エ 情報通信の活用等に関する研究開発
情報通信等の新たな技術の活躍は、高齢者の生活の様々な局面に利便をもたらすものと考えられることから、ハード及びソフトの両面において研究開発を推進する必要がある。
医療関係施設と高齢者宅等をケーブルテレビ等で結ぶ在宅健康管理支援システム等のための情報通信施設の整備に対する支援を行った。
高齢者等が情報通信の利便を享受できる情報バリアフリー環境の整備を図るため、高齢者等の様々な障害に対応した通信・放送システムの研究開発を行うとともに、高齢者等向けの通信・放送サービスに関する技術の研究開発を行う者に対し助成を行っている。また、平成13年度から、身体障害者向けの通信・放送役務の提供又は開発を行う者に対する助成を開始した。
さらに、情報通信技術を用いて高齢者の日常生活支援や社会参加促進を目指すコミュニケーションケア技術の研究開発や、効率的な福祉サービスの提供と高齢者等の自立・社会参加を可能とする情報通信システムの研究開発を行っている。
「障害者・高齢者等向け情報システム開発事業」においては、心身機能の低下した高齢者が自らの意志で情報通信機器及びシステムを利用して社会参画するための機器開発・実証実験を支援した。
また、高齢者等が電気通信設備を円滑に利用できるよう求められる指標を定めた「障害者等電気通信設備アクセシビリティ指針」及び電気通信アクセス協議会が電気通信設備やサービスのガイドラインとして制定した「障害者等電気通信設備アクセシビリティガイドライン」の普及を進めている。
そのほか、最先端の情報通信技術等を用いて、ドライバーへの危険警告や運転補助等を可能とし、高齢者等の安全快適な移動に資するITS(高度道路交通システム)の研究開発を推進している。
さらに、携帯電話等の簡易無線端末を活用し、鉄道駅等の交通ターミナル内での案内サービスや、自動警報等、移動制約者の公共交通機関の利用を支援する簡易かつ安価なシステムモデルの研究開発を行っている。