第2章 高齢社会対策の実施の状況 

第2節 高齢社会対策の動き

高齢化に関する国際的な取組

○ 国際連合(以下「国連」という。)による「第2回高齢化に関する世界会議(Second World Assembly on Ageing)」が159カ国の参加を得て、2002(平成14)年4月8日〜12日の5日間にわたり、スペインのマドリッドにおいて開催された。我が国も関係府省の職員からなる政府代表団を派遣した。
○ 1982(昭和57)年の第1回世界会議(ウィーン)以降急速に進んでいる人口構造の変化、特に開発途上地域において今後顕在化する高齢化の加速という状況を踏まえ、高齢化に関連する諸問題を話し合い、共通の行動戦略である「高齢化に関する国際行動計画」について20年ぶりの見直しを行うことが会議の目的であり、主要テーマとして「すべての世代のための社会の構築(building a society for all ages)」が掲げられた。
○ 世界会議で採択された「高齢化に関するマドリッド国際行動計画2002」は、21世紀の高齢化対策において優先すべき方向性として、1)高齢者と開発、2)高齢期にわたる健康と福祉の増進、3)活動可能かつ支援的な環境の確保の三つを掲げている。これら三つの方向性の下、論点別に35の行動目標を設定し、各目標を達成するために必要な具体的行動勧告を行っている。今後、国連加盟各国は、あらゆる関係主体との協力の下、この計画を積極的に推進していくこととされた(表2−2−5)。

 
表2−2−5 「高齢化に関するマドリッド国際行動計画2002」及び「政治宣言」の概要

表2−2−5「高齢化に関するマドリッド国際行動計画2002」及び「政治宣言」の概要

 

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