追跡評価・調査の取り組み

 より良い科学技術・イノベーション政策・施策等を実施していくためには、研究開発の成果・効果等を的確に把握し、その結果を次の政策・施策の立案や推進等に活かしていくことが重要です。
 研究開発の成果・効果の中でも、予期していなかった副次的成果や波及効果等の「長期的インパクト」を的確に把握するためには、研究開発プログラムが終了した後に一定の時間を経過してから実施する「追跡評価・調査」が有効です。国の研究開発評価に関する大綱的指針においても、必要に応じて実施することが定められています。しかしながら、その手法が確立していないこともあって、現状では追跡評価・調査が広く定着しているまでには至っていないところです。
 そこで、追跡評価・調査の定着を促すために、各府省・FA等の協力を得て、それぞれ工夫しながら行ってきた追跡評価・調査の中から、広く情報共有すべきと考えられる好事例を取りまとめました。今後の追跡評価・調査の充実のために、参考として役立てていただければ幸いです。また、研究者の皆様には、追跡評価・調査の重要性を御理解いただき、今後とも追跡調査等に御協力いただけますようお願いいたします。

経緯

  1. 令和元年10月29日(第1回)~令和2年7月3日(第6回)、研究開発評価の充実に向けた検討ワーキンググループ(WG)において、追跡評価・調査のあり方について検討が行われ、好事例集を作成することが提案された。
  2. 令和2年6月18日~29日の大綱的指針のフォローアップ調査で、各省に最近2年間の評価件数のアンケート調査を実施。
  3. 令和2年7月29日の第136回評価専門調査会において、WGでの検討結果の報告、およびフォローアップ調査結果の報告が行われ、追跡評価・調査の好事例集を作成することが決定された。
  4. 令和2年9月8日~24日、好事例収集のために各省にアンケート調査を実施。
  5. 令和2年10月23日の第137回評価専門調査会において、好事例集案の一部を提示。各府省に個別にヒアリングを行って詳細について調査しながら内容の充実を図り、好事例集として取りまとめることを確認。
  6. 令和2年12月1日~4日、事務局より関係府省・FAにヒアリング調査
  7. 令和3年2月26日の第139回評価専門調査会で取りまとめ。