日豪間の量子科学技術及びイノベーションに関する協力覚書への署名について
令和8年7月27日
内閣府
科学技術・イノベーション推進事務局
1.概要
令和8年7月27日、小野田紀美 内閣府特命担当大臣(科学技術政策)は、オーストラリアのティム・エアーズ産業・イノベーション大臣兼科学大臣との間で、「日豪間の量子科学技術及びイノベーションに関する協力覚書」への署名を行いました。
2.背景・趣旨
日本とオーストラリアは、長年にわたり科学技術分野で緊密な協力関係を築いてきました。量子分野においても、30年以上にわたり研究協力や人材交流が行われ、量子コンピューティング、量子センシング及び量子通信分野を中心に、多くの優れた研究成果が生み出されてきました。
本年は、日豪友好協力基本条約の署名から50周年という節目の年であり、本年5月には高市総理とアルバニージー首相が「経済安全保障協力に関する日豪共同宣言」を発表し、量子技術を重要・新興技術分野における協力の重点分野の一つとして位置付けました。
また、インドでは、「国家量子ミッション」の下、研究、人材育成、スタートアップ支援、実証・実装を一体的に推進しており、アジア地域において存在感を高めています。
オーストラリアは、国家量子戦略の下で量子技術の研究開発、産業化及びスタートアップ育成を推進し、世界をリードする研究力とイノベーションエコシステムを有しています。我が国においても、「量子技術イノベーション戦略」をはじめとする国家戦略や日本成長戦略に基づき、量子技術の研究開発に加え、社会実装・産業化を加速するための取組や官民投資ロードマップに基づく施策を推進しています。
本覚書は、1980年の日・オーストラリア科学技術研究開発協力協定に基づく協力関係をさらに発展させるものであり、両国の量子戦略を結び付け、量子科学技術及びイノベーション分野における協力を包括的に推進するための新たな枠組みです。研究開発や人材育成に加え、商業化、産業連携、研究インフラの活用、投資促進、経済安全保障等の幅広い分野で協力を強化し、信頼できる量子エコシステムの構築や量子技術の社会実装を加速するとともに、平和で安定したインド太平洋地域の実現に貢献することを目指します。
3.主な協力分野
インド太平洋地域における量子協力
量子技術の安全かつ責任ある開発・利用を推進し、インド太平洋地域における社会的課題の解決や経済的レジリエンスの向上に向けた協力を推進
研究・製造インフラの相互活用
研究開発施設や製造インフラ等の活用を通じ、量子技術の研究開発及び技術実証を促進
商業化・ユースケース創出
パイロット事業や実証事業、初期段階での導入等を通じて、研究開発成果の社会実装及び新たなユースケースの創出を推進
産業連携・投資促進
企業間連携の促進や、ベンチャーキャピタル・機関投資家等との協力を通じて、量子スタートアップの成長及び産業化を支援
人材育成・研究交流
共同研究や研究者交流、教育プログラム等を通じて、将来の量子人材の育成及び国際的な人的ネットワークの強化を推進
サプライチェーン強靱化
量子技術に必要な材料、部品及び製品の供給体制の強化に向けた協力を推進
安全保障・ガバナンス・標準化
量子技術が国家安全保障及び経済安全保障に与える影響を踏まえ、ガバナンス、国際標準化及び責任あるイノベーションに関する協力を推進
本覚書は、研究協力にとどまらず、商業化・産業化、人材育成、投資促進、経済安全保障までを含む包括的な協力枠組みであり、日豪両国による信頼できる量子エコシステムの構築と、インド太平洋地域における量子技術の安全かつ責任ある開発・利用の推進を目指すものです。
4.覚書原文
5.問合せ先
内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局
重要課題(量子・マテリアル)
電話:03-6257-1153(直通)