イ 家族と介護
要介護者等のいる世帯について、その世帯構造をみると、「三世代世帯」が32.5%と最も多く、また、夫婦のみ世帯は18.3%、単独世帯は15.7%、「その他の世帯」(単独世帯、核家族世帯、三世代世帯以外の世帯のことであり、高齢者と子ども夫婦と同居している世帯などが該当する。)は22.4%となっている。
単独世帯の割合についてみると、「要支援者のいる世帯」では34.8%を占めており、要介護1の者がいる世帯では24.5%であるが、要介護5の者がいる世帯では5.3%となっている。
これに対し、親と未婚の子どものみの世帯の割合は、要介護1の8.8%から要介護5では12.4%と3.6ポイント増加しており、また、三世代同居世帯については、要介護1の28.9%から要介護5では45.9%と17.0ポイント増加している。
また、夫婦のみの世帯に住む者は、要介護1で15.4%、要介護5で14.5%を占めるなど、介護サービスを利用しなければ高齢の配偶者しか介護の担い手がいない世帯も相当なレベルで存在している(図1−2−43)。
図1−2−43 要介護者等のいる世帯の世帯構造
要介護者等からみた同居している主な介護者の続柄をみると、妻が17.6%、息子の妻が22.1%、娘が12.3%となっており、これらを合計すると52.0%と女性が主な介護者の半数以上を占めている。
一方で、男性が主な介護者となっている割合は16.8%と少なく、夫(8.2%)と息子(7.6%)はほぼ同じくらいの割合となっているが、娘の夫は0.5%と1%に満たない(図1−2−44)。
図1−2−44 要介護者等からみた主な介護者の続柄
家族の中ではだれに介護を望むのかについてみると、男女とも「配偶者」の割合が最も高いが、女性は「娘」の割合も高くなっている(図1−2−45)。
図1−2−45 家族の中ではだれに介護を望むか
同居している主な介護者が1日のうち介護に要している時間をみると、「必要な時に手をかす程度」が37.9%、「ほとんど終日」27.4%となっている。要介護度別にみると、要支援者、要介護1及び要介護2では「必要な時に手をかす程度」が最も多くなっているが、要介護3以上では「ほとんど終日」が最も多くなっており、要介護度5では約6割がほとんど終日介護している(図1−2−46)。
図1−2−46 同居している主な介護者の介護時間(要介護者等の要介護度別)