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障害者施策トップ意識啓発20年度心の輪を広げる体験作文・障害者週間のポスター作品 > 平成20年度入賞作品 小学生部門 最優秀賞

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出会いふれあい心の輪「心の輪を広げる体験作文・障害者週間のポスター」作品集
〜平成20年度入賞作品〜

【小学生部門】  ◆最優秀賞

あなたのひと声で笑顔の輪が広がります

ながはまあいか
(新潟市立早通南小学校6年)

「人目は気にならないんですか?」
と、私は小学校の授業で盲目の方と、耳に障害をもつ方に質問しました。
「今は、手話や介助犬、白杖などが定着してきているので、あまり気になりません」
と、お二人はおっしゃっていました。
 先日、買い物に出かけた時、盲導犬と一緒に歩いている人を見かけました。その人の周りで少年達が騒いでいたのです。これでは盲導犬も前進することができません。少年達は盲導犬を知らなかった様です。手話や介助犬が定着してきているとはいえ、まだ知らない人達も沢山いることに気づきました。
 障害といっても、目や耳に障害がある人、手や足や腰に障害がある人などさまざまです。私は思いました。「年をとれば誰もが障害者になってしまうのではないか……」年齢を重ねると徐々に目が見えにくくなり、耳も遠くなり、足や腰が弱くなってくるのです。
 私は学校の授業でお年寄りの不自由な体験をしたことがあります。白内障になった時のメガネをかけ周りの音が聞こえない様に耳せんを着用し、体の関節に重りをつけて手足をわざと不自由にした状態で障害物の置かれたコースを歩いてみました。杖の使い方に慣れていない私は、パートナーの言葉だけが頼りでした。何度も何度も転びそうになり、誰かに助けてもらわないと本当に怖いんです。私がお年寄りだったら、きっと大怪我をしていたにちがいありません。この様な体験をしてから、出かけた先でお年寄りを見ると、とても心配になります。交通量の多い道路を一人で横断しているおばあさんが私の目にとまり「あのおばあさん、たぶん車のクラクションの音聞こえてないんだろうなぁ」と、思いながらただ見ているだけで、私は手を差しのべてあげる勇気がありませんでした。
 そんなある日、学校でディサービスセンターへ行くことになりました。夏休みにボランティア活動として、個人的に訪問したことのあった私は、お年寄りの「ニコニコ笑顔」を思い出していました。ディサービスセンターに着くと、あの時と同じ「ニコニコ笑顔」でお年寄りのみなさんが待っていてくれました。私たちは劇や合奏を発表しました。それから肩たたきをしてあげながら色々なお話を聞かせてもらったりして、とても楽しい時間を過ごすことができました。帰り際に九十六歳のおばあさんが、
「ありがとう。たのしかったよ!」
と言いながら、涙を流していました。それを見た私は、胸の中がジワーと熱くなり、なんだかうれしくなりました。
 これはみなさんのおじいちゃんやおばあちゃんにもしてあげられることですよね、きっと喜んでもらえます。障害者の方々とふれあう機会はなかなかありませんが、一番身近なお年寄りにだったら、何かしてあげられるのではないでしょうか。
 もし、できるのであれば積極的に声をかけてあげましょう。人の役に立つことは、自分もすごくうれしい気持ちになりますよ。
 私達小学生は授業を通してですが障害者の気持ちを勉強する事ができました。その中で健常者は障害者のことをもっとよく知るべきだと思いました。そうすれば障害者が何を求めているのか気づいてあげることができます。
「大丈夫ですか?」
 あなたのひと声で、障害者の方々は安心して毎日生活することができるのです。
 ほんの少しの勇気を出すだけで「助け合い、ゆずり合いの心」が生まれます。そして笑顔の輪も広がります。沢山の方々と出会うことにより自分自身にも何か得る物もあるでしょう。共に支え合って暮らす社会を目指し、多くのふれあいの場をつくっていきましょう。「助け合いやゆずり合いは、誰にでもできることです」

 

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