平成26年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰式(第13回)受賞者概要
和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会・和歌山県立博物館 和歌山県和歌山市(和歌山県推薦) |
視覚障害者が展示物の感覚的なイメージを掴み、情報を得ることを容易にするため、市民団体・工業高校・盲学校等と連携し、施設活性化事業実行委員会を設立して検討を重ね、解説文や写真図版の上に点訳と作品の輪郭等を重ねた、「さわって読む図録」や立体(3D)プリンタを使用した「さわれるレプリカ」を作成して展示・公開を行うこと等により、博物館展示のユニバーサルデザイン化を進展させる取組を行っている。 |
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ふじの としひろ 藤野 稔寛 殿 徳島県徳島市(厚生労働省推薦) |
盲学校教諭として授業を行う傍ら、授業で使う教材を作成するため、図形点訳ソフト「エーデル」を開発し、フリーソフトとして提供。以来20年以上に亘り改良を続けている。 「エーデル」は誰もが簡単なパソコン操作で精密な点図を作成し、点字プリンタで大量に印刷することが可能なソフトであり、理数系図書の図やグラフ、地図、絵本の点訳等、全国の盲学校等で普及・利用されている。 |
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でんせい 株式会社 電制 北海道江別市(北海道推薦) |
喉頭癌等の病気で声帯を失い、声を出すことが出来ない人のための発声補助機器である「電気式人工喉頭」の研究開発に産学官で取り組み、国内で初めて製品化。その後も、ユーザーの要望分析結果を大学や公的機関にフィードバックして、新たな産学官の共同研究を推進することにより、抑揚が制御できる人工喉頭の実用化や会話中に両手が自由に使えるハンズフリー型人工喉頭の開発、喉頭摘出以外の発話困難者も幅広く支援することを目指した音声生成アプリ等の新たな技術の創出に繋がっている。 |
日本ブラインドサッカー協会 東京都新宿区(東京都推薦) |
ブラインドサッカー(視覚障害者サッカー)の普及・啓発活動の一環として、子供を主な対象とした体験プログラム「スポ育プロジェクト」に取り組んでいる。 都内を中心に全国の小中学校、高等学校の学校カリキュラムに沿って、子供達がアイマスクをして障害者と共に友達の声やボールの音を頼りに走り、ボールを蹴る体験をすることで、障害者への理解や多様な個性の尊重、コミュニケーションの重要性への気づきを与えるきっかけとなっている。 |
おおぐちちょう おおぐちみなみ 大口町立大口南小学校 愛知県丹羽郡大口町(愛知県推薦) |
回遊性の高い校舎の中心には図書館・ふれあい階段(階段教室)で構成されるメディアセンターを配置し、学校の至る所で異学年交流や地域の人々とのふれあいができ、人とのつながりを学べる場所づくりを行っている。また、学校支援を行う地域の方々が集う「地域ボランティア室」を子供達の授業も行う和室と併用して、学校教育の環境づくりを、日常的に地域の人々と一緒に行っており、子供達はもとより誰もが使いやすいバリアフリー・ユニバーサルデザインを徹底した「人にやさしい」学校となっている。 |
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てまるプロジェクト 岩手県滝沢市(岩手県推薦) |
介護食器でありながら普通の食器と変わらない、或いはそれ以上の美しさ、質の高さを備え、料理をより美味しく見せることで、単に栄養摂取の行為になりがちな介護食事を食事本来の喜び・楽しみの時間に変え、心の充足感をもたらす食器を開発。食事における器の重要性について一般に広く認知してもらうため、各地で講演を行うなど、ユニバーサルデザインの器の普及に取り組んでいる。 |