用におけるバリアフリー化<規定ぶりイメージ>

1  国及び地方公共団体は、障害者が円滑に情報を利用し、及びその意思を表示できるようにするため、障害者が利用しやすい電子計算機及びその関連装置その他情報通信機器の普及、電気通信及び放送の役務の利用に関する障害者の利便の増進、障害者に対して情報を提供する施設の整備等が図られるよう必要な施策を講じなければならないこと。

2  国及び地方公共団体は、行政の情報化及び公共分野における情報通信技術の活用の推進に当たっては、障害者の利用の便宜が図られるよう特に配慮するとともに、とりわけ災害情報の提供の実施に際して、障害者の特性に配慮した伝達手段が確保されるよう必要な施策を講じなければならないこと。

3  電気通信及び放送その他の情報の提供に係る役務の提供並びに電子計算機及びその関連装置その他情報通信機器の製造等を行う事業者は、当該役務の提供又は当該機器の製造等に当たっては、障害者の利用の便宜を図るよう努めなければならないこと。(現行法第19条関係)

  • (事務局)現行の第19条の第2項に、災害時の情報提供を書き加えた。併せて3項で「事業者は」の後の「社会連帯の理念に基づき」を削除した。今後は、必要な伝達手段を確保すべき災害情報の具体的な内容について整理が必要。
  • (発言)「情報バリアフリー」が入るのは大変、意義深い。「電子計算機」は「コンピュータ」にしてはどうか。災害情報提供は、地方自治体でも外国籍市民で日本語が正確に伝わりにくい方を含め検討されている。災害時の情報提供は重要項目なので、内閣府IT戦略本部で地域差のない標準的な在り方を推進してほしい。総務省で地域の情報化についてはモデル事業が推進されている。地方公共団体との連携や府省を越えた連携を進めるべき。「障害者の特性に配慮した伝達手段」は視覚障害や聴覚障害の方などに配慮するよう入念的に加えたのだろうが、今後もこうした表現は必要か。
  • (発言)表題の「バリアフリー化」を「アクセス」に変えるべき。1項は、国、地方公共団体に情報アクセスに関する施策を義務づけるためかどうかを明確にすべき。2項は、国及び地方公共団体が行政情報を提供する立場か、行政情報をアクセシブルにする施策を講ずる立場かが読み取れない。障害者が災害弱者になる問題は多様なので情報アクセスだけで書くのは不十分で、特に公共放送の役割の規定がないのは問題だ。3項は、通信放送事業者や情報関連の製造事業者、ソフトの事業者に対する義務規定なのか努力規定なのか。対象も内容も不明確。
  • (事務局)「障害者の特性に配慮した」の文言は、一次意見でこうした議論がありポジティブに書いた。第1項1で、社会の情報バリアフリー化に関する部分を規定した。第2項は災害時の情報提供に関して、各省庁による住民への情報提供を含めた行政の情報バリアフリー化として規定した。公共放送は、第3項の電気通信及びその他の情報提供に係る役務を提供する事業者の所で規定した。事業者なので努力規定としている。
  • (藤井議長代理)第2項の行政の情報化というのは、どういう意味か。
  • (事務局)行政の情報提供に関しICT化の際にもバリアフリー化を進めるようにとの意味。
  • (発言)情報バリアフリー、情報アクセスの根本的な議論が必要。障害を持った人の災害に対する対応の問題も、別に議論すべき。
  • (発言)行政から多様なメディアで情報提供している印刷媒体、ケーブルテレビ、放送等も含め、総合的に情報化と呼ぶ場合と、電子申告や電子的な税の引き落とし、行政手続や行政サービスに関し、電子的機器や情報通信技術の活用で利便性を高める取組みを総称し行政の情報化と理解することがある。幅広く理解を得るためには、行政情報の提供や公共分野のサービスについて情報通信技術を活用する際にはという趣旨の記述が必要。情報バリアフリーより情報アクセスという表記の方が望ましい。
  • (藤井議長代理)法律は、法律用語や他の法律との整合性があり、独特の言い回しとなっているが、一方で障害当事者にわかりやすくあるべき。
  • (発言)「電子計算機を利用した通信網」は「インターネット」とするべき。電話で本人確認をする場合は、電話が利用できない当事者に適切な手段を保障すべき。基本法には権利条約より具体性を盛り込むべきだ。総論でコミュニケーションについては「意思疎通」という言葉で盛り込んだが、各論に入っていないので具体的にわからない。情報バリアフリーの項目にコミュニケーション保障や情報アクセスの考え方を盛り込むべき。災害時以外の、交通利用で遅延が起きたときなどの情報発信・受容について触れるべき。情報機器の製造及び開発に関し、障害当事者の参加を盛り込むべき。
  • (発言、イエローカード)情報機器などは分かりづらいので説明をしてもらいたい。
  • (藤井議長代理)情報機器については、後で説明してもらう。
  • (発言)「利用しやすい」と「利用の便宜が図られるよう」は、意味が違うのか。「利用可能なもの」と変更すべき。第3項で事業者の説明は「情報に関わる事業者」で十分。事業者の責務はすべて努力義務なのか。国、地方公共団体と同じような責務が課せられているのか。
  • (事務局)一次意見での議論から情報バリアフリーに災害を盛り込んだ。基本法は国及び地方公共団体に対する義務を課す法律。個々の事業主に具体的にどういった義務を課すかは、個別の制度で整理が必要。事業主には、差別の禁止のところで端的な禁止の義務を課しているが、個別分野で義務を課すことは考えていなかった。基本法は、個別の政策分野に関する基本的な理念や方向性を定め、個々の法律・制度で具体的内容を決める。この全体で条約の条項が実現するという構造。
  • (東室長)法律用語はわかりにくい。1項、2項、3項の関係がわかりづらいという指摘も、そのとおり。わかりやすく体系だって書く必要があり、検討が必要。
  • (藤井議長代理)聴覚障害者関係、視覚障害者関係から、著作権問題など、まだ漏れている点があるのではないかと聞いている。精査が必要。

3 年金等、経済的負担の軽減

○年金等<規定ぶりイメージ>

国及び地方公共団体は、障害者の自立及び生活の安定に資するため、年金、手当等の制度に関し必要な施策を講じなければならないこと。(現行法第13条関係)

○経済的負担の軽減<規定ぶりイメージ>

国及び地方公共団体は、障害者及び障害者を扶養する者の経済的負担の軽減を図り、又は障害者の自立の促進を図るため、税制上の措置、公共的施設の利用料等の減免その他必要な施策を講じなければならないこと。(現行法第21条関係)

  • (事務局)両方そのままだが、改正の要否は更に精査が必要。併せて、経済的負担の軽減の規定は個々の制度に関して国が必要な施策を講じなければならないという一般的な規定なので、これを基に新たに国や地方公共団体に負担を求める場合には、財政的、経済的な影響が生じる。その負担をどう考えるのか検討が必要。
  • (藤井議長代理)第一次意見では「所得保障等」となっており、表題が変わっている。
  • (発言)軽度の知的障害と言われている人が、障害者基礎年金の給付を拒否される事例が全国的にあるのではないか。また、公共交通機関での割引が身体障害者、知的障害者については、介護者がいれば100km以内も対象になるが、単独の場合には100km以内は使えない。
  • (発言)憲法25条の生存権保障は障害の有無にかかわらず保障されるべき。これが障害者の所得保障として意義を持つためには、障害ゆえの支出についての考え方が明確にされるべき。精神障害の方から高速道路の割引制度適用の要求があったが、高速道路は国またはそれに準ずる団体が設置・運営していたものが民営化されており、その場合、割引制度は権利と言えるか。身体障害者間、または精神と身体障害者の差別の解決に結びつくべき。
  • (発言)現行法第13条ではなく、総則の第1条の理念と関連してくる。「実質的な社会参加を保障するために、国及び地方公共団体は障害者の他の市民と同等の自立した生活の安定に資する」といった、踏み込んだ表現が必要だ。
  • (発言)兄弟や子までも含めて障害者を世話している現状を踏まえると、経済的負担の軽減にある「障害者を扶養するもの」の文言は「障害者を介助する者」とした方がいい。
  • (藤井議長代理)民法では扶養義務者がある。一般に「介助者」というと、家族でない方も含むという解釈になるのではないか。
  • (発言)別に介助者の規定を入れれば、この問題は解決できないか。
  • (藤井議長代理)扶養義務者の親というイメージを超えて、より幅のある家族をイメージするということだ。
  • (発言)年金についてはナショナル・ミニマムに加えて、障害ゆえの追加的支出に関する補てんや無年金の解消につながるような条文の改正が必要。
  • (発言)経済的負担の軽減の「税制上の措置」については、障害者の年金は非課税で、扶養している人に税金の控除がある。しかし、恩恵を受けているのは、所得があり税制上の優遇措置を受けている人だけだ。こういう現状の追認だけで、これからのサービスに対する分配や、無年金の方の所得保障の議論がないがしろにされる危険性がある。
  • (発言)障害ゆえに就労できない精神障害者が多く、ほとんどが生活保護を受けている。障害ゆえに正規就労できない場合、障害に着目し年金と最低生活保障は別にしてほしい。
  • (藤井議長代理)ヨーロッパなどでは、障害ゆえに就労できない人を長期の失業者としている国もある。
  • (発言)扶養という表現は、民法の扶養義務規定を障害者の親、兄弟に課しているように読めるので、これをなくすか、ケアラーズ、介助する者とするべきだ。介助しているのであって、扶養しているのではない。
  • (発言)かわいそうな障害者の生活が基準に達しないために金銭的にカバーしてもらうというイメージが拭えない。年金及び経済的負担の軽減が、適切な生活を営む権利のとして入るべき。障害者が地域で妥当な暮しができるための権利に準ずるものとして扱うべきだ。
  • (藤井議長代理)障害からくる追加支出を補うという点は新しい所得保障の考え方だ。多くの障害者が国民一般の所得水準に達していない点をどうするのか。在日外国人を含めた無年金問題では構造的な見直しも必要だ。
  • (事務局)第一次意見で、所得保障の在り方について24年内を目途に議論し結論を得るとなっているが、この点は現行の規定でも趣旨が表現されていると考えて現行通りで提案した。個別の内容は、個別の制度で議論していただく。引き続き検討したい。

議事 新たに議論した分野について


1 住宅

  • (発言)公営住宅法は世帯向けで、同居親族がいることが基本。1980年以降、単身入居枠ができたが、障害が重度のために常時介護を必要とする者を除くとなっていた。2000年の改正で障害を理由にした制限規定が多少緩和されたが、未だに相対的欠格として設けられており、これを見直すべき。また、どこでだれと住むかについての平等な選択という視点から、当たり前に単身で入居ができるようにするべきだ。グループホーム、ケアホームへの障害者の入居に限り、自治体によっては事業実施主体に地域住民からの建設の了解を条件にしているが、国は1999年以降こうした条件を求めていないと省庁ヒアリングで担当課長が回答している。
  • (発言)現在、公営住宅等はアクセシブルな住宅として1階に障害者を入れて、その上の階は別の人たちというように偏在がある。量だけでなく質的に高める条項も含めてほしい。
  • (発言)支援のニーズが大きくても特定の生活様式を強いられるべきでない。差別禁止部会の結論が出るまでグループホーム等に関する地域での反対運動への対処等が変わらないと時間がかかりすぎる。
  • (発言)アパートの一部をグループホームにしようとすると、消防法の問題が出てくる。居住者のニーズに応じた多様な支援として、精神障害者の場合は、2週間程度までのショートステイだけでなく、1〜3か月のレスパイト入院が必要だ。
  • (発言)権利条約にある地域で生活する権利を保障するためには、住む場所について総合的な再構築が必要。住宅手当や所得保障、民間で住宅を提供する者への補助金制度や優遇措置、あるいは賃貸借の場合の保証制度も必要だ。
  • (発言)住宅施策で大きなネックになっているのが、民間住宅を活用する場合の消防法並びに建築基準法で、これは改善するべき。福祉施策と住宅施策の連携を強化して進めていくべき。
  • (発言)地域移行を進めていく場合、誰とどこに住むかの選択の前提として、住宅確保の総合的、計画的な仕組みが必要だ。障害者が利用しやすい民間住宅の建築を計画的に促進するため、バリアフリー化が進んだ良質な住宅に補助金や金銭優遇措置等を講じるとともに、バリアフリー改修工事に関する費用助成等の施策を計画的に促進するなどのビジョンが必要。
  • (東室長)1999年以降は地元の了解は不要という厚労省の見解の変化に法的根拠があるのか。
  • (発言)99年以前も法的根拠はないが、社会福祉施設等の設置に関する申請書類に地元自治会との協議文書等が添付書類にあった。大阪府から問題提起を行い、厚生労働省が協議した結果、99年以降、国としては協議書等を求めないとなっている。

2 障害の予防

  • (発言)基本的考え方に、障害の予防と新たな先端的医療を含む治療を受ける権利を入れてほしい。傷病の改善、治療、治癒や疾病の原因発生解明のための基礎研究並びに研究成果に基づいた臨床試験や知見に対して、積極的な対策を講ずるべきという文言を入れて欲しい。現在、難病や希少難病も含めて根本原因を治す方向に日本の医学界全体が動いている。表題も「障害の予防と新たな先端医療を含む治療」に変えてほしい。
  • (発言)早期の段階から必要な支援を得られる体制づくりに医療やリハビリテーションがあることは否定しないが、早期に障害の状態が確認された後、または確認前でも、言語の獲得も含めたインクルーシブにつながる早期の支援が必要。早期発見、早期支援と表現してほしい。
  • (発言)障害の予防は、障害を持つことを予防しなければいけないというネガティブなイメージにつながるので、「障害原因の予防」と変えてほしい。二次障害の予防や障害の重度化の予防は障害者基本法に関係するが、原因に対する予防ならば純粋に医療分野の話になり、基本法にはふさわしくない。
  • (発言)早期発見、早期治療を明記すべき。国際難聴者連盟が、少なくとも小さな子供の言語形成に占める人工内耳手術の役割は非常に評価できるとしている。聞こえない子どもをそのまま聞こえない状態で、適切な支援で育てるという考えもある。また、人工内耳手術を施して、聞こえる状態で育てたいという親の考えもある。
  • (発言)早期治療としての医療的支援は、必要な情報提供の下で快適な生活を送るための健康の増進に不可欠な条件整備の一部として、障害の原因となる傷病や疾病への対策を講ずるべきとの観点で取り組まれるべきだ。また早期支援は、どのような障害があっても地域の中で育ち、学び、生活し、働くといった地域生活を実現していくための支援ということではないか。
  • (発言)健康増進という観点から表題を「健康」にすべき。旧心身障害者対策基本法や現行基本法との連続性が必要なら、括弧で「障害の原因の予防」を入れてはどうか。難病を始めとする疾患等の例示に発達障害を加えてはどうか。ろうで生まれた子はろうで育つ権利があるという一方で、適切な治療の一環として人工内耳を付けさせないのが幼児虐待という議論がある。
  • (発言)早期発見、早期介入で、介入の仕方が問題。本人の人権に配慮せず、無理やり医療に結びつけられることが精神の場合は多々ある。本人の権利擁護者や、本人の精神衛生に目を配る人が根気よく働きかけて医療に結びつけるという丁寧な作業をすべき。
  • (発言)権利条約との関係でポジティブに表題を「健康」とし、括弧で過渡的に障害の原因の予防を含めてはどうか。その中で積極的に早期発見、早期治療、早期支援と先端的な治療の保障を含む医療との密接な関係を記述し、健康を保障していくための医療との関係を明確にすべき。
  • (発言)障害のある人固有の医療や健康と、公衆衛生に関わる予防は別だ。医療や健康に対する権利を障害者がどのように持っているか議論すべき。早期発見、早期支援、早期治療、早期介入は、可能な限り何らかの配慮をする点では一致する。治療は医療分野、支援は自立支援、介入は精神医療がどう保障されるべきかという視点で議論すべき。ネガティブなイメージを伴いがちな「発見」は使わなくても意味が通じる。
  • (藤井議長代理)健康やリハビリという権利条約25条を中心とし、医療は1つのカテゴリーで、予防とは違う概念。推進会議では、優生思想的な予防観はなし、と確認済み。国際的には「障害の原因の予防」としたり「障害の原因となる疾患の予防」と「予防」を限定して使っている。むしろ公衆衛生関連法で障害者基本法とは別次元ということもあり、今後検討していく。早期発見、早期治療、早期介入は、言葉の意味や関連性、イメージがあり、どんな言葉がいいかも含め議論が残る。「発見」は身体障害者福祉法第19条で、申請主義に対置する用語として、能動的に行政が動くという意味で使われてきた経過もある。
  • (東室長)個人の医療と公衆衛生的な問題は整理すべき。現行基本法も、第2章医療介護の12条と第3章の障害の予防で医療が書かれている。枠組み自体を考え直すことが必要。

3 文化・スポーツ

  • (藤井議長代理)権利条約第30条関連。新分野なので第1次意見に十分には入っていない。
  • (発言)競技性のあるスポーツに対してスポーツ基本法制定の動きがある。文化でも基本法等において障害者に対する配慮や障害者の参加を明確に位置づけるべき。また、障害者スポーツ大会の参加枠や、パラリンピック等への参加派遣の枠等、障害の種別によって見られる現状の不公平をどう解決するのか議論が不十分。
  • (発言)競技性のあるスポーツ大会または大衆性のあるスポーツのレベルについて議論を深めるべき。スポーツ大会等を自分たちで運営していく形をつくるべき。障害者自身が障害者スポーツ指導員になるという例はほとんどないので、障害を持つ人が指導員になるための研修を受けられる環境整備が必要。競技大会への参加を、障害があるという理由で拒まないよう意見を盛り込むべき。
  • (発言)国として芸術・文化活動への支援が必要。アール・ブリュットやボーダレスアートという形で展覧館が国内やパリでも開催されている。
  • (発言)スポーツ施設で精神障害者手帳を示したら、病気のことを話さないと使わせないということがある。クリニックでもないので、病状を聞く必要はない。
  • (発言)映画、DVDへの字幕表示については、情報バリアフリーで書く方が適当。
  • (発言)創造的な活動ができる環境整備の支援も盛り込んでほしい。
  • (発言)著作権法上はDVDに自由に字幕を取り付けることができるとなっているが、市販DVDから字幕を付けることは技術的に難しい。映画会社と製作会社と交渉して原盤を借りないと字幕が付けられず、結局、著作権者に申し出なければいけないという問題が残っている。
  • (発言)媒体を出すところ、販売するところ、映画会社が字幕を付けることが原点。二次利用の問題は、フェアユース等で別の要因が入るので細かな議論が必要。
  • (発言)製作会社が字幕を付けて販売することが原則。著作権法上、二次利用として、例えば聴覚障害者等の情報提供施設で無料貸出するとき、原盤がないと字幕製作できない。
  • (藤井議長代理)マスターを借りる場合、今まで運用では補償金を払っているのか。
  • (発言)知っている範囲では、映画製作会社によってはバリアフリー映画という名目の場合には無償。字幕製作グループに製作費として支払われることもある。
  • (東室長)情報バリアフリーとしてはメディア会社自ら付けるべきという御意見。著作権法上の問題として、2次利用の場合、例えば図書館でDVDなどを来館者に見せるサービスをしているが、字幕がない日本の映画等は聴覚障害の人には実質見せないことになっている。一般図書館などが作製できるよう緩和されたのか。現状の著作権法上の問題はないのか。
  • (発言)今回の著作権法改正で、福祉分野での2次利用は原則問題ないはず。
  • (東室長)福祉分野ではなく、一般の図書館等の情報提供施設で実施的な格差はないのか。
  • (発言)基本的に聴覚障害者情報提供施設が字幕制作し、聞こえない人に無料で貸し出している。著作権法の解釈上、字幕製作をする機関は情報提供施設か、それに相当する福祉法人で字幕製作の設備のある範囲だけでやっていると理解している。字幕製作の設備があって、法律が認めた団体、機関は補償金を払って制作するという考え方。
  • (発言)今年1月1日施行の改正法下では、福祉施設に限定されていない。政令による指定も含め、ボランティア団体にまで至る範囲で、著作物の変形が視覚障害、聴覚障害者の情報提供の範囲内でできるはず。したがって公共図書館は字幕を付けることはできると理解している。
  • (東室長)点字本をつくることもできるという理解でよいか。資料があれば御提供願いたい。

4 ユニバーサルデザイン

  • (東室長)アクセシビリティとバリアフリーとユニバーサルの関係について問題提起。条約では、ユニバーサルは定義に置かれているが、独自の条文ではない。アクセシビリティは原則の中で独自の条項。また、すべての権利行使の前提となるので9条で総則的に規定している。また、現状でユニバーサルデザインは、商品に特化した形で議論されている。条約では対象が幅広いので、範囲を広げ具体的な政策にできないか。
  • (発言)商品に限ると、自治体等が購入して公共的機能として提供する場合が多い。直接使う人が購入しない仕組みのために使いにくいものが広がっている。当事者が参画し、評価し、意見を反映する評価のシステムが必要であり、スパイラルアップの仕組みを提起する。
  • (東室長)商品だけを前提にすると、今のような問題が出てくる。パーツはユニバーサルでも、それを組み合わせたサービス自体の設計や計画自体がユニバーサルでなければならない。設置側の公共的な団体や事業体、その設置自体もユニバーサルの対象になる。
  • (発言)多様性が重要。例えば自治体が再開発をするとき、エレベーターだけでなく、閉所恐怖症で乗れない精神障害者もいるからエスカレーターも必要。階段を上りたい人のために階段も必要。システムの中に多様性があることで多様な人々は多様な使い方をできる。同時に、あらゆる人に便利な表示等はつくられるべき。点字表示も含め多様性の中に保障されるべき。
  • (発言)トイレのユニバーサル化で、赤ちゃんの紙おむつの交換、オストメイトの方が利用できるようになった反面、車いすで緊急に必要なとき使えないことがある。一般のトイレを幅広くし、車いすが入れるようにする必要がある。対処の方法は色々あるので、当事者と一緒に考えてほしい。
  • (発言)どのトイレでも使えることが基本。一般のトイレを使いやすくすることと、多機能トイレの両方が必要。また、多機能トイレのユーザーが広がるなら、条例で建物ごとの多機能トイレの比率を上げることが必要。全体のプロセス自身をユニバーサル化していく中で当事者が参画し、使いにくさの原因を検証し、評価や意見反映のシステムが必要。
  • (発言)アクセシビリティが明確化されないと、ユニバーサルデザインと言われても結果的に障害当事者にとって使いにくい。アクセシビリティの1項目としてユニバーサルデザインがあり、その関連で位置づけられるべき。
  • (藤井議長代理)アクセシビリティは中心概念として押さえるのが大事という御意見。2つテーマがあり、1つは計画または設計、評価、改善という循環に、障害当事者が参画することが大事だということ。2つ目は、ユニバーサルデザインは、商品、製品に限定しがちだったが、計画や環境やサービス設計まで含むべきということ。

議事 報告等


1 「障害」の表記に関する作業チーム

  • 発言)本日、午前中に第5回を開催。学識経験者へのヒアリングを行った。4回で10人のヒアリングを実施。論点を整理し、11月22日の推進会議で報告したい。

2 わかりやすい第一次意見をつくる作業チーム

  • (発言)わかりやすい一次意見ができ上がる。8回の意見交換をしてつくり上げた。
  • (東室長)配布については、印刷部数と必要性の相関関係で決めたい。
  • (発言)フォーラムで、会場の方全員にお配りすることは可能なのか。
  • (藤井議長代理)追って連絡。印刷するのが3000部なので難しいかもしれない。
  • (発言)ダウンロード式にはならないのか。
  • (事務局)内閣府でまとめる紙媒体はダウンロードできるようにする。
  • (発言)ルビが入るため字が小さい。必要なら拡大コピー等で対応していただきたい。急きょ予算を確保していただいたので、合理的配慮もしくはアクセス、バリアフリーという様々な形で活用していただきたい。

[以上]

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