第2章 高齢社会対策の実施の状況 

イ NPO等の活動基盤の整備
 ボランティア活動に対する興味・関心は年々高まっており、平成15年4月におけるボランティア活動者総数は779万2,000人、ボランティアグループ数は11万9,000グループに達しており、また、活動内容も高齢者や障害者に対する活動、子どもの健全育成に関する活動、自然保護やまちづくりに対する取組など多岐にわたっている(図2−3−30、表2−3−31)。

図2−3−30 ボランティア数の推移

図2−3−30 ボランティア数の推移

表2−3−31 ボランティア活動の内容

表2−3−31 ボランティア活動の内容

 ボランティア活動の基盤の整備については、市区町村社会福祉協議会、都道府県・指定都市社会福祉協議会及び全国社会福祉協議会におけるボランティアセンターの活動等を支援している。
 市区町村社会福祉協議会に対しては、ボランティア活動入門講座の開催、情報誌の発行、登録・あっせん・相談、ボランティア活動の拠点整備等を行うボランティア養成等事業に対し補助を行っている。
 都道府県・指定都市社会福祉協議会に対しては、社会人等にボランティア活動の機会を提供する社会人福祉活動体験事業、シニアボランティア団体の育成・運営方法等の習得を目的とした養成研修等を内容とするボランティア振興事業に対し補助を行っている。
 全国社会福祉協議会に対しては、全国ボランティア活動振興センター事業として、都道府県・指定都市ボランティアセンター担当者の研修、全国ボランティアフェスティバル開催等に対し補助を行っている。
 また、地域と学校が連携協力した奉仕活動・体験活動の機会の充実を図ることを目的として、国・都道府県・市町村において、幅広い関係機関・団体と連携を図るための協議会を組織するとともに、幅広い活動の情報提供や相談対応、コーディネーターの養成等を行う支援センターを設置し、学校教育と社会教育を通じた青少年の奉仕活動・体験活動の推進体制の整備を図った。さらに、奉仕活動・体験活動に関する調査研究のほか、全国的な普及啓発を図るため、「ボランティア活動、その新しい可能性」をテーマとしたボランティア活動推進全国フォーラム(平成17年2月5日東京都)を開催した。
 大学や高等学校の入学者選抜においては、ボランティア活動や社会奉仕活動に対し、適切な評価が行われるよう配慮を求めている。
 さらに、地域の大人の力を結集し、学校等を活用して子どもたちが放課後や週末におけるスポーツや文化活動などの様々な体験活動や高齢者等の幅広い世代の地域住民との交流活動等を行えるよう子どもたちの居場所(活動拠点)を整備し、平成16年度は、全国約5,000か所で事業を展開した。
 市民の自由な社会貢献活動を促進するため、「特定非営利活動促進法」(平成10年法律第7号)に基づき、NPO法人の認証・監督等を行っている(表2−3−32)。

表2−3−32 特定非営利活動法人(NPO法人)の認証数

表2−3−32 特定非営利活動法人(NPO法人)の認証数

 平成16年度においては、NPO法人のうち相当の公益性を有すると認められる法人の活動を支援するための認定NPO法人制度について、その普及啓発や制度の利用実態に関する調査を実施・公表した。また、国民生活審議会総合企画部会において、「コミュニティの再興と暮らしの構造改革」をテーマに、NPO法人等による先進的取組等を手がかりに、コミュニティの再興を実現する方策等について調査審議を行っている。
 また、国民のボランティア活動の裾野拡大に向け、ボランティア団体がインターネット上でイベント開催や、ボランティア募集を案内することが可能な「ボランティアウェブ」の運用や、ボランティア情報誌「ヤッテボラン」の作成・配布等の普及啓発活動を行った。

 

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