2002年4月 内閣府
2001年3月に策定した計画を、4月に発足した総合規制改革会議における議論を通じて、大幅に改定。
総合規制改革会議の「規制改革の推進に関する第1次答申」(2001年12月、「最大限尊重」閣議決定)に盛り込まれた個別の規制改革事項の「全て」を、政府の計画として決定。
「民間主導」による改革
総理の任命する民間の委員(15名)と専門委員が各分野(WG)ごとに各省庁と直接折衝
「個別要望への対応」から「システム全体の変革」へ
「経済財政諮問会議」「行政改革推進本部」「IT戦略本部」等と密接に連携
「生活者向けサービス分野」(社会的規制分野)を中心
−「医療」「福祉・保育等」「人材(労働)」「教育」「環境」「都市再生」
原則全ての項目に「実施時期」を明記
各省との折衝プロセスは、ハイレベル(事務次官レベル)
「規制改革」を、その中核に位置付け
「中間とりまとめ」にある殆んどの項目を原則「実施時期を1年程度前倒し」した上で盛り込み
「重点6分野」に加え、その他の分野(注)も含め、全15分野を対象
(注)「競争政策」「法務」「金融」「流通」「農業」「エネルギー」「運輸」「基準認証等」「手続簡素化」
政府として「最大限尊重」する旨の閣議決定
保険者自らによるレセプト1次審査・支払【13年度中に措置】
オンラインによるレセプト送付の原則化【14年度中に速やかに措置】
保険者と医療機関の個別契約の自由化【13年度中に結論、14年度中に実施】
医療機関経営に関する規制見直し(民間企業経営方式)【14年度中に検討】
医師であることを要件とする医療法人の理事長要件の廃止【14年度中に措置】
医療機関の広告規制の緩和【一部措置済、14年度中に将来のネガティブリスト化への検討】
医療分野に関する労働者派遣規制の見直し【13年度中に結論、14年度中に措置】
出来高払いから、包括払い・定額払い方式の拡大【段階的に実施】
公的保険診療と保険外診療の併用【逐次実施】
「205円ルール」の廃止(薬剤名等の内訳を省略した請求の廃止)【措置済】
特別養護老人ホームのホテルコストの利用者負担【15年4月に措置】
ケアハウスのPFI方式を活用した公設民営型整備の推進【一部措置済、逐次実施】
認可保育所基準の見直し【直ちに検討に着手、逐次実施】
認可外保育施設への届出制の導入【措置済】
保育所のPFI方式を活用した公設民営型整備の推進【一部措置済、逐次実施】
保育所への株式会社の参入促進(剰余金の取扱いの見直し)【13年度中に措置】
短時間勤務保育士を全体の2割以下とする規制の緩和【14年度中に措置】
※その他「保育サービスの利用者に対する直接補助(バウチャー)」についても言及
社会福祉法人の在り方の見直し【13年度中に結論】
社会福祉協議会の役割の見直し(他の民間事業者、社会福祉法人が行いにくいサービスへの重点化等)【一部措置済、逐次実施】
民間職業紹介事業者が求職者から徴収できる手数料の見直し【措置済】
無料職業紹介事業の許可制から届出制への移行【見直し前倒し】
派遣労働者に関する期間拡大(1年制限の撤廃)、対象業務の拡大(物の製造など)【見直し前倒し】
有期労働契約に関する期間拡大(3年→5年)、適用範囲の拡大【速やかに検討】
専門業務型裁量労働制の対象業務の拡大【措置済】、企画業務型裁量労働制の見直し【見直し前倒し】
解雇ルールの立法化【速やかに検討】
パートタイム労働者への年金・医療保険の適用拡大【速やかに検討】
国立大学の法人化(「国立大学法人」化)に向けた教職員の身分の確定(非公務員型)【13年度中に措置】
大学・学部の設置規制の準則主義化【14年度中に結論】
学科設置の認可制から届出制への移行【14年度中に結論】
大学の立地等に関する規制の撤廃(工業(場)等制限法の廃止)【通常国会に法案提出】
第三者による評価認証(アクレディテーション)制度の導入【14年度中に結論】
コミュニティ・スクール導入のための法制度整備に向けた取組【15年中に検討】
私立小中学校の設置認可審査基準の明確化と要件緩和【14年4月に措置】
学校選択制度の導入促進(保護者や児童生徒の希望に基づく就学校の指定の促進)【14年度中に措置】
市街地土壌汚染対策の樹立(市街地土壌汚染に係る調査や浄化等の対策、原因者不明等の場合の支援措置等)【通常国会に法案提出】
温室効果ガスの発生削減【通常国会に法案提出】
「人と自然の共生」を図るための国家戦略の策定【措置済】
廃棄物・リサイクルに係る諸制度の見直し(廃棄物の定義・区分、廃棄物処理に係る業及び施設許可、拡大生産者責任等)【14年度中に結論】
固定資産課税台帳の縦覧対象範囲の拡大【通常国会で法案成立、4月一部施行】
競売の実効性の確保(短期賃貸借保護制度の廃止を基本とした検討を含む)【14年度中に法案提出】
まちづくりに関する都市計画の提案等に関する法制度整備【通常国会に法案提出】
用地買収型である第二種市街地再開発事業への民間主体の参入【通常国会で法案成立、6月までに施行】
区分所有法の建替え要件の明確化【14年秋までに法案作成】
マンション建替えの事業を円滑にするための法制度の創設(抵当権等を建替え後の建物に円滑に移行するための措置、建替主体への法人格の付与等)【通常国会に法案提出】
大規模会社の株式保有制限について形式基準による規制を廃止【通常国会に法案提出】
一般競争入札方式の拡大【13年度より逐次実施】
弁護士の業務独占とされる法律事務の範囲の明確化【遅くとも平成15年度中に措置】
私法上の事業組織形態の検討(「日本版リミテッド・パートナーシップ」、中小企業等投資事業有限責任組合、民法上の組合など)【平成14年度中に検討】
会社更正法の改正による更正手続の迅速化【平成14年度中に法案提出】
銀行等の登録金融機関における株価指数連動型上場投資信託(ETF)の窓口販売実施のための法令措置【14年4月に措置】
社債や国債を売買する際の決済期間の短縮や決済コストの削減を図るための新たな振替制度の創設【通常国会に提出】
農業生産法人について現行制度や実態を検証し、農業経営の株式会社化等を一層推進【速やかに検証に着手し、14年度以降結論を得たものから逐次実施】
フランチャイズ・システムに関する制度整備(本部から加盟希望者に対する情報公開義務の充実及びサービス分野への適用拡大、フランチャイズガイドラインの見直し)【14年4月に一部措置、実態把握による検討開始】
大規模小売店舗立地法の「指針」の見直し前倒しに向けた調査等の実施【逐次実施】
電力小売の自由化範囲の拡大(少なくとも高圧までの即時自由化と全面自由化の時期の明示等の検討)【14年度中に検討、結論】
ガス小売自由化範囲の拡大(100万m3以下の需要家への範囲拡大等の検討)【14年度中に検討、結論】
輸出入・港湾関連手続のワンストップサービス(シングルウィンドウ化)の推進【平成15年度のできるだけ早い時期に運用開始】
トラックに関する規制改革(運賃・料金規制について事前届出→事後届出、営業区域制度の廃止)【13年度中に結論】
通信端末機器等の基準認証に関する自己適合宣言制度の導入(メーカー等自らが技術基準適合を宣言する制度の導入)【14年度中に結論】
電気用品安全法に関する規制の見直し(事業者が行う届出内容の合理的な変更の検討及び技術基準の国際整合化の促進)【速やかに検討、後者については一部措置済、適宜実施】
非接触型ICカード無線局設置の際の申請手続の簡素化【14年度中に措置】
申請・届出等の行政手続のオンライン化の推進【通常国会に法案提出】