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4 資産の譲与・管理に関する事項

(1) 不動産譲与の考え方(Q24) 
「土地や家屋など親(自分)の不動産を子供に譲ることについて、どのように考えるか」についてみると、「不動産は、そのまま子供に継がせるべきである」が61.4%と最も多く、「不動産は、親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸または担保にするなど)してもかまわない」、「どちらともいえない」がそれぞれ15.6%となっている。

図4-1 不動産譲与の考え方(Q24)

図4-1 不動産譲与の考え方(Q24)
都市規模別にみると、「不動産は、そのまま子供に継がせるべきである」は大都市では39.4%と割合が低く、町村(72.3%)、小都市(66.6%)で高くなっている。このほか「不動産は、親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸または担保にするなど)してもかまわない」は大都市で24.0%など規模の大きな都市ほど割合が高くなっている。
年齢階級別にみると、「不動産は、そのまま子供に継がせるべきである」は75〜79歳で69.1%など70歳以上で割合が高くなり、「不動産は、親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸または担保にするなど)してもかまわない」は60〜64歳で21.9%など、年齢の低くなるほど割合が高くなっている。
子供からの世話別にみると、「不動産は、そのまま子供に継がせるべきである」は子供の世話を受けると思う人(74.6%)で割合が高く、「不動産は、親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸または担保にするなど)してもかまわない」は子供の世話を受けないと思う人(29.4%)で割合が高くなっている。
同居家族タイプ別にみると、「不動産は、そのまま子供に継がせるべきである」は「同居(子が主たる生計)(83.4%)での割合が高く、「単身」(43.2%)で割合が低くなっている。「不動産は、親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸または担保にするなど)してもかまわない」は「夫婦二人」(23.5%)で割合が高くなっている。
不動産の取得方法別にみると、「不動産は、そのまま子供に継がせるべきである」は、「一部が相続または贈与を受けた」(75.2%)、「全部が相続または贈与を受けた」(75.8%)、「不動産はないが相続の可能性があり」(85.7%)で割合が高くなっている。

表4-1 不動産譲与の考え方(Q24)

  総数 不動産は、そのまま子供に継がせるべきである 不動産は、親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸または担保にするなど)してもかまわない どちらともいえない わからない
【総数】 (実数) 2,077 1,275 324 325 153
  (構成比)   61.4% 15.6% 15.6% 7.4%
【都市規模】          
  大都市 350 39.4 24.0 24.9 11.7
中都市 726 60.2 17.2 16.9 5.6
小都市 416 66.6 14.2 12.3 7.0
町村 585 72.3 9.6 10.9 7.2
【性別】          
  男性 936 62.1 17.4 15.4 5.1
女性 1,141 60.8 14.1 15.9 9.2
【年齢】          
  60〜64歳 507 52.9 21.9 19.1 6.1
65〜69歳 535 59.8 16.8 15.5 7.9
70〜74歳 505 65.7 13.9 13.9 6.5
75〜79歳 330 69.1 11.5 13.6 5.8
80歳以上 200 63.5 7.5 15.0 14.0
【子供からの世話】          
  子供の世話を受けると思う 1,149 74.6 8.7 11.3 5.4
子供の世話を受けないと思う 439 48.7 29.4 16.9 5.0
わからない 364 50.0 15.9 23.1 11.0
【同居家族タイプ】          
  単身 206 43.2 19.4 20.9 16.5
夫婦二人 733 47.3 23.5 21.1 8.0
同居(親が主たる生計) 464 65.7 17.0 13.1 4.1
同居(子が主たる生計) 447 83.4 3.6 6.9 6.0
同居(その他) 33 48.5 12.1 21.2 18.2
分けている 183 77.0 6.0 13.1 3.8
わからない 11 36.4 18.2 36.4 9.1
【不動産の取得方法】          
  自分または配偶者が築いた 981 59.8 19.6 17.0 3.6
一部が相続または贈与を受けた 367 75.2 14.2 7.6 3.0
全部が相続または贈与を受けた 400 75.8 11.3 8.5 4.5
不動産はないが相続の可能性があり 7 85.7 - - 14.3
不動産はなく相続の可能性もない 328 33.5 11.6 29.3 25.6
その他 11 54.5 9.1 - 36.4
わからない 21 71.4 14.3 9.5 4.8
* 「同居」、「分けている」、「わからない」については、配偶者以外の同居人のいる世帯を、主な家計の支え手が誰であるかで分類した。
同居(親が主たる生計): 家計が一緒で、主に「あなた自身」、「配偶者」の収入で家計を支えている世帯
同居(子が主たる生計): 家計が一緒で、主に「独身の子ども」、「結婚している子ども(その配偶者を含む)」の収入で家計を支えている世帯
同居(その他): 家計が一緒で、上記以外の同居人の収入で家計を支えている世帯
分けている: 同居人との家計を分けている世帯

(2) 老後の世話と不動産譲与(Q25)
「土地や家屋など親(自分)の不動産を子供に譲る場合、その子供が自分の老後を世話してくれたかどうかによって、どのように考えるか」についてみると、「老後の世話をしてくれたかどうかに関係なく譲る」が48.3%と半数近くに達し、「老後の世話をしてくれたかどうかによって差をつけて譲る」25.6%、「どちらともいえない」16.2%の順となっている。

図4-2 老後の世話と不動産譲与(Q25)

図4-2 老後の世話と不動産譲与(Q25)

表4-2 老後の世話と不動産譲与(Q25)

  総数 老後の世話をしてくれたかどうかに関係なく譲る 老後の世話してくれたかどうかによって差をつけて譲る どちらともいえない わからない
【総数】 (実数) 2,077 1,003 531 337 206
  (構成比)   48.3% 25.6% 16.2% 9.9%
【都市規模】          
  大都市 350 38.9 25.1 21.1 14.9
中都市 726 47.8 27.7 15.7 8.8
小都市 416 53.1 22.6 14.4 9.9
町村 585 51.1 25.3 15.2 8.4
【性別】          
  男性 936 52.0 25.4 15.5 7.1
女性 1,141 45.2 25.7 16.8 12.3
【年齢】          
  60〜64歳 507 44.8 26.0 18.9 10.3
65〜69歳 535 49.9 23.9 15.5 10.7
70〜74歳 505 49.9 25.9 15.2 8.9
75〜79歳 330 49.1 30.3 13.9 6.7
80歳以上 200 47.5 20.0 17.5 15.0
【同居家族タイプ】          
  単身 206 39.3 20.4 19.4 20.9
夫婦二人 733 43.1 24.6 20.9 11.5
同居(親が主たる生計) 464 50.0 27.8 14.0 8.2
同居(子が主たる生計) 447 55.9 27.1 10.1 6.9
同居(その他) 33 39.4 33.3 12.1 15.2
分けている 183 57.9 25.1 14.8 2.2
わからない 11 45.5 18.2 27.3 9.1
* 「同居」、「分けている」、「わからない」については、配偶者以外の同居人のいる世帯を、主な家計の支え手が誰であるかで分類した。
同居(親が主たる生計): 家計が一緒で、主に「あなた自身」、「配偶者」の収入で家計を支えている世帯
同居(子が主たる生計): 家計が一緒で、主に「独身の子ども」、「結婚している子ども(その配偶者を含む)」の収入で家計を支えている世帯
同居(その他): 家計が一緒で、上記以外の同居人の収入で家計を支えている世帯
分けている: 同居人との家計を分けている世帯

(3) 財産管理を委ねる相手(Q26) 
「万一、老人性痴呆症になるなど、高齢化に伴って財産の適正な管理や活用に不安が生じた場合、どうするか」についてみると、「子供や他の親族に財産管理を委ねる」が50.0%と半数を占め、以下「配偶者に財産管理を委ねる」28.2%、「自分の財産なのであくまで自分で管理する」6.1%、「弁護士など信頼できる第3者に財産管理を委ねる」2.4%の順となっている。
前回調査と比較すると、「配偶者に財産管理を委ねる」が4.5ポイント増加し、「子供や他の親族に財産管理を委ねる」が3.4ポイント減少している。

図4-3 財産管理を委ねる相手(Q26)

図4-3 財産管理を委ねる相手(Q26)
都市規模別にみると、「子供や他の親族に財産管理を委ねる」は小都市(56.5%)、町村(55.2%)で割合が高くなっている。
性別にみると、「子供や他の親族に財産管理を委ねる」(男性42.1%、女性56.5%)は女性の方が、「配偶者に財産管理を委ねる」(男性37.8%、女性20.3%)は男性の方が割合が高くなっている。
年齢階級別にみると、「子供や他の親族に財産管理を委ねる」は年齢が高くなるほど、「配偶者に財産管理を委ねる」は年齢が低くなるほど割合が高くなっている。
未既婚別にみると、既婚(配偶者と離死別)で「子供や他の親族に財産管理を委ねる」(71.7%)の割合が高くなっている。
最長職別にみると、農業タイプで「子供や他の親族に財産管理を委ねる」(66.2%)の割合が高く、「配偶者に財産管理を委ねる」(17.6%)の割合が低くなっている。
同居家族タイプ別にみると、「単身」で「自分の財産なのであくまで自分で管理する」(12.6%)、「夫婦二人」で「配偶者に財産管理を委ねる」(42.0%)、「同居(子が主たる生計)」で「子供や他の親族に財産管理を委ねる」(71.1%)の割合が高くなっている。

表4-3 財産管理を委ねる相手(Q26)

  総数 自分の財産なのであくまで自分で管理する 配偶者に財産管理を委ねる 子供や他の親族に財産管理を委ねる 弁護士など信頼できる第3者に財産管理を委ねる その他 わからない
【総数】 (実数) 2,077 127 586 1,039 49 5 271
  (構成比)   6.1% 28.2% 50.0% 2.4% 0.2% 13.0%
【都市規模】              
  大都市 350 8.9 26.9 41.4 5.7 - 17.1
中都市 726 7.2 30.7 46.3 2.2 0.1 13.5
小都市 416 5.3 26.0 56.5 1.4 0.5 10.3
町村 585 3.8 27.5 55.2 1.2 0.3 12.0
【性別】              
  男性 936 7.3 37.8 42.1 2.5 0.2 10.1
女性 1,141 5.2 20.3 56.5 2.3 0.3 15.4
【年齢】              
  60〜64歳 507 6.3 35.1 43.0 3.2 0.2 12.2
65〜69歳 535 6.5 34.0 45.0 1.9 0.2 12.3
70〜74歳 505 6.7 28.5 49.7 3.0 - 12.1
75〜79歳 330 4.5 19.1 62.7 0.9 0.6 12.1
80歳以上 200 5.5 9.5 61.0 2.5 0.5 21.0
【未既婚】              
  未婚 29 20.7 - 34.5 3.4 3.4 37.9
既婚(配偶者あり) 1,521 5.6 38.1 42.8 2.1 0.1 11.4
既婚(配偶者と離死別) 527 6.8 1.3 71.7 3.0 0.6 16.5
【最長職タイプ】              
  農業タイプ 278 3.6 17.6 66.2 0.7 - 11.9
自営業タイプ 404 5.9 29.5 50.5 2.2 0.5 11.4
雇用者タイプ 1,324 6.1 31.0 46.8 2.7 0.2 13.1
その他 71 16.9 9.9 43.7 2.8 1.4 25.4
【同居家族タイプ】              
  単身 206 12.6 - 57.8 3.9 1.5 24.3
夫婦二人 733 6.8 42.0 35.5 3.0 0.1 12.6
同居(親が主たる生計) 464 6.0 34.5 48.3 1.9 - 9.3
同居(子が主たる生計) 447 2.2 12.8 71.1 0.7 0.2 13.0
同居(その他) 33 9.1 15.2 63.6 - - 12.1
分けている 183 5.5 29.0 49.2 3.8 - 12.6
わからない 11 - 27.3 63.6 - - 9.1
* 「同居」、「分けている」、「わからない」については、配偶者以外の同居人のいる世帯を、主な家計の支え手が誰であるかで分類した。
同居(親が主たる生計): 家計が一緒で、主に「あなた自身」、「配偶者」の収入で家計を支えている世帯
同居(子が主たる生計): 家計が一緒で、主に「独身の子ども」、「結婚している子ども(その配偶者を含む)」の収入で家計を支えている世帯
同居(その他): 家計が一緒で、上記以外の同居人の収入で家計を支えている世帯
分けている: 同居人との家計を分けている世帯

(4) 財産管理支援制度の利用(Q27)
「平成12年4月から、判断能力が不十分になった人の財産管理などを支援する「成年後見」という制度ができたが、このような制度を利用する考えがあるか」についてみると、「利用したい」が2.5%、「利用までは考えていないが、関心はある」が12.6%となっている。一方、「利用しない」は56.2%、「わからない」28.6%となっている。

図4-4 財産管理支援制度の利用(Q27)

図4-4 財産管理支援制度の利用(Q27)
都市規模別にみると、「利用しない」は小都市(64.7%)で割合が高くなっている。
年齢階級別にみると、「利用までは考えていないが、関心はある」は、年齢が低くなるほど割合が高くなっている。また、「利用しない」は、75〜79歳(63.9%)で割合が高くなっている。
最長職別にみると、「利用までは考えていないが、関心はある」と答えた人は農業タイプ(7.9%)で割合が低くなっている。

表4-4 財産管理支援制度の利用(Q27)

  総数 既に利用している 利用したい 利用までは考えていないが、関心はある 利用しない わからない
【総数】 (実数) 2,077 1 52 261 1,168 595
  (構成比)   0.0% 2.5% 12.6% 56.2% 28.6%
【都市規模】            
  大都市 350 - 5.1 12.0 53.4 29.4
中都市 726 - 2.8 16.1 53.7 27.4
小都市 416 0.2 1.9 11.1 64.7 22.1
町村 585 - 1.0 9.6 55.0 34.4
【性別】            
  男性 936 0.1 3.6 13.9 58.8 23.6
女性 1,141 - 1.6 11.5 54.2 32.8
【年齢】            
  60〜64歳 507 - 2.8 17.6 55.4 24.3
65〜69歳 535 - 3.0 14.0 52.9 30.1
70〜74歳 505 0.2 1.8 11.3 57.4 29.3
75〜79歳 330 - 1.8 8.8 63.9 25.5
80歳以上 200 - 3.5 5.5 51.5 39.5
【最長職タイプ】            
  農業タイプ 278 - 0.7 7.9 57.2 34.2
自営業タイプ 404 - 2.7 11.6 57.2 28.5
雇用者タイプ 1,324 0.1 2.7 14.3 56.4 26.5
その他 71 - 4.2 4.2 43.7 47.9

(5) 子供からの世話(Q28)
子供がいる人に、「万一からだが不自由となって、あなた一人、あるいはあなたと配偶者だけでは日常の生活が難しくなった場合、介護などの世話を子供から受けると思うか」について尋ねてみると、「子供の世話を受けると思う」が58.9%と約6割に達し、「子供の世話を受けないと思う」22.5%、「わからない」が18.6%となっている。
前回調査と比較すると、「子供の世話を受けると思う」が4.4ポイント減少し、「子供の世話を受けないと思う」が6.4ポイント増加している。

図4-5 子供からの世話(Q28)

図4-5 子供からの世話(Q28)
都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど「子供の世話を受けると思う」の割合が高く、都市規模が大きくなるほど「子供の世話を受けないと思う」の割合が高くなっている。
年齢階級別では「子供の世話を受けると思う」は、80歳以上で79.1%、75〜79歳で66.5%など年齢が高くなるほど割合が高くなっている。
最長職別にみると、「子供の世話を受けると思う」は農業タイプ(74.8%)で割合が高くなっている。
同居家族タイプ別にみると、「子供の世話を受けると思う」は「同居(子が主たる生計)」(82.3%)で割合が高く、「夫婦二人」(41.1%)で割合が低くなっている。
1か月当たりの平均収入額別にみると、収入額が低くなるほど「子供の世話を受けると思う」割合は高くなっている。

表4-5 子供からの世話(Q28)

  該当数 子供の世話を受けると思う 子供の世話を受けないと思う わからない
【総数】 (実数) 1,952 1,149 439 364
  (構成比)   58.9% 22.5% 18.6%
【都市規模】        
  大都市 309 49.8 28.5 21.7
中都市 679 55.2 24.9 19.9
小都市 400 63.5 21.3 15.3
町村 564 64.9 17.2 17.9
【性別】        
  男性 887 55.9 23.6 20.5
女性 1,065 61.3 21.6 17.1
【年齢】        
  60〜64歳 472 52.5 26.1 21.4
65〜69歳 504 53.2 25.0 21.8
70〜74歳 469 58.0 26.2 15.8
75〜79歳 316 66.5 16.5 17.1
80歳以上 191 79.1 7.9 13.1
【最長職タイプ】        
  農業タイプ 274 74.8 12.0 13.1
自営業タイプ 389 59.9 21.3 18.8
雇用者タイプ 1,245 55.3 25.1 19.7
その他 44 52.3 25.0 22.7
【同居家族タイプ】        
  単身 162 48.1 31.5 20.4
夫婦二人 674 41.1 32.9 26.0
同居(親が主たる生計) 455 61.8 20.0 18.2
同居(子が主たる生計) 447 82.3 8.5 9.2
同居(その他) 25 64.0 20.0 16.0
分けている 180 67.8 16.7 15.6
わからない 9 77.8 22.2 -
【1か月収入額】        
  5万円未満 61 72.1 13.1 14.8
5〜10万円未満 186 74.2 11.3 14.5
10〜15万円未満 270 64.1 17.4 18.5
15〜20万円未満 249 61.8 18.1 20.1
20〜25万円未満 279 56.3 25.4 18.3
25〜30万円未満 197 56.3 24.4 19.3
30〜40万円未満 254 56.3 26.4 17.3
40〜60万円未満 201 50.2 30.8 18.9
60〜80万円未満 55 43.6 36.4 20.0
80万円以上 40 42.5 30.0 27.5
収入はない - - - -
わからない 160 54.4 23.8 21.9
* 「同居」、「分けている」、「わからない」については、配偶者以外の同居人のいる世帯を、主な家計の支え手が誰であるかで分類した。
同居(親が主たる生計): 家計が一緒で、主に「あなた自身」、「配偶者」の収入で家計を支えている世帯
同居(子が主たる生計): 家計が一緒で、主に「独身の子ども」、「結婚している子ども(その配偶者を含む)」の収入で家計を支えている世帯
同居(その他): 家計が一緒で、上記以外の同居人の収入で家計を支えている世帯
分けている: 同居人との家計を分けている世帯

(6) 世話の形態(Q28-SQ1)
Q28で「子供に介護などの世話を受けると思う」と答えた人に、「どのような形で世話を受けると思うか」について尋ねてみると、「現在同居している子供の世話を受けると思う」が60.7%と最も多い。現在同居していない子供の世話を受ける場合は、「自分が住んでいるところに子供が移ってくることになると思う」12.4%、「子供が住んでいるところに自分が移ることになると思う」7.0%の合計19.4%が同居して世話を受け、13.8%が「近くに住んでいる子供が、自分の住んでいるところに通うことになると思う」と通って世話を受けるとなっている。

図4-6 世話の形態(Q28-SQ1)

図4-6 世話の形態(Q28-SQ1)
都市規模別にみると、「現在同居している子供の世話を受けると思う」は町村(70.2%)で割合が高く、大都市(48.1%)で低くなっている。大都市では「近くに住んでいる子供が、自分の住んでいるところに通うことになると思う」(20.1%)の割合が高くなっている。
年齢階級別にみると、「現在同居している子供の世話を受けると思う」は75〜79歳(71.0%)で割合が高く、60〜64歳(49.6%)で低くなっている。また、60〜64歳では「自分が住んでいるところに子供が移ってくることになると思う」(21.0%)の割合が高くなっている。
最長職別にみると、「現在同居している子供の世話を受けると思う」は農業タイプ(79.0%)で、「近くに住んでいる子供が、自分の住んでいるところに通うことになると思う」は自営業タイプ(20.6%)で割合が高くなっている。

表4-6 世話の形態(Q28-SQ1)

  該当数 現在同居している子供の世話を受けると思う 自分が住んでいるところに子供が移ってくることになると思う 子供が住んでいるところに自分が移ることになると思う 近くに住んでいる子供が、自分の住んでいるところに通うことになると思う その他 わからない
【総数】 (実数) 1,149 698 142 80 158 3 68
  (構成比)   60.7% 12.4% 7.0% 13.8% 0.3% 5.9%
【都市規模】              
  大都市 154 48.1 14.3 7.8 20.1 1.3 8.4
中都市 375 59.2 10.4 8.0 14.4 - 8.0
小都市 254 57.1 15.0 6.7 16.5 - 4.7
町村 366 70.2 11.7 5.7 8.5 0.3 3.6
【性別】              
  男性 496 59.1 14.7 6.5 13.3 0.4 6.0
女性 653 62.0 10.6 7.4 14.1 0.2 5.8
【年齢】              
  60〜64歳 248 49.6 21.0 6.9 13.3 0.4 8.9
65〜69歳 268 56.7 12.3 9.0 16.0 0.4 5.6
70〜74歳 272 65.4 8.1 5.9 13.2 - 7.4
75〜79歳 210 71.0 10.0 6.7 10.0 - 2.4
80歳以上 151 63.6 9.3 6.0 16.6 0.7 4.0
【最長職タイプ】              
  農業タイプ 205 79.0 5.9 2.4 9.8 - 2.9
自営業タイプ 233 57.1 9.9 6.0 20.6 0.9 5.6
雇用者タイプ 688 56.3 15.3 8.6 12.8 - 7.1
その他 23 69.6 8.7 8.7 8.7 4.3 -

(7) 世話の費用(Q28-SQ2)
Q28で「子供に介護などの世話を受けないと思う」と答えた人に、「子供の世話を受けないで生活するためには、老人ホームに入居したり、在宅でホームヘルプサービスを受けたりする費用がある程度必要となるが、それはどのようにしてまかなうことになると思うか」ついて尋ねてみると、「特に用意しなくても年金でまかなうことができると思う」が32.8%と最も多く、次いで「その場合に必要なだけの貯蓄は用意していると思う」16.2%、「自宅を売却してまかなうことになると思う」12.5%、「貯蓄だけでは足りないが、自宅などの不動産を担保にお金を借りてまかなうことになると思う」11.2%、「子供からの経済的な援助を受けることになると思う」10.9%の順となっている。
前回調査と比較すると、「自宅を売却してまかなうことになると思う」が5.3ポイント増加し、「子供からの経済的な援助を受けることになると思う」が3.4ポイント減少している。

図4-7 世話の費用(Q28-SQ2)

図4-7 世話の費用(Q28-SQ2)
年齢階級別にみると、「特に用意しなくても年金でまかなうことができると思う」は、60〜64歳を除き年齢が低いほど割合が高くなっている。

表4-7 世話の費用(Q28-SQ2)

  該当数 特に用意しなくても年金でまかなうことができると思う 貯蓄だけでは足りないが、自宅などの不動産を担保にお金を借りてまかなうことになると思う 自宅を売却してまかなうことになると思う 子供からの経済的な援助を受けることになると思う その場合に必要なだけの貯蓄は用意していると思う その他 わからない
【総数】 (実数) 439 144 49 55 48 71 9 63
  (構成比)   32.8% 11.2% 12.5% 10.9% 16.2% 2.1% 14.4%
【都市規模】                
  大都市 88 29.5 8.0 18.2 9.1 17.0 3.4 14.8
中都市 169 26.6 13.0 13.6 11.8 14.8 1.8 18.3
小都市 85 40.0 16.5 12.9 8.2 14.1 2.4 5.9
町村 97 40.2 6.2 5.2 13.4 19.6 1.0 14.4
【性別】                
  男性 209 33.5 12.9 14.4 9.1 16.3 1.0 12.9
女性 230 32.2 9.6 10.9 12.6 16.1 3.0 15.7
【年齢】                
  60〜64歳 123 34.1 12.2 15.4 10.6 14.6 1.6 11.4
65〜69歳 126 37.3 10.3 10.3 11.1 15.1 - 15.9
70〜74歳 123 30.1 13.0 11.4 7.3 17.1 4.9 16.3
75〜79歳 52 28.8 7.7 15.4 17.3 17.3 1.9 11.5
80歳以上 15 20.0 6.7 6.7 20.0 26.7 - 20.0
【同居家族タイプ】                
  単身 51 27.5 3.9 13.7 9.8 19.6 7.8 17.6
夫婦二人 222 32.4 15.3 15.8 6.3 12.6 0.9 16.7
同居(親が主たる生計) 91 36.3 7.7 7.7 14.3 20.9 1.1 12.1
同居(子が主たる生計) 38 18.4 5.3 10.5 36.8 21.1 2.6 5.3
同居(その他) 5 20.0 20.0 40.0 - - - 20.0
分けている 30 50.0 10.0 - 6.7 20.0 3.3 10.0
わからない 2 100.0 - - - - - -

(8) 社会保障給付と負担(Q29)
「少子高齢化が進む中で、社会保障制度を維持しようとすると、今後なんらかの負担増や給付の調整が必要となるといわれていることについて、どのような方法に賛成するか」についてみると、「現在の社会保障給付の水準を維持していく必要があり、人口の高齢化に伴う給付費増のために、必要最小限の増税や社会保険料の負担増はやむを得ない」が29.6%と最も多く、以下、「現在の税金や社会保険料の負担をこれ以上引き上げるべきではなく、そのために社会保障給付の水準が下がってもやむを得ない」13.1%、「現在の社会保障給付の水準を一部引き下げ、それでも必要となる必要最小限の増税や社会保険料の負担増はやむを得ない」11.2%、「社会保障給付の水準を引き下げて、減税や社会保険料の負担を軽減すべきである」8.4%、「社会保障給付の水準をさらに引き上げる必要があり、そのために必要な増税や社会保険料の負担増を積極的に行うべきである」5.1%の順となっている。
また、「わからない」が31.5%となっている。

図4-8 社会保障給付と負担(Q29)

図4-8_1 社会保障給付と負担(Q29)

図4-8_2 社会保障給付と負担(Q29)

性別にみると、「現在の社会保障給付の水準を維持していく必要があり、人口の高齢化に伴う給付費増のために、必要最小限の増税や社会保険料の負担増はやむを得ない」(男性35.6%、女性24.7%)は男性の方が、「わからない」(男性21.9%、女性39.4%)は女性の割合が高くなっている。
年齢階級別にみると、「現在の社会保障給付の水準を維持していく必要があり、人口の高齢化に伴う給付費増のために、必要最小限の増税や社会保険料の負担増はやむを得ない」は60〜64歳で34.1%など年齢が低くなるほど割合が高く、「わからない」は年齢が高くなるほど割合が高くなっている。
1か月当たりの平均収入額別にみると、収入が高くなるほど「現在の社会保障給付の水準を維持していく必要があり、人口の高齢化に伴う給付費増のために、必要最小限の増税や社会保険料の負担増はやむを得ない」割合が高くなっている。おおむね、収入が高くなるほど、「負担増はやむを得ない」割合が高く、「わからない」の割合が減少している。

表4-8 社会保障給付と負担(Q29)

  総数 給付水準を引き上げ、増税や負担増を行う 水準を維持し、必要最小限の負担増はやむを得ない 水準を一部下げ、必要最小限の負担増はやむを得ない 負担増は反対で、そのための水準低下はやむを得ない 給付水準を下げ、負担を軽減すべきである 負担増はやむを得ない(小計) 給付水準低下はやむを得ない(小計) その他 わからない
【総数】 (実数) 2,077 106 615 233 273 174 954 680 22 654
  (構成比)   5.1% 29.6% 11.2% 13.1% 8.4% 45.9% 32.7% 1.1% 31.5%
【都市規模】                    
  大都市 350 6.0 31.1 14.3 10.6 7.7 51.4 32.6 1.7 28.6
中都市 726 4.5 32.5 9.8 12.3 9.2 46.8 31.3 0.8 30.9
小都市 416 4.8 25.2 9.6 18.0 10.3 39.7 38.0 0.7 31.3
町村 585 5.5 28.2 12.3 12.3 6.3 46.0 30.9 1.2 34.2
【性別】                    
  男性 936 6.2 35.6 12.2 14.9 7.9 54.0 34.9 1.4 21.9
女性 1,141 4.2 24.7 10.4 11.7 8.8 39.4 30.9 0.8 39.4
【年齢】                    
  60〜64歳 507 5.3 34.1 12.4 11.8 11.0 51.9 35.3 2.0 23.3
65〜69歳 535 5.4 31.2 13.3 13.5 8.6 49.9 35.3 0.9 27.1
70〜74歳 505 6.7 28.7 11.5 16.0 7.9 46.9 35.4 1.0 28.1
75〜79歳 330 2.4 28.5 8.5 13.0 7.0 39.4 28.5 0.3 40.3
80歳以上 200 4.0 18.0 6.5 8.5 4.5 28.5 19.5 0.5 58.0
【1か月収入額】                    
  5万円未満 67 1.5 13.4 1.5 9.0 7.5 16.4 17.9 1.5 65.7
5〜10万円未満 201 4.5 15.4 8.5 10.9 5.0 28.4 24.4 - 55.7
10〜15万円未満 295 2.7 21.7 8.8 15.3 9.2 33.2 33.2 0.3 42.0
15〜20万円未満 266 3.0 27.4 13.9 14.7 9.4 44.4 38.0 0.8 30.8
20〜25万円未満 294 5.1 30.3 11.9 15.3 8.8 47.3 36.1 2.0 26.5
25〜30万円未満 206 6.8 33.5 13.1 15.5 12.1 53.4 40.8 1.0 18.0
30〜40万円未満 263 6.5 38.4 12.9 14.4 8.0 57.8 35.4 - 19.8
40〜60万円未満 209 9.6 42.1 13.4 10.5 7.7 65.1 31.6 0.5 16.3
60〜80万円未満 62 6.5 51.6 16.1 11.3 4.8 74.2 32.3 - 9.7
80万円以上 41 12.2 48.8 9.8 9.8 4.9 70.7 24.4 4.9 9.8
収入はない - - - - - - - - - -
わからない 173 2.9 22.5 8.1 7.5 8.1 33.5 23.7 4.0 46.8

(9) 負担増の内容(Q30)
「増税や社会保険料の引き上げあるいは社会保障給付の水準引き下げが必要な場合、どのような考え方に賛成か」についてみると、「すべての世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない」が30.5%と最も多く、以下「高齢者世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない」18.2%、「子供や孫の世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない」12.9%の順となっている。

図4-9 負担増の内容(Q30)

図4-9 負担増の内容(Q30)
性別にみると、「わからない」(男性28.6%、女性43.5%)は女性の割合が高くなっている。
年齢階級別にみると、「すべての世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない」は60〜64歳(37.3%)で最も割合が高く、年齢が低くなるほど割合が高く、「わからない」は年齢が高くなるほど割合が高くなっている。
1か月当たりの平均収入別にみると、収入が低くなるほど「わからない」割合が高くなっている。

表4-9 負担増の内容(Q30)

  総数 子供や孫の世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない 高齢者世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない すべての世代の負担が増えたり、給付水準が下がったりしてもやむを得ない その他 わからない
【総数】 (実数) 2,077 267 377 634 35 764
  (構成比)   12.9% 18.2% 30.5% 1.7% 36.8%
【都市規模】              
  大都市 350 13.1 16.6 27.7 3.1 39.4
中都市 726 10.3 21.2 33.9 1.4 33.2
小都市 416 17.5 16.6 30.3 1.2 34.4
町村 585 12.5 16.4 28.2 1.5 41.4
【性別】              
  男性 936 15.3 21.6 32.7 1.8 28.6
女性 1,141 10.9 15.3 28.7 1.6 43.5
【年齢】              
  60〜64歳 507 12.8 18.5 37.3 2.2 29.2
65〜69歳 535 12.9 19.3 32.7 1.7 33.5
70〜74歳 505 13.1 19.6 31.1 1.8 34.5
75〜79歳 330 13.0 17.0 24.2 0.9 44.8
80歳以上 200 12.0 12.5 16.5 1.5 57.5
【最長職タイプ】              
  農業タイプ 278 14.0 15.5 26.3 0.4 43.9
自営業タイプ 404 11.9 16.6 30.4 1.2 39.9
雇用者タイプ 1,324 12.8 19.6 32.1 2.0 33.5
その他 71 14.1 11.3 18.3 4.2 52.1
【1か月収入額】              
  5万円未満 67 9.0 7.5 16.4 3.0 64.2
5〜10万円未満 201 9.0 11.9 18.9 0.5 59.7
10〜15万円未満 295 12.5 15.9 27.1 1.4 43.1
15〜20万円未満 266 10.2 15.4 31.6 1.1 41.7
20〜25万円未満 294 12.6 18.4 34.0 3.1 32.0
25〜30万円未満 206 18.9 18.9 36.4 0.5 25.2
30〜40万円未満 263 15.6 25.1 36.1 1.1 22.1
40〜60万円未満 209 13.9 24.4 36.4 1.4 23.9
60〜80万円未満 62 11.3 30.6 37.1 - 21.0
80万円以上 41 9.8 34.1 34.1 4.9 17.1
収入はない - - - - - -
わからない 173 12.7 9.8 22.0 4.0 51.4


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