沖縄振興のための特別の調整費の配分について(平成13年度予算)

1.今回配分予定事業

 本年1月18日に知事より具体的要望のあった2事業については、以下のとおり実施することとしたい。
実施事項及び金額 事業内容等
○ジュゴン保護対策事業
152 百万円
  世界的に分布の北限といわれており、その生息が限られていると推測される沖縄のジュゴンの個体群について、全般的な保護対策の検討に資することを目的として、以下の調査を行う
1) 海草藻場の分布に関する調査を行うとともに、軽飛行機や船上からジュゴンの生息状況を把握する

  [1]事業費   :   115 百万円
  [2]担当省庁 :   環境省
  [3]スキーム  :   国 → 直轄(事業)

2) ジュゴンの保護及びジュゴンと漁業との共存に資するため、定置網での偶発的捕獲に伴う事故防止等の技術開発及び海草藻場の再生に関する調査・研究を実施する

  [1]事業費   :   37 百万円
  [2]担当省庁 :   農林水産省
  [3]スキーム  :   国 → 委託(事業)
○「ブロードバンド社会有識者会議(仮称)」の開催
17 百万円
沖縄における情報通信産業の発展、地域文化の発信等を図るため、インターネット博覧会の成果を沖縄の地域経済の発展や地域文化の充実に活用するための課題や推進方策について議論を行う「ブロードバンド社会有識者会議(仮称)」を開催する

  [1]事業費   :   17 百万円
  [2]担当省庁 :   総務省
  [3]スキーム  :   国 → 委託(事業)

2.既配分事業

 昨年10月18日に知事より具体的要望のあった事業については、緊急的な産業雇用対策として、以下のとおり配分した。
実施事項及び金額 事業内容等
○観光リゾート沖縄大規模キャンペーン事業
400 百万円
 昨年9月に発生した米国における同時多発テロ事件に伴い、旅行市場で広がりつつある沖縄旅行の不安解消、旅行消費者の需要喚起を促すための観光リゾート沖縄大規模キャンペーン事業を実施する
  [1]事業費   :   400 百万円
  [2]担当省庁 :   国土交通省
  [3]スキーム  :   国 → 委託(事業)
○沖縄修学旅行生確保臨時 対策事業
41 百万円
 昨年9月に発生した米国における同時多発テロ事件の影響により、キャンセルが相次いでいる沖縄への修学旅行について、沖縄の歴史・文化等の学習機会の確保や沖縄観光の回復を図るため、修学旅行生確保に資する臨時措置を講ずる

  [1]事業費   :   52 百万円
  [2]担当省庁 :   国土交通省
  [3]事業主体 :   沖縄県
  [4]スキーム  :   国 → 沖縄県( 8/10 補助)
○沖縄情報産業戦略研修事業
67 百万円
 深刻な雇用情勢に緊急に対応するため、雇用の受け皿となりうるコールセンター等への県内失業者の就業を円滑に促進することを目的に、コールセンター業務に従事するための知識全般を付与するための研修を実施する

  [1]事業費   :   84 百万円
  [2]担当省庁 :   厚生労働省
  [3]事業主体 :   沖縄県
  [4]スキーム  :   国 → 沖縄県( 8/10 補助)
○リュウキュウマツ保全特別緊急対策事業
187 百万円
 松くい虫被害の著しい沖縄地区において、固有種であるリュウキュウマツを守り、林業振興、景観保全及び雇用創出に資するため、被害木の処理を行う緊急対策を実施する

  [1]事業費   :   234 百万円
  [2]担当省庁 :   農林水産省
  [3]事業主体 :   沖縄県
  [4]スキーム  :   国 → 沖縄県( 8/10 補助)

○ 平成14年度予算案について

 沖縄県全体の振興のための特別の予算措置として、平成14年度予算案においては、特別振興対策調整費(2,180百万円)のほか、以下の事業費を計上している。

1) 沖縄特別振興対策事業費(2,820百万円-非公共事業)として、
[1]沖縄自動車道利用促進事業
2,000百万円
 陸上交通を専ら道路に依存している沖縄県の各地域間の交流、とりわけ北部地域との交流促進を通じ、沖縄経済の活性化を図るため、引き続き沖縄自動車道の通行料金の割引を行う。
[2]エコツーリズム推進事業
16百万円
 自然環境と共存するエコツーリズムを推進するため、推進体制の整備、モデル地域におけるエコツーリズムの実施、沖縄の自然特性に合わせたガイドラインの作成等を行う。
[3]世界遺産周辺整備事業
236百万円
 「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として登録された世界遺産を活用して沖縄観光の一層の進展を図るため、世界遺産周辺の施設等の整備や情報提供等の事業を実施する。
[4]健康保養型観光推進事業
20百万円
 沖縄の地域特性を活かした国民の総合的な保養の場の形成を図るため、健康保養をテーマとした健康保養型観光の効果・課題を検討し、その推進を図る。
[5]健康保養食材・メニュー開発促進事業
9百万円
 観光・リゾート地にふさわしい地域農水産物を活用したメニュー・食材の開発、地域農水産物の安定供給体制整備計画の検討等を行う。
[6]沖縄の歴史的集落景観(マーウィー等)整備に関する調査
17百万円
 馬場(マーウィー)等歴史的集落景観の現況調査、集落景観のある地元の活用意向・意識調査等を実施し、歴史的集落景観の復元の可能性、復元された場合の観光・リゾート産業に与える影響・効果、歴史的集落景観の整備のあり方等について検討を行う。
[7]IT高度人材育成事業
127百万円
 高度なITを活用できる人材を育成するとともに、民間での人材育成事業の立ち上げ支援に資するための高度なITに関する指導者を育成する。
[8]沖縄農産物流通効率化事業
54百万円
 亜熱帯特性を活かした農水産業の振興を図るため、島しょ県沖縄に適合した農産物の効率的流通システムの整備、低コストで環境にも配慮した連日輸送体系の構築、新たな輸送ルートや方法等を確立するための調査を行う。
[9]物流効率化システム構築調査
14百万円
 沖縄県の産品を県外市場へ出荷する際の物流コストの低減化を図る物流効率化システム構築のため、集出荷から仕分け、配送に至る物の流れを一元的に管理する情報システムを構築するための基本調査等を行う。
[10]沖縄における新しい大学院大学のあり方に関する調査
83百万円
 沖縄における大学院大学構想に関する調査を行う。
[11]沖縄特別雇用開発推進事業(戦略産業人材育成支援事業)
55百万円
 沖縄県の戦略産業として、さらなる発展が期待されている産業(情報通信産業等)の事業所が、新規雇用とともに従業員が専門的な技能等を修得するために行う派遣研修を支援する。
[12]修景緑化重点地域モデル事業
99百万円
 県土の総合的な緑化を推進するため、歴史的空間等のモデル地区において、緑化整備等を実施する。
[13]放置自動車対策事業(本島)
89百万円
 沖縄本島を対象に、条例化による措置を講ずるとともに関係各機関と連携をとりながら放置自動車ゼロを目指した取組みを行うことを前提に、廃棄物処理法に基づき放置自動車を撤去する。

2) 沖縄特別振興対策特定開発事業費(5,000百万円-公共事業)