産業・雇用対策の追加的実施について
平成14年12月6日
沖縄政策協議会了解
1.雇用対策の拡充・強化
(1) 緊急ジョブマッチング促進特別事業
求人企業と求職者を結ぶ緊急雇用対策地域センター(仮称)を設置し、過去最大となっている新規求人を最大限活用しつつ、実習就業を通じた常用雇用化を図るための「緊急ジョブマッチング促進特別事業」を実施する。特別調整費 135百万円
(2) 戦略産業人材育成支援事業の拡充
観光産業等戦略産業の事業所が、新規雇用を図りつつ、従業員に専門的技能を修得させるために行う派遣研修に対して助成する「戦略産業人材育成支援事業」について、新たに3ヵ月未満の派遣研修を助成対象とする。特別調整費 既配分予算で対応
(3) 環境保全型緊急雇用対策事業
沖縄の豊かな自然環境の保全及び臨時の雇用創出の双方の効果を期待できる「環境保全型緊急雇用対策事業」を実施する。 ・リュウキュウマツ緊急保全モデル事業リュウキュウマツを松くい虫被害から守り、林業振興等に資するため、モデル地区を設定し、防虫帯の設置及び徹底した被害木処理を行う事業を実施する。
特別調整費 149百万円
・希少野生生物の保護対策事業ヤンバルクイナ等沖縄県に生息する希少野生生物を保護するため、マングースの捕獲事業を実施する
特別調整費 20百万円
(4) 緊急地域雇用創出特別交付金事業の積極的活用
沖縄における厳しい雇用状況を踏まえ、緊急かつ臨時的な雇用の創出をきめ細かく進めるべく、緊急地域雇用創出特別交付金事業の積極的活用を図る。また、緊急地域雇用創出特別交付金について運用の改善等を行う。
既存予算及び補正予算
(5) 雇用ミスマッチ解消施策の強化
求人・求職のマッチング強化のため、以下の施策を重点的に実施する。[1] 市町村役場、デパート等にハローワーク臨時窓口を新規設置し、求職者に対してきめ細かな求人情報提供や職業相談を行う。
[2] 求人・求職者間の相互理解促進のための職場見学、職場体験講習の新規実施等により、求職者の早期就職を図る。
[3] 求職者のニーズに対応した職種別の求人開拓あるいは学校等と連携した求人開拓の推進により、就職面接会の拡充を図る。
(6) 若年求職者による空き店舗を活用した起業支援事業
街に賑わいを取り戻すとともに若年求職者の就業の機会を確保するため、空き店舗を活用して起業する若年求職者を支援する事業を実施する。補正予算
(7) 地域資源を活用した事業化支援事業
製品の高品質化、量産化を促進し、加工製造業の振興を図るとともに、地域雇用の創出を図るため、地域資源を活用した研究開発等を支援する。補正予算
(8) 県内における行政機関等の連携の強化
沖縄労働局、沖縄総合事務局、沖縄県等が連携・協力して、求人開拓の一層の推進、インターンシップの推進、合同面接会の追加的な実施など、沖縄県内における行政機関等の連携をさらに強化する。2.産業対策の追加的実施
(1) 沖縄体験滞在観光強化キャンペーン
付加価値の高い目的型観光の振興を図り旅行商品の低価格化に対処するため、健康保養型観光、エコツーリズム、世界遺産の広報・宣伝等を国内向けに行うほか、台湾、韓国に対する観光キャンペーンを実施する。特別調整費 150百万円
(2) 沖縄健康バイオ研究開発支援事業
沖縄の地域特性や資源を積極的に活用した健康バイオ産業の振興を図るため、沖縄健康バイオ研究開発センター(仮称)において行う研究開発に必要な機器を整備し、研究開発体制を整えるための支援を早期に実施する。特別調整費 287百万円
(3) 沖縄産学官共同研究推進事業
研究開発能力の向上やその成果を活用した新規産業の創出、地場産業の振興等に資するため、地域ニーズに応じた産学官共同研究に対し支援を行う。補正予算
(4) 特別自由貿易地域振興事業
企業の初期投資の軽減や早期操業を図るための賃貸工場整備への支援を行う。補正予算
(5) 産業クラスター計画の推進
地域経済を支え、世界に通用する新事業が次々と展開される産業集積の形成を推進する。補正予算
(6) 地域産業おこし会議(仮称)の取組みの促進
地域産業の振興に向けて、地域のイニシアティブによる地域産業おこし会議(仮称)の取組みを促進する。3.政策融資等の積極的活用
(1) 沖縄振興開発金融公庫の出融資制度による支援強化
[1] 中小企業者に対する貸し渋り等の特別相談窓口設置や小規模事業者への融資制度の拡充等を行うほか、ベンチャー企業に対し「新事業創出促進出資」により積極的支援を図る。[2] 沖縄振興開発金融公庫の出資金を増額し、中小企業の事業継続や再生等のための支援及びベンチャー企業等の雇用創出が期待できる新事業の育成等を図る。
補正予算
(2) 創業・経営革新支援
新創業融資制度や経営革新貸付等の実施を通じた資金調達の円滑化を図るとともに、セミナー等を通じたヒトづくり面での支援を推進する。(3) セーフティネットの充実
厳しい経済環境の中で、やる気と能力ある中小企業が破綻する事態を回避するため、セーフティネット保証・貸付及び売掛債権担保融資保証制度の充実を通じた金融セーフティネット対策に万全を図る。補正予算
4.公共事業の円滑実施等
(1) 構造改革推進型の公共投資の促進
沖縄における構造改革の加速に併せ早急に措置することが必要な事業又はデフレ抑制に直接的に資する事業として、新重点4分野を中心に、民間需要誘発効果や雇用創出効果が特に高く、かつ、事業の早期執行が可能であり、経済への即効性が高く、緊急に実施する必要がある事業を行う。[1] 魅力ある都市・活力ある地方の再生に向けた基盤整備
[2] 循環型社会の構築・地球環境問題への対応
補正予算
(2) 公共事業の施行促進
沖縄県内における公共事業の執行に当たっては、台風の影響等により一部に遅れが見られることから、今後、景気の下支え効果が現れるよう、これらの事業を含め下半期発注予定事業の施行の促進に最大限努める。また、道路、海岸等の維持管理においても、より雇用効果の大きい事業について促進を図る。
(3) 公共事業の受注機会の増大
地元中小・中堅企業の受注機会の増大を図るため、以下の方策の実施を図る。[1] 経常建設共同企業体の活用を勧奨し、直轄工事への参入の拡大を図る。
[2] 技術的難易度に応じて工事等級の弾力化を図る。
[3] 県内自治体等発注工事についても同種工事として評価する。
[4] 分離分割発注に引き続き取り組む。
(4) 公立学校施設の整備
公立学校の危険建物の改築及び情報化時代に対応する教育の実施に必要な校内LANの整備等を行う。補正予算
(5) 沖縄工業高等専門学校施設の整備
沖縄工業高等専門学校における施設の整備を促進する。補正予算
(6) 沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業の実施
基地所在市町村における産業振興、雇用創出等に資するため、沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業の実施を促進する。補正予算
(7) 北部振興事業の早期実施
沖縄県北部地域における産業振興、雇用創出等に資するため、北部振興事業の早期実施を図る。沖縄北部特別振興対策事業費