個別苦情個票

ＯＴＯ番号	629	各省庁番号	大-116
受付日付	平成12年12月18日	受付省庁	内閣府（経済企画庁）
担当省庁	財務省（大蔵省）	関係法令	関税暫定措置法
苦情申立者	広島商工会議所（代理申立）	輸入先	マレーシア
事例名	原産地証明書の事後提出
処理内容	1．苦情の概要　関税暫定措置法第8条2により特恵関税の適用を受けるためには、輸入申告時に輸出国で発行された原産地証明書の提出が必要となっている。マレーシアから船便で農薬を輸入しているが、輸出国での原産地証明書の発行が遅れるため日本に貨物が到着した時に原産地証明書がなく、輸入申告等の手続きができない。原産地証明書を事後的に提出することで通関できるようにすべきである。 2．担当省庁から以下のとおり回答。 (1)特恵受益国を原産地とする物品の輸入に際し、特恵税率の適用を受けようとする者は、関税暫定措置法施行令第52条（原産地証明書の提出）の規定に基づき、当該物品が特恵受益国原産品であることを証明した書類（以下「特恵原産地証明書」といいます。）を輸入申告の際に税関長に提出しなければならないこととなっている。ただし、災害その他やむを得ない理由によりその際に提出することができないことについて税関長の承認を受けたとき、又はその際に提出することができないことについて、当該物品について関税法第73条第１項（輸入の許可前における貨物の引取り）に規定する税関長の承認を受けることを条件として税関長の承認を受けたときは、特恵原産地証明書の提出猶予を認めることとなっている。 (2)特恵関税の適用方式には、エスケープクローズ方式とシーリング方式とがありますが、このうち、エスケープクローズ方式（ある物品の輸入が特恵関税の適用により増加し、国内産業に損害を与える等の事態が生じた場合に特恵関税の適用を停止する方式）になっている品目については、税関長から輸入許可前引取りの承認を受けることを条件に提出猶予が認められている（ただし、当該品目につき、特恵関税の適用が停止される場合は除く。）。　他方、シーリング方式（年度当初に特恵適用限度枠を設定し、限度枠を超えた場合に特恵関税の適用を停止する方式）となっている品目については、限度枠内の輸入申告について、順次、特恵関税を適用し、輸入額等が限度枠を超えることとなった時には、特恵関税の適用を停止することとなることから、輸入者がこれらの品目について特恵関税の適用を受けるためには、適用が停止される前に輸入手続を行う必要がある。従って、輸入申告の際に、特恵原産地証明書の提出を求め、申告された貨物が特恵関税を適用できるかどうかを確認することが必要であり、上記施行令第52条ただし書に該当する場合以外は、特恵原産地証明書の提出猶予を認めることはできない。 (3)なお、輸入者の特恵原産地証明書提出に係る負担を軽減するため、税関長が物品の種類又は形状によりその原産地が明らかであると認めた物品（現在、HSコード4桁ベースで218品目）については、特恵原産地証明書の提出は不要としている（関税暫定措置法施行令第51条第1項ただし書）。
処理分類	D	検討の方向	②－ア
備考

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