図表77 障害者に関する税制上の特別措置一覧

事項 根拠法令条項 内容
障害者控除(所得税) 所得税法
第79条

居住者又はその控除対象配偶者若しくは扶養親族が障害者に該当する場合には所得金額から次の金額を控除する。

  • 一般の障害者の場合(1人につき)27万円
  • 特別障害者の場合(1人につき)40万円
同居の特別障害者に係る扶養控除等の特例(所得税) 租税特別措置法
第41条の16第1項
特別障害者である控除対象配偶者又は扶養親族が居住者やその配偶者若しくは居住者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている者である場合には、配偶者控除及び扶養控除として通常の控除額に35万円を加算した金額を所得金額から控除する。
障害者控除(個人住民税) 地方税法
第34条第1項(6)
第314条の2第1項(6)

納税義務者又はその控除対象配偶者若しくは扶養親族が障害者に該当する場合には所得金額から次の金額を控除する。

  • 一般の障害者の場合(1人につき)26万円
  • 特別障害者の場合(1人につき)30万円
同居の特別障害者に係る扶養控除等の特例(個人住民税) 地方税法
第34条第4項  第5項
第314条の2第4項  第5項
特別障害者が納税義務者又は納税義務者と生計を一にする親族等のいずれかとの同居を常況としている場合には、配偶者控除として56万円(70歳以上の場合61万円)を、扶養控除として1人につき56万円(特定扶養親族及び70歳以上の父母などである場合68万円)を所得金額から控除する。
障害者等の非課税限度額(個人住民税) 地方税法
第24条の5第1項(2)
第295条第1項(2)
障害者、未成年者、寡婦又は寡夫であって前年中の合計所得金額が125万円以下の者については、住民税を課さない。
地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に基づいて受ける給付金の非課税(所得税)

所得税法
第9条第1項(3)ハ

同施行令
第20条第2項

地方公共団体の条例において心身障害者を扶養する者を加入者とし、その加入者が地方公共団体に掛金を納付し、その地方公共団体が心身障害者の扶養のための給付金を定期に支給する場合の当該給付金を非課税とする。
地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に係る掛金の控除(所得税)

所得税法
第75条第2項(3)

同施行令
第20条第2項

条例により地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に係る掛金を所得金額から控除する。
地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に係る掛金の控除(個人住民税)

地方税法
第34条第1項(4)ハ
第314条の2第1項(4)ハ

同施行令
第7条の14の3
第48条の7第2項

条例により地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に係る掛金を所得金額から控除する。
障害者等少額貯蓄非課税制度(所得税)

所得税法
第10条

租税特別措置法
第3条の4

租税特別措置法
第4条

障害者等が、所定の手続をとる場合に限り、元本350万円までの利子等については、所得税を課さない。
地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に基づく給付金の受給権に係る相続税・贈与税の非課税

相続税法
第12条第1項(4)
第21条の3第1項(5)

同施行令
第2条の2

条例により地方公共団体が心身障害者に関して実施する共済制度に基づく給付金の受給権については相続税・贈与税を課さない。
相続税の障害者控除 相続税法
第19条の4
障害者が相続により財産を取得した場合、当該障害者が、70歳に達するまでの年数に6万円(特別障害者については12万円)を乗じた金額を税額から控除する。
特別障害者に対する贈与税の非課税 相続税法
第21条の4
特別障害者を受益者とする特別障害者扶養信託契約に係る信託受益権のうち、6,000万円までの部分については、贈与税を課さない。
重度の視力障害者のあん摩、はり等医業に類する事業に対する事業税の非課税

地方税法
第72条の2第10項(5)

同施行令
第13条

重度の視力障害者(失明者又は両眼の視力0.06以下の者)があん摩、はり、きゅう、柔道整復その他の医業に類する事業を行う場合、事業税は非課税とする。
自動車税、軽自動車税、自動車取得税の減免 地方税法
第162条
第454条
第699条の17

地方公共団体の条例により、おおむね次のような減免措置が講じられている。

(1)身体障害者等が取得し、又は所有する自動車等で、身体障害者等自身が運転するもの又は身体障害者等の通勤等のためにその生計同一者若しくは身体障害者等のみで構成される世帯の身体障害者等のために常時介護者が運転するものについては、自動車税、軽自動車税、自動車取得税を減免する(事業用は除く)。

(2)身体障害者等の利用に専ら供するため、特別の仕様により製造された自動車等又は一般の自動車等に同種の構造変更が加えられた自動車等については、自動車税、軽自動車税、自動車取得税を全額免除する。

(3)身体障害者等の利用に供するため、特別の仕様により製造された自動車等又は一般の自動車等に同種の構造変更が加えられた自動車等で身体障害者等以外の者の利用にも併せて供される自動車等及び専ら身体障害者等が運転するために特別の仕様により製造された自動車等又は構造変更が加えられた自動車等で、タクシー等の用途に供される営業用自動車等については、当該自動車等の取得価額のうち、特別の仕様又は構造変更に要した金額に当該自動車等に係る自動車取得税の税率を乗じて得た額に相当する自動車取得税額を減額する。

(4)身体障害者等の利用に供する超低床型バスについて、その取得価額のうち、車椅子固定装置、スロープ板及び車高調整機能に係る装置に要した金額に当該超低床型バスに係る自動車取得税の税率を乗じて得た額に相当する自動車取得税額を減額する。

身体障害者用物品の非課税(消費税)

消費税法
別表第一

同施行令
第14条の4

義肢、盲人安全つえ、特殊寝台、改造自動車等身体障害者の使用に供するための特殊な性状、構造又は機能を有する一定の身体障害者用物品の譲渡、貸付け等は非課税
社会福祉事業等として行われる資産の譲渡等の非課税(消費税)

消費税法
別表第一

同施行令
第14条の3

障害者自立支援法に基づく障害者支援施設を経営する事業、障害福祉サービス事業等として行われる資産の譲渡等は非課税