第2章 高齢社会対策の実施の状況 

3  学習・社会参加

○ 国民の生涯を通じた多様な学習需要に対応した学習機会が適切に提供されるためには、国や地方公共団体を始め、民間の各種機関・団体など、様々な主体が連携・協力体制を作り上げることにより、生涯学習の振興について積極的・総合的に取り組んでいくことが重要である。このため、「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」(平成2年法律第71号)や中央教育審議会の答申等に基づき、生涯学習社会の実現に向けた取組を進めるとともに、民間における生涯学習推進のための取組を支援する窓口や、教育・文化及びスポーツの振興による市町村等の地域づくりを支援するための窓口を設置し、生涯学習の推進を図っている。
○ 生涯学習の普及・啓発については、全国生涯学習フェスティバルを開催し、シンポジウム、体験教室等を行うことで、広く国民一般に対し生涯学習に係る活動を実践する場を全国的な規模で提供した(平成16年10月9〜13日、愛媛県にて「もてなしの こころをつなぐ まなびの輪」をテーマに開催)。
○ 小・中・高等学校等の児童生徒が、ボランティアなど社会奉仕に関わる体験活動を始めとする多様な体験活動に取り組むことを促進する目的で、各都道府県に「体験活動推進地域・推進校」を指定し、他校のモデルとなる体験活動の展開を図るなどの取組を行う「豊かな体験活動推進事業」を実施している。
○ 公民館を始め、図書館、博物館、女性教育施設等の社会教育施設や教育委員会において、幅広い年齢の人々を対象とした多くの学習機会が提供されている。この中には、高齢社会について理解を促進するためのものや高齢者を対象とする学級・講座も開設されている(表2−3−27)。

表2−3−27 教育委員会及び公民館における高齢者対象の学級・講座の状況

表2−3−27 教育委員会及び公民館における高齢者対象の学級・講座の状況

○ 高齢者自身が社会における役割を見いだし、生きがいを持って積極的に社会に参加できるよう、各種社会環境の条件整備に努めることが重要になっている。このため、地域において、社会参加活動を総合的に実施している老人クラブに対し助成を行い、その振興を図っている。
○ 高齢者の生きがいと健康づくりを推進するため、市町村が行う高齢者の社会活動の啓発普及、高齢者ボランティア活動への支援等や、各都道府県に設置されている「明るい長寿社会づくり推進機構」で実施されている高齢指導者等の育成や組織ネットワークづくりに対し補助を行っている。
  平成16年10月には全国健康福祉祭(ねんりんピック)を群馬県で開催した。
○ 高齢者の持つ豊かな知識・経験や学習の成果をいかした社会参加活動を支援する観点から、高齢者の社会参加活動の振興方策について国民各層による幅広い意見交換を行う全国高齢者社会参加フォーラムの開催(平成16年度は10月12日愛媛県にて「歌と笑いは元気の源−学びの秘訣」をテーマに開催)等を行った。
〇 特定非営利活動促進法(平成10年法律第7号)に基づき、特定非営利活動法人(以下「NPO法人」という。)の認証・監督等を行っている。
  平成16年度においては、NPO法人のうち相当の公益性を有すると認められる法人の活動を支援するための認定NPO法人制度について、その普及啓発や制度の利用実態に関する調査を実施・公表した。

 

テキスト形式のファイルはこちら

目次 前の項目に戻る     次の項目に進む