日スイス量子科学技術に関する協力覚書への署名について

令和7年10月5日
内閣府
科学技術・イノベーション推進事務局

1.概要

令和7年10月5日、城内実 内閣府特命担当大臣(科学技術政策)は京都において、スイス マルティナ・ヒラヤマ 教育・研究・イノベーション庁⻑官との間で、「日スイス間の量子科学技術に関する協力覚書」への署名を行いました。

署名の様子

2.背景・趣旨

日本とスイスは、量子科学技術分野において世界をリードする研究力とイノベーション力を有し、学術・産業・政府間で多様な協力関係を築いてきました。近年、両国の量子分野における政策と協力関係には大きく進展しています。

スイスでは、国家レベルで「Swiss Quantum Initiative」を推進し、量子分野の競争力強化に向けた取組を進めています。

我が国においても、量子分野における国家戦略を体系的に構築・更新しています。本年5月には、「量子エコシステム構築に向けた推進方策」を新たに公表し、社会実装とエコシステム構築に向けた取組を加速しています。
本覚書は、平成19年に署名された「日スイス科学技術協力協定」および令和5年の「文部科学省・SERI間協力覚書」を基盤とし、量子技術分野での両国の協力をさらに発展させるものです。両国の強みを生かし、基礎から応用、産業化・人材育成・標準化まで幅広い分野で連携を強化し、国際的な量子エコシステムの発展に貢献します。

3.主な協力分野

量子研究・イノベーションに関する対話の促進
基礎から応用までの研究機関・ハブ間の連携、ベストプラクティスの共有、共同研究機会の探索

学術界・民間部門の交流
代表団派遣等による交流促進

教育・人材育成
教育イニシアティブや研究者・技能者の交流機会の検討、量子分野の人材基盤強化

安全保障政策対話
量子技術が社会・国家・経済安全保障に与える影響に関する議論

標準化・ガバナンス
量子技術の安全・ガバナンス・標準化・投資審査・レジリエンス等に関する協議の促進

インフラ・試験施設の共同利用
先端材料・ユースケース開発・技術実証・検証・成熟化のための研究インフラ・試験施設の活用

商業化・ユースケース開発
ユースケース創出や実証プロジェクト等を通じた量子技術の市場展開促進

民間投資の促進
産業コンソーシアムやベンチャーキャピタル等を通じた量子分野への投資拡大

4.覚書原文

5.問合せ先

内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局
 重要課題(量子・マテリアル)担当 河野・白木・新井
  電話:03-6257-1153(直通)