高齢社会対策は,就業・所得,健康・福祉,学習・社会参加,生活環境,調査研究等の推進の各分野にわたり着実に実施する。
一般会計予算における平成13年度の高齢社会対策の関係予算は,11兆 2,511億円であり,各分野別では,就業・所得5兆4,881億円,健康・福祉5兆5,858億円,学習・社会参加 365億円,生活環境 384億円,調査研究等の推進 1,023億円となっている。
年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けて,有識者会議を開催し,国民的合意の形成を図るとともに,有識者会議の下,研究会を開催し,実務的な検討を進める。
老後における所得確保を図るため,確定給付型の企業年金に加え,新たな選択肢として,自己責任を原則とする確定拠出年金を導入する。
身体拘束の廃止に向けての幅広い取組(身体拘束ゼロ作戦)など,介護サービスの質の向上を図るための取組を推進する。
平成13年6月から,児童手当について,扶養する親等の所得制限を大幅に緩和し,支給対象児童の拡充を図る。
学校が地域のコミュニティの拠点となるよう,社会教育施設・福祉施設との連携を推進するとともに,余裕教室を「地域ふれあい交流センター」と位置付け,高齢者と子供のふれあい交流プログラムを展開する。
高齢者が日常生活において適切に情報を得ることができるよう,郵便局や公民館の施設等において開催する高齢者等を対象としたパソコン教室の全国展開を推進する。
平成13年は「ボランティア国際年」であることを受けて,広報,啓発活動を行う。
交通バリアフリーボランティアの活動方策の検討を行うとともに,国民一般が交通バリアフリーについての理解を深め,高齢者等への介助の方法を学ぶことができるバリアフリー教室を実施する。
高齢者の円滑な入居を促進するための賃貸住宅の登録制度の創設,高齢者向けの賃貸住宅の供給の促進,終身建物賃貸借制度の整備等により高齢者の居住の安定の確保を図る。
低床型路面電車を地方中核都市における中心的な公共交通機関として整備する。
市町村が行う高齢者のはいかいを探知できるシステムや在宅の高齢者の安否の確認が容易にできる緊急通報システムの構築などへの補助を行う。
高齢者福祉施策との連携を図りつつ,農村における公共施設等のバリアフリー化や在宅福祉を可能とする情報基盤の整備などを行う。
IT(情報通信技術)の活用により,高齢者等と健常者との間の社会生活 ・仕事上の格差や情報格差を解消するため,高齢者等にとって使いやすいITの開発・普及を支援する。
高齢者痴呆介護研究センターを通じて,痴呆介護の質的向上・専門職の養成等を行う。