イノベーション・ジャパン2012
(独)物質・材料研究機構 環境・エネルギー材料部門磁性材料ユニット 磁性材料グループ
主幹研究員 高橋 有紀子

超高密度磁気記録のための材料開発と組織制御
 
 
ナノテクノロジー
出展分野 ナノテクノロジー プレゼンテーション
情報
PB-23 
プレゼンテーションB 
9/28 12:50-13:10
出展ゾーン 若手研究者による展示
展示会小間番号 P-09

研究成果概要

技術の概要

1Tb/in2を超えるハードディスクドライブ(HDD)の実現には、記録媒体とヘッドの更なる高特性化が必要である。我々は材料と組織制御に注目して超高密度HDD実現のための研究を行っている。記録媒体では、世界で初めて微粒子・狭分散を持つFePt媒体の作製に成功した。熱アシスト用の磁気ヘッドを用いた静的な書込み試験では550Gb/in2を実現した。  再生ヘッドは高スピン偏極率(P)材料を使うことにより、高出力化が可能である。そこで我々は独自に開発した高P材料を使った電流面直型巨大磁気抵抗素子を作製し、発表当時最大の磁気抵抗変化を実現した。これは材料の高いスピン偏極率を反映した結果である。

マッチングを想定する業界

磁気ストレージ業界

想定される用途

磁気ストレージ

従来技術に対する新規性・優位性

【媒体】FePtは現行媒体よりも1桁大きい異方性を持つので、ハードディスクドライブの高密度化に有利。【再生ヘッド】CPP-GMR素子はすべての層が金属で形成されるので、良好な高周波応答性が期待できる。

実用化に向けた課題

【媒体】柱状構造・4nm程度の粒子サイズ・10%以下のサイズ分散を満たすFePt媒体組織の開発。【再生ヘッド】現状の10倍の素子抵抗と100%超えるGMR比の実現。

 
 
 
 

関連論文・特許、件数・概要

関連論文・特許、件数・概要1 論文:29件、解説:2件、特許出願:8件、特許登録:3件 Y.K. Takahashi et al., APL100, 052405(2012). L. Zhang, YKT et al., IEEE Trans. Magn.47 4062 (2011). 

お問い合わせ先

連絡先:物質・材料研究機構 磁性材料ユニット 高橋有紀子
TEL:029-859-2719
FAX:029-859-2701
URL:http://www.nims.go.jp/apfim/index_j.html
物質・材料研究機構のホームページ(別ウィンドウで開きます)
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