第2章 高齢社会対策の実施の状況 

(5)子育て支援施策の総合的推進

 我が国における急速な高齢化は、平均寿命の伸長と並んで少子化がその要因となっている。少子化への対応には、子どもを持つこと、育てることそのものに大きな価値があるということを基本に、子育てを社会全体で支援していくことが重要となっている。このため、「少子化対策推進基本方針」(平成11年12月少子化対策推進関係閣僚会議決定)、「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について」(平成11年12月大蔵・文部・厚生・労働・建設・自治6大臣合意、計画期間:12〜16年度。以下「新エンゼルプラン」という。)、「仕事と子育ての両立支援策の方針について」(平成13年7月閣議決定)に基づく「待機児童ゼロ作戦」等により、少子化対策を推進してきた(表2−3−29)。

 
表2−3−29 新エンゼルプランの概要

表2−3−29新エンゼルプランの概要

 このような中、現状のままでは少子化は今後一層進展するとの予測(「日本の将来推計人口」(平成14年1月、国立社会保障・人口問題研究所))を踏まえ、少子化の流れを変えるため、従来の対策に加え、もう一段の施策の充実を図る観点から、平成14年9月に厚生労働省において「少子化対策プラスワン」を取りまとめた(図2−3−30)。

 
図2−3−30 少子化対策プラスワン −少子化対策の一層の充実に関する提案−

図2−3−30少子化対策プラスワン−少子化対策の一層の充実に関する提案−

 こうした取組を具体化するため、平成15年3月に「次世代育成支援に関する当面の取組方針」を取りまとめると共に、国・地方公共団体・企業が一体となり、集中的・計画的に次世代の育成を支援するための次世代育成支援対策推進法案や地域における子育て支援の強化を図るための児童福祉法改正法案を第156回国会に提出した。

 

テキスト形式のファイルはこちら

目次 前の項目に戻る     次の項目に進む