個別苦情個票

ＯＴＯ番号	619	各省庁番号	大-113
受付日付	平成12年10月31日	受付省庁	内閣府（経済企画庁）
担当省庁	財務省（大蔵省）	関係法令	関税暫定措置法
苦情申立者	札幌商工会議所（代理申立）	輸入先
事例名	原産地証明の有効期限の延長及び取扱い
処理内容	1．苦情の概要　関税暫定措置法第8条2に基づき特恵関税の適用を受けるためには、輸入申告時に輸出国で発行された原産地証明書の提出が必要となっているが、原産地証明書の有効期限が1年と短く、また発行手続きに時間がかかる。有効期限を延長すべきである。　また、東南アジアからインテリア小物や食器などの同一商品を継続的に長期間にわたり輸入しているが、その都度原産地証明書の発行を輸出国で申請するため負担が大きい。原産地証明書を1回提出すれば複数回の輸入が可能となるようにすべきである。 2．担当省庁から以下のとおり回答。 (1)特恵関税制度は、国際連合貿易開発会議（UNCTAD）における合意に基づいて、特恵受益国を原産地とする物品に対し、関税率の軽減を行うもので、特恵受益国を原産地とする貨物を輸入しようとする者は、関税暫定措置法施行令第51条（原産地の証明）の規定に基づき、当該貨物が特恵受益国原産品であることを証明した書類（以下「特恵原産地証明書」という。）を輸入申告の際に税関長に提出しなければならないこととなっている。 (2)このスキームでは、特恵原産地証明書により、輸入貨物について、その貨物の輸出国における製造、加工の度合、貨物に使用された原料の原産地や価格比率等を明らかにすることとされているが、これらについては、輸出の都度原産地の税関又は特恵原産地証明書の発給につき権限を有する機関（以下「公的機関」という。）において確認することが必要であることから、1回の証明書で複数回の輸出を可能とすることはできない。 (3)また、特恵原産地証明書の有効期間は、関税暫定措置法施行令第53条（原産地証明書の有効期間）の規定に基づき、輸入申告の日において、発給の日から1年以上経過したものであってはならないとされている。この期間は、貿易取引の実態等を考慮して定められたもので、輸出段階に公的機関が確認した貨物が特恵受益国から我が国に到着するまでに1年以上を要することは通常考えられないことから、有効期間を発給の日から1年以内とするのは合理的であると考えられる。 (4)なお、輸入者の特恵原産地証明書提出に係る負担を軽減するため、税関長が物品の種類又は形状によりその原産地が明らかであると認めた物品（現在、HSコード4桁ベースで218品目）については、特恵原産地証明書の提出は不要としている（関税暫定措置法施行令第51条第1項ただし書）。
処理分類	D	検討の方向	②－ア
備考

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