日本国内を走行する自動車の保安上及び環境上の基準はどのようになっていますか。
自動車の安全確保と公害防止のために、具体的な技術基準(保安基準)が定められており、国際基準との整合化も進んでいます。
1.我が国では、自動車の安全を確保するとともに、自動車による公害(大気汚染、騒音)を防止するため、道路運送車両法に基づき自動車の構造・装置について、保安上及び公害防止その他の環境保全上の技術基準(道路運送車両の保安基準。以下「保安基準」という。)が定められており、これに適合しない自動車は運行の用に供することができません。
2.保安基準は、自動車の構造(車両の長さ、高さ、車輪にかかる荷重等)、装置(エンジン、車輪、灯火、騒音防止装置、ばい煙防止装置等)、乗員定員・最大積載量等について規定しています。この保安基準は、制定以来、交通事故及び自動車公害の実態、交通環境の変化、技術の開発状況等に対応して遂次見直しが行われてきており、国際基準との整合化も進んでいます。
3.また、平成10年に我が国は、装置の基準統一と相互承認を目的とした国連の協定である「車両等の型式認証相互承認協定(略称)」(43カ国、1地域加盟)への加盟に対応して、道路運送車両法を改正しており、基準認証における審査方法の簡略化を図るとともに、加盟国で装置の型式認証を受けたものは、日本における審査が省略されるなど、認証システムにおいても国際的な整合化が図られています。