第1章 高齢化の状況 

(3)子どもとの同別居

 65歳以上の高齢者の子との同居率は、平成14(2002)年現在、47.1%と低下傾向にあり、逆に夫婦のみの世帯に属する者は35.1%と上昇傾向となっている(図1−2−5)。

図1−2−5 家族形態別にみた高齢者の割合

図1−2−5 家族形態別にみた高齢者の割合

 年齢別にみると、年齢が高いほど子どもとの同居率は高く、65〜69歳で男性が40.4%、女性で40.9%であるのに対し、80歳以上で男性が51.8%、女性が66.8%となっている(図1−2−6)。

図1−2−6 高齢者の男女・年齢階級別にみた家族構成割合

図1−2−6 高齢者の男女・年齢階級別にみた家族構成割合

 高齢夫婦普通世帯(夫婦のいずれも65歳以上の夫婦のみの普通世帯)と高齢単身普通世帯(65歳以上の単身者のみの普通世帯)のうち、別世帯となっている子どもがいる世帯について、子どもがどのような場所に住んでいるかをみると、「片道1時間未満の場所に住んでいる」が39.4%と最も多く、次いで「片道1時間以上の場所に住んでいる」が35.5%、「近くに住んでいる(徒歩で5分程度)」が15.3%となっている(表1−2−7)。

表1−2−7 高齢者の普通世帯の子どもの住んでいる場所

表1−2−7 高齢者の普通世帯の子どもの住んでいる場所

 別居している子との接触頻度をみると、「ほとんど毎日」、「週に1回以上」の合計が男性で45.3%、女性で48.4%であるのに対して、「月に1〜2回」、「年に数回」の合計は男性で51.4%、女性で50.5%と、その割合はほぼ拮抗している。諸外国の結果と比較すると、アメリカ、ドイツ、スウェーデンでは前者が8割前後の水準となっており、これらの国に比べて、我が国の高齢者は別居子との接触頻度が低い者が多い(表1−2−8)。

表1−2−8 別居している子との接触頻度

表1−2−8 別居している子との接触頻度

 子どもや孫との付き合い方についてみると、子どもや孫とは、「いつも一緒に生活できるのがよい」が43.5%、「ときどき会って食事や会話をするのがよい」が41.8%とほぼ拮抗している(平成13(2001)年)が、時系列でみると、前者の割合が低下し、後者の割合が上昇してきている(図1−2−9)。

図1−2−9 高齢者の子どもや孫との付き合い方

図1−2−9 高齢者の子どもや孫との付き合い方

 

テキスト形式のファイルはこちら

目次 前の項目に戻る     次の項目に進む