平成25年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰式(第12回)受賞者概要

内閣総理大臣表彰(1件)

日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)

茨城県つくば市(厚生労働省推薦)

 聴覚障害学生の高等教育におけるバリアフリー・ユニバーサルデザイン化を目的に設立され、22大学で構成された全国ネットワークであり、モバイル型の遠隔情報システムによる授業聴講支援を行うなど、大学・関係者の間をつなぎ、それぞれが持つノウハウを共有・発信することで、現在ある聴覚障害学生支援体制の基礎を生み出し、大学の取組に対する支援及びその普及・定着に大いに貢献している。

内閣府特命担当大臣表彰優良賞(2件)

株式会社アメディア

東京都練馬区(厚生労働省推薦)

 日本で初めて視覚障害者個人を対象とした普及型の印刷物読み上げシステムを開発することにより、その読書環境の改善に寄与した。その後も利用者の様々な意見・要望を取り入れながら有用な機能を次々に開発することで、視覚障害者の生活の質の向上に大きく貢献している。

特定非営利活動法人 ケーネット知楽市

石川県金沢市(石川県推薦)

 IT企業等を定年退職したシニア世代が、それまでに培ってきた知識や経験を生かし、発達障害者を対象に、インターネットやパソコン等の情報通信技術活用に関する就労等の支援活動を行っている。発達障害者の生活習慣の改善と社会参加のみならず、新しい公共の担い手としての高齢者の社会参加にも貢献している。

内閣府特命担当大臣奨励賞(5件)

いしかわ総合スポーツセンター

石川県金沢市(石川県推薦)

 障害の有無に関わらず誰もが安心して競技や観戦のできる優しいスポーツ施設を目指し、バリアフリー検討会を設置して設計・施工に関する意見交換やモニター検証を行い、施設整備に反映させた。開館以来、車椅子バスケットボール等の団体による自主的な障害者スポーツ大会の開催等、多くの障害者に活発に利用されている。

有限責任事業組合 ASI栃木

栃木県栃木市(栃木県推薦)

 自動販売機に取り付けることで、障害者や高齢者、子ども等の弱力者がペットボトル飲料の蓋を片手で簡単に開けることができる補助器具「スマイル・オープナー」を製作し、病院、老人福祉施設等の公共施設への普及を図ることで、ユニバーサルデザインの推進に貢献している。

有限会社 川藤

岩手県盛岡市(岩手県推薦)

 従来に比べ安価で設置が容易なオストメイト(人工肛門・人口膀胱造設者)対応のストーマ装具洗浄装置・パウチクリーンを開発することにより、公共施設・商業施設や一般家庭へのオストメイト対応トイレの設置、普及を促進し、オストメイトの生活の質の向上に貢献している。

京都府立京都八幡高等学校・京都府立八幡支援学校

京都府八幡市(京都府推薦)

 公立高等学校と公立特別支援学校が同一敷地内に設置され、その立地条件を生かした活発な交流活動が、年間を通して行われている。両校の児童・生徒の交流を通じて、ノーマライゼーションの考え方とその実践を学ぶことができる教育環境となっている。

シティホールプラザ アオーレ長岡

新潟県長岡市(新潟県推薦)

 交通の結節点であるJR長岡駅に直結し、アリーナ、ナカドマ(屋根付き広場)、市役所等が一体となった施設。設計には視覚障害者協会、スポーツ協会、市民活動団体等の利用予定者からの意見を反映することで、誰もが使いやすい施設に必要な機能を満たすよう工夫されている。市役所エリアと市民活動エリアがモザイク状に配置され、日々、市民と行政の交流が見られる拠点となっている。